マサヤさん、こんはんは。 平均律クラヴィーア曲集第一巻直筆譜タイトル頁のぐるぐる巻き模様から読解されたレーマン調律については、藤枝守『増補 響きの考古学』(平凡社ライブラリー)をも参照。 http://mfujieda.exblog.jp/4904852/ 「バッハ調律」(レーマン調律)をするレーマン(英文解説付き) http://jp.youtube.com/watch?v=E9IqD_04G0s 「平均律」と「バッハ調律」の比較。平均律クラヴィーア曲集第1巻第23番ロ長調、第1番ハ長調、第9番ホ長調のプレリュード。 http://jp.youtube.com/watch?v=iMy-oTPD5mI 第12番ヘ短調、第8番変ホ短調のプレリュード。 http://jp.youtube.com/watch?v=dw0GXkymEhg レーマンによるフランソワ・クープランの1730年のクラヴサン曲(バッハ調律)による演奏。 クラヴサン曲集第4巻第23組曲より《山羊の足をしたサチュロス》、第24組曲より《大殿様》。 http://jp.youtube.com/watch?v=BzmFZm66Djc
ジャック・リヴェットの短編『王手飛車取り』(韓国盤『Their First Films』、国内盤『美しきセルジュ』DVDともに画面フレームが切れているように感じます。さらに国内盤は解像度も低く、暗すぎる場面が目立ちます)のクープランの《諸国の人々》第3組曲《神聖ローマ帝国の人々 L'imperiale》、トリオ・ソナタ《リュリ讃 L'apotheose de Lulli》の演奏は、モリス・エヴィット指揮エヴィット室内管弦楽団。 《Fastes et Divertissements de Versailles, Volume II, La Musique et la Cour》(Philips L 00.293L)というLPに入っているようです。フルートは、リュシアン・ラヴェヨット、アンドレ・サニエ、ジョルジュ・ボー。 モリス・エヴィット(1884−1971)は有名なカペー弦楽四重奏団の第二ヴァイオリニストを1909年から28年までつとめました。1940年にレジスタンスに参加、1943年に捕虜になり、ブーヒェンヴァルト強制収容所に送られたそうです。 《リュリ讃》はリュリの弦楽合奏曲を思わせる曲ですが、ブレッソンの『スリ』(59)では、リュリの歌劇『アマディス』のプロローグ序曲に基づく弦楽組曲が効果的に用いられています。 『スリ』抜粋(無字幕) http://jp.youtube.com/watch?v=0EtOD3XoGp8
『王手飛車取り』冒頭の一節、およびブリアリの部屋で流れるクープランのクラヴサン第24組曲第2曲《若殿様たち Les Jeunes Seigneurs》のクラヴサン(ハープシコード)を弾いているのは、エタ・ハーリヒ=シュナイダー(1897−1986)です。 10インチ盤は《The Harpsichord Suite No.24》(Urania Records URLP-5001,1951年)。 彼女の経歴については以下の英語記事参照。ナチスに追われ、1941年に来日、東京にも住み、雅楽など日本音楽の権威ともされているようです。『A History of Japanese Music』(Oxford University Press,1973)の著書もあります。 http://www.bach-cantatas.com/Bio/Harich-Eta.htm リュリの歌劇《アルミード》(音源は仏Harmonia Mundi、フィリップ・ヘレヴェッヘ盤)は、『アリア』(87)のゴダール編で用いられています。画質よくありませんが、無修正版の一部が以下で視聴できます。このオムニバスで唯一面白く見られたパートです。中間字幕は英語。 http://jp.youtube.com/watch?v=qUUxiafQ29Y リュリとルイ14世を描いた映画『王は踊る』(2000。ジェラール・コルビオ)より(スペイン語字幕)《夜のバレエ Ballet de la Nuit: Ouverture》(ラインハルト・ゲーベル指揮ムジカ・アンティクァ・ケルン)。演奏は50年前頃とはまったく違い、ピリオド奏法を踏まえピリオド楽器を用いたもので、序盤のテンポも速く、拍節感が強調されていますが、一聴してわかるように、《アルミード》や《アマディス》と同じ音型が使われています。演奏はすばらしいのですが、演出、音響効果、照明等があざとすぎる気がします。 http://jp.youtube.com/watch?v=BD6quh97id0
フランス大革命200年記念、ウィリアム・クリスティ指揮、レザール・フロリサン演奏、リュリ歌劇《アティス》より夢の踊り(1987年蘇演)。やはり《アマディス》と同じ音型が用いられています。 http://jp.youtube.com/watch?v=KeluEpGD0DU
No.1074で言及した「月の光 Au clair de la lune」もリュリ作曲とされています。 |
No.1098 - 2008/05/19(Mon) 22:29:28
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