南アフリカの演出家ヤエル・ファーバー「モローラ」公演のご案内 をさせてください。
国際的な賞をいくつも受賞し、世界各地のフェスティバルや劇場に 招かれるなど、欧米を中心にいま大変注目されている気鋭の演出家 ヤエル・ファーバーの作品が、いよいよ初来日します。 「モローラ」のもとになっているのは、復讐を繰り返す人間の悲劇を 描いたギリシア悲劇オレステイア三部作。この作品では、 舞台を南アフリカのアパルトヘイト後に行われた「真実和解委員会」 (アパルトヘイトの加害者が被害者の前で自分のした罪をすべて 明らかにすることで免責されるという、加害者と被害者が和解を 図ろうとする画期的なシステム)に移して、物語が進行します。 9.11以降のアメリカによる報復や世界中で止むことのない紛争をも 暗示しながら、<復讐の連鎖を断ち切ることは出来るのか>という 大きなテーマに挑んだ意欲作です。 さらに、南アフリカ・コーサ人のグループによる「のど歌」と呼ばれる 倍音唱法(ホーミーのような歌)と伝統楽器による音楽が作品の中で 効果的に演奏され、実に印象的な舞台に仕上がっています。 このグループはコーサの文化を伝える伝道者として、世界的に 高く評価されていますが、彼らの演奏する音楽は後継者がいないため この代で廃れてしまう貴重な音楽です。 「モローラ」は芝居と音楽が一体となり、本来演劇が持つ力強さを 存分に味わうことのできる舞台です。
「モローラ −灰」 2月17日(金)〜21日(火)平日は19:00開演、土・日は15:00開演 神奈川県立青少年センターホール
全席自由 一般4,000円 学生2,500円 県民ホールチケットセンター 045-662-8866 インターネット予約申し込み http://www.kanagwa-arts.or.jp チケットぴあでも取り扱い中
※アフタートークのご案内 2月17日(金)、20日(月) 内野儀(演劇批評家) 2月19日(日) 巻上公一(超音楽家)
お問い合わせ 神奈川芸術文化財団企画課 045-633-3766 |
No.50 - 2006/02/08(Wed) 20:39:26
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