スーレの睡り - ふね |
こんにちは! おじゃましてます。拝読しました。 イルファーラン作品群もそうですが、なんともいえない、夢を見たような読後感を得ました。 漢字の選びなどが、うずうずと好きです。 作品の前半がずっと樹林であるのに、全体の印象はどうしてか砂漠の廃墟でしかなくて、不思議だなあと思ったのですが、今日読み返してみて(はい、実は今日で二度目なんです……)、背景のせいもあるのかなと思い至りました。 もしも背景が緑濃いジャングルのような模様であれば、また印象が変わるかもしれないなあと。
リュバ・ジンの、狩人である部分、それが表れてくる部分がすごく、いいなあ、と思いました。狩人の意識が、たゆたっている部分というのか、うまく言えないのですが。
ところで、これは私の偏見なのですが >樹林の精霊は、芳香を放つ花が虫を誘うように、瞳に媚を湛えた娘たちが若者を誘うように、若い未熟な狩人を誘う。 の部分、非常にサンスクリット的だなと思いました。^^ (サンスクリット文学では、女たちというのは魅力的な男性をうるうると色っぽく見つめるものなのです)
あ、書いていて思いついたのですが、洋子さんはインド詩的世界、特に比喩表現なんかにはとても親和性がある気がします。いつか日本語でいい翻訳が見つかればぜひ送り付けさせていただきたいと思います。(強引)
あ、怖かったので(笑)感想は書きませんでしたが、「腐乱天使」もしっかりと読ませていただきました。私でも読める怖さで安心しました。
あまり間を置かずに洋子さんの新作を拝読することができて、眼福です。
[No.209] 2009/05/07(Thu) 00:04:24 |