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#以前いただいたものを代理投稿させていただきます。おつかれさまです!(アポロ) 「ワイン、か?しかし葡萄園は先の土壌汚染で軒並み壊滅したと聞いているが…」 「心配は無用です。うちの国の酒造職人たちは、自分の命よりも家族と苗を優先する馬鹿ばかりですので」 -開発計画の会議において胸を張る農産担当官- OR 「うむ。これを民の皆が味わえるようになるのが目標だ。頑張ってくれたまえ」 「ちょ、貴腐ワインって?!そんなの量産しても採算が取れませんよ!」 -計画指示において至極真っ当な意見を却下される農産担当官- 共和国随一の酒造国家として名高い玄霧藩国。 しかしながら人の業が招いた深刻な環境汚染、とりわけ土壌へのそれは酒造業者をも直撃していた。 降りしきる酸の雨、汚泥と化した土、冷え切った禍風、そして内乱。 だが、彼らは心底へこたれなかった。 「俺の爺さんの代の頃に比べりゃ屁でもねえさ。あの頃は自然や、ガラの悪い連中と毎日が戦争だったからな」 それは、酒を愛する者たちの汗と復活の物語。 壊滅した畑の復旧。 それは何においても優先されることであった。 米にしろ麦にしろ果実にしろ…材料がなければ酒を造ることは出来ない。 しかしながら全てを同時に、というのはいかにも無理な話である。 もともと育成条件が異なる上に、職人気質の強い各家が独自に発展させたそれらはあまりにも数が多かった。 酒造組合長はその中で、ブドウ…つまりワインを選んだ。 それは玄霧に酒は多けれど、ワインが老若男女問わずに最も 呑まれているからであった。 呑まれてこそ、幸せにしてこそ酒である。 そして、もとよりのワイン農家の者は畑を建て直す栽培、他の酒の者は醸造施設の復旧に分かれて一丸となっての酒造りが始まった。 それは苦労の連続であった。 古くからの蒸留技術を応用して死んだ水を日々わずかずつ蘇らせ、 各家の土倉を開いて保存してあった土を片端から試し、 限られた日照時間を最大に生かしながら風の通り道を作り上げ、 畑を襲う様々なものと戦い、 慣れぬ作業に倒れるものが現れ、 生活の為に諦めて去る者を見送り、 最初に収穫を行った時には彼らは数を大きく減らしていた。 電気機械を一切使わない伝統的な蒸留装置故に醸造の効率も良くはなかった。 だが彼らは一本一本手作りに拘った。 それは職人としての誇りもあった、最初は自分達の手で、と云うのもあった。 だが、何よりそれでなければ伝えられぬ、と彼らは識っていたのだ。 そうして完成したワインは100にも満たなかった。 半分を保存用に、内更に半分を研究用に。 残りの半分を王室と市場に無償で回し、利益は出さなかった。 それは彼らの宣言であったのだ。 我ら玄霧の酒は、死んでいない、と。 翌年からは品種改良と耕地の開拓が進められた。 収穫は倍になり、人が少し戻ってきた。 そして収穫が少しずつ増え、酒造りを離れた者達が再び戻ってきた頃。 天を突く巨木が玄霧藩国を覆っていた------ 「そして…世界樹によってNWの環境が浄化されたんでしたね」 「ええ。そこから我が国も漸く本格的に各地の復興を支援できるようになりました。今でもあの日々のことはよく覚えています」 「なるほど。それでその…『最初のワイン』は呑まれたのですか?」 「ええ、そのとき政庁にいた皆で少しずつ分け合いました。町の方でも同じようにして飲まれていたみたいですよ」 「どんなお味でしたか?」 「そうですねえ…あの頃は皆お酒を飲む余裕も無くしていましたからね。そんな僕達を癒してくれる味でした」 「そ、そうなんですか…(ゴクリ)」 「ははは。大統領と、帝國の宰相附に贈ったモノ以外は全て我が国で呑まれてしまっていますから…ああ、今あるものでよければいかがです?今年の貴腐ワインはこの数年でもなかなかの出来なんですよ」 「是非いただきます!(耳と尻尾パタパタ)」 -酒は、人生の最良の友である- CM ヘルメットの男 「ゥンまああああ〜いっ。名産「よく出来た弟マスカット」を使った貴腐ワインは最高よぉ!」 うわらば!な男 「若人よ、酒造はいいぞ!」 ヘルメットの男 「今は美味い酒が支配する時代だ!いい時代になったものよ!」 うわらば!な男 「若人よ、酒造はいいぞ!」 ヘルメットの男 「ひぇっひぇっひぇ!俺こそが玄霧藩国最高の酒造職人様よー!」 うわらば!な男 「若人よ、酒造はいいぞ!」 [No.2300] 2009/04/12(Sun) 16:12:36 |