男子高校生が、母親に支えられるように中待合室に入ってきました。顔が紅潮し目も充血して、熱があるように見えました。彼は他の患者の注目の的になりました。なぜなら、この病院は産婦人科と小児科の病院で、男子高校生は患者として異質だったからです。男の子はせいぜい小学生までしか見かけません。 「ヨウイチ、もうすぐ診てもらえるから」と母親が声をかけるのが聞こえました。ヨウイチと呼ばれた彼は相当具合が悪そうで、看護師さんも何か話しかけていました。そして、順番を繰り上げて、先に医師に診察を受けることになったようです。 母親とヨウイチは医師の前に行き、説明を始めました。もちろん全て他の患者にも聞こえています。 母親が言うには、ここに高校生を連れてくるのは違うと分かっていたが、熱が40度もあること、かかりつけ医は休診で、違うクリニックにも行ったが感冒薬の処方しかしてもらえなかったこと、このままだと出席日数が足りなくなりそうで留年する恐れがあること、だからとにかく熱を下げて学校に行けるようにしてもらわないと困ると訴えました。 医師は、本人が楽になるようにできるだけ治療するが、体調が回復しないまま無理に登校させるのは間違っている、診断書を書くから学校に渡しなさいと話しました。そしてヨウイチの診察を始めました。 ひと通り診察したあと、看護師さんに案内されてレントゲン室に行き、少ししてから戻ってきました。 レントゲン写真を見ながら母親とヨウイチに説明をし、看護師さんに指示を出して診察は終了しました。ヨウイチは処置用のベッドに案内されました。母親は外の受付前の椅子に座って待っているように看護師さんに言われて出て行きました。 ヨウイチのベッドは他の患者達からよく見えます。 ヨウイチがベッドに腰掛けました。そこでようやく、他の患者達から、しかも全員女性の患者から、自分が注目されていることに気づいたようでした。 ヨウイチは、ここがどんな処置をされる病院なのか知らないはずです。 看護師さんがやってきて、「坐薬を入れますよー」と言いました。 ヨウイチが一気に動揺し始めたのが分かりました。 「え?ここで?え?今?え?え?」 そうよ、それがここのやり方なのよ、と他の患者の心の声が聞こえるようでした。 「お熱が高いからねー、まずは坐薬を使って出来るだけ早くお熱を下げましょうねー」と言いながら看護師さんは、ヨウイチの言葉には構わず、高熱でフラフラしているヨウイチの体を支えながら、あっという間にスウェットとパンツをずらし、ベッドによつんばいの姿勢にしました。 「おしりの穴に入れますよー」と看護師さんが声をかけ、左手の指で肛門を広げ、右手に持った坐薬を肛門にねじ込みました。 ヨウイチは高熱で紅潮した顔をさらに真っ赤にし、目をギュッとつぶっていました。私はヨウイチの股間を見ていました。男子高校生のそれをちゃんと見るのは初めてでした。若毛の陰毛で隠れてはいましたが、想像と違って女の子の股間とそんなに変わらない感じでした。今考えると、縮み上がっていたのかなと思います。 突然看護師さんが、あれ?という表情になって坐薬を一度出してしまいました。それをゴミ箱に捨てて、ヨウイチの尻にバスタオルをかけ、うつ伏せになるよう伝えて、サッと医師のところに耳打ちしに行きました。医師は何か追加の指示を出しました。何があったんだろうと私はとても気になりました。 坐薬の次は、いよいよ!と私は心の中でワクワクし始めました。自分が注射されるのは嫌ですが、他人の尻に打たれる注射、しかも男子高校生のを見れるなんて、なんて運が良いんだろうと思いました。 看護師さんが黄色い液体の注射を持ってきました。ビタミンB1の注射だとすぐに分かりました。あれはあまり痛くない、ということは、次は痛い注射かな?と予想しました。 ヨウイチはというと、うつ伏せでぐったりしています。 看護師さんがヨウイチに声をかけます。 「ヨウイチ君、お尻にお注射するよ」 ヨウイチは顔を上げます。そして、注射器を見るなり、表情が一変しました。 「え?何?何これ?注射?お母さん!お母さん!」 看護師さんが受付にいる母親を呼びに行きました。 ヨウイチは注射されたことがないのかな、と私は思いました。 母親が入ってきて、ヨウイチのところに行きました。 「お母さん、さっき、おしりに坐薬入れられそうになった!今度は注射?もう嫌だ。嫌だよ。」 母親がなだめるように言います。 「これ以上学校休んだら留年になっちゃうんだよ、それでもいいの?恥ずかしくないの?ここの病院は熱があってもすぐに治るって評判がいいんだよ、だから連れてきたんだよ、お注射、頑張ってちょうだいよ。見てみなさい、あんな小さな子も頑張ってるわよ。」 そういいながら、別のベッドで注射を受けている小学生の女の子の方をさして言いました。その子はちょうど、太い注射を尻にブスっと刺されているところでした。 そう言われたヨウイチは何も言い返せなかったようです。 そうなのよ、ここに来た以上、あきらめて注射されるしかないんだからね!と私はヨウイチに心の中で言いました。 No.6017 - 2025/12/10(Wed) 04:32:09
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