[ リストに戻る ]
No.216へ返信


WINGBEAT COFFEE ROASTERS

all 石版 幕間「つまらない講釈」 - 文矢 - 2007/12/08(Sat) 18:41:39 [No.212]
石版 第二幕「これがあの男に... - 文矢 - 2007/12/15(Sat) 07:12:24 [No.216]
石版 第二幕「これがあの男に渡... - 文矢 - 2007/12/21(Fri) 07:50:50 [No.223]
石版 第二幕「これがあの男に渡... - 文矢 - 2007/12/22(Sat) 10:24:56 [No.224]
石版 第二幕「これがあの男に渡... - 文矢 - 2007/12/24(Mon) 07:58:53 [No.226]
石版 第二幕「これがあの男に渡... - 文矢 - 2007/12/25(Tue) 14:35:52 [No.227]
石版 第二幕「これがあの男に渡... - 文矢 - 2007/12/26(Wed) 07:51:31 [No.228]
石版 幕間「つまらない講釈」 - 文矢 - 2007/12/28(Fri) 10:50:43 [No.231]
石版 第三幕「受け継がれるべき... - 文矢 - 2008/01/02(Wed) 17:56:58 [No.234]
石版 第三幕「受け継がれるべき... - 文矢 - 2008/01/08(Tue) 15:08:33 [No.238]
石版 第三幕「受け継がれるべき... - 文矢 - 2008/01/09(Wed) 20:39:32 [No.240]
石版 第三幕「受け継がれるべき... - 文矢 - 2008/01/27(Sun) 15:38:16 [No.248]
石版 第三幕「受け継がれるべき... - 文矢 - 2008/02/02(Sat) 07:03:52 [No.252]
石版 第三幕「受け継がれるべき... - 文矢 - 2008/02/04(Mon) 07:55:48 [No.253]
石版 第三幕「受け継がれるべき... - 文矢 - 2008/02/04(Mon) 07:56:24 [No.254]
石版 幕間「つまらない講釈」 - 文矢 - 2008/02/09(Sat) 14:26:59 [No.256]
石版 第四幕「踊り狂うかの様... - 文矢 - 2008/02/11(Mon) 08:25:03 [No.258]
Re: 石版 第四幕「踊り狂うか... - 文矢 - 2008/02/20(Wed) 20:41:06 [No.261]
石版 第四幕「踊り狂うかの様... - 文矢 - 2008/02/24(Sun) 08:03:45 [No.263]
石版 第四幕「踊り狂うかの様に... - 文矢 - 2008/03/02(Sun) 07:50:03 [No.266]
石版 第四幕「踊り狂うかの様に... - 文矢 - 2008/03/11(Tue) 08:01:28 [No.268]
石版 第四幕「踊り狂うかの様に... - 文矢 - 2008/03/22(Sat) 18:12:15 [No.269]
石版 第四幕「踊り狂うかの様に... - 文矢 - 2008/03/23(Sun) 18:05:39 [No.270]
石版 第四幕「踊り狂うかの様... - 文矢 - 2008/03/31(Mon) 07:32:07 [No.276]
石版 第四幕「踊り狂うかの様に... - 文矢 - 2008/04/06(Sun) 19:17:43 [No.289]
石版 幕間「つまらない講釈」 - 文矢 - 2008/04/07(Mon) 06:17:52 [No.290]
石版 第五幕「古代からの因縁」... - 文矢 - 2008/04/12(Sat) 06:31:58 [No.301]
石版 第五幕「古代からの因縁」... - 文矢 - 2008/04/13(Sun) 07:39:30 [No.302]
石版 第五幕「古代からの因縁」... - 文矢 - 2008/04/19(Sat) 17:52:26 [No.303]
石版 第五幕「古代からの因縁」... - 文矢 - 2008/04/26(Sat) 04:30:07 [No.304]
石版 第五幕「古代からの因縁」... - 文矢 - 2008/05/03(Sat) 15:27:39 [No.305]
石版 幕間「つまらない講釈」 - 文矢 - 2008/05/03(Sat) 15:40:10 [No.306]
石版 第六幕「彼は満足したのだ... - 文矢 - 2008/05/17(Sat) 21:04:12 [No.307]
石版 第六幕「彼は満足したのだ... - 文矢 - 2008/05/26(Mon) 18:26:19 [No.316]
石版 第六幕「彼は満足したのだ... - 文矢 - 2008/06/03(Tue) 18:17:18 [No.317]
石版 第六幕「彼は満足したのだ... - 文矢 - 2008/07/24(Thu) 06:59:36 [No.343]
石版 第六幕「彼は満足したのだ... - 文矢 - 2008/07/28(Mon) 10:42:40 [No.344]
石版 第六幕「彼は満足したのだ... - 文矢 - 2008/08/04(Mon) 06:57:01 [No.346]
石版 第六幕「彼は満足したのだ... - 文矢 - 2008/08/05(Tue) 18:55:42 [No.347]
石版 第六幕「彼は満足したのだ... - 文矢 - 2008/08/11(Mon) 17:33:32 [No.355]
石版 第六幕「彼は満足したのだ... - 文矢 - 2008/09/21(Sun) 19:45:49 [No.378]
石版 第六幕「彼は満足したのだ... - 文矢 - 2008/10/25(Sat) 18:57:53 [No.403]
石版 第六幕「彼は満足したのだ... - 文矢 - 2008/11/08(Sat) 06:36:38 [No.414]
石版 第六幕「彼は満足したのだ... - 文矢 - 2008/11/22(Sat) 19:57:33 [No.421]
石版 第六幕「彼は満足したのだ... - 文矢 - 2008/11/24(Mon) 07:07:31 [No.422]
石版 第六幕「彼は満足したのだ... - 文矢 - 2008/12/07(Sun) 06:27:52 [No.425]
Re: 石版 第六幕「彼は満足した... - ??? - 2008/06/03(Tue) 23:03:34 [No.318]


石版 第二幕「これがあの男に渡ってしまった」 (No.212 への返信) - 文矢

 極限状態。例えば、戦争中の密林の中。例えば、暗闇の中、誰かに襲われている。そんな事を体験した人は必ずある「物」を見る。それは、幻覚。戦場だったのなら、敵の軍隊が目の前に現れたりする。声を出したら、死ぬ。こらえて、こらえて、こらえて、やっと生き残れる。そんな、極限状態。
 裏山の夜。そう、ドラえもん達もその極限状態を体験していたのであった。裏山の崖になっているところに、彼らは穴を作った。『キャンピングカプセル』なんかすぐに破壊される。地下室も作ったが、発見されて終わった。最後の手として、穴を掘り、隠れたのだ。
 軟体防衛軍による攻撃は、続いているのだ。気づいたら夜になり、練馬の街に明かりが灯り始めても戦いは止まない。攻撃。攻撃。それは絵で見た地獄と似ていた。何回殺されても死なないというのが地獄で、その永遠こそが恐怖となる。永遠。人を恐怖させるのは、この言葉では無いのであろうか。そして、彼らは恐怖を感じていた。
「ママ、ママ、ママ……」
「あ、あ、あ」
 端の方で、のび太、スネ夫、静香達は震えていた。泣きながら。恐怖で。どらEMONは何が起こってもいいように身構えていた。ドラえもんも、道具を取り出し、ジャイアンは戦う姿勢を見せていた。
 何で、母親達は裏山に探しに来ないのか。のび太が質問したその言葉に、どらEMONは明確な答えを出していた。秘密道具の中で人を近寄らせないものがある。時間が大分あったから、設置されたのだろうという事だった。
 つまり、彼らを誰かが助けてくれる可能性は限りなくゼロなのだ。タイムパトロール本隊でさえ、気づいてくれない。孤独。ただの、孤独である。
 どらEMONの脳内には、ある言葉が焼きついていた。――「永戸! 最後の命令だ! ドラえもん君達を守れ!」「絶対にだ!」
 自分の尊敬する男が言ったその言葉。信頼しあっていた仲間の言ったその言葉。最後の、言葉。
 守らなければならない。この少年達を。日本刀を握り締める。例え、右腕を、命を失おうとも。かつて、自分の尊敬する男、大島がやった様に。覚悟は、できていた。確かに、その右腕に。覚悟は、全て。
 その時だった。穴の入り口から音が聞こえた。『透明クラッカー』を吹き付けた布でガードしていたが、すでにそれはバレているようだった。入ってくる。この中に、入ってくる。
「じっとしているんだ!」
 どらEMONはそう言うと、『透明クラッカー』をドラえもん達に吹き付けた。そして、日本刀を取り出す。そして盛大に布が破られる。軟体防衛軍のロボットが、目の前に現れた。
 一体だけのようだった。緑色。いかにも、量産型という感じがするがゼクロスのとはタイプが違った。さっきから、ずっと戦っているのはずっとそのタイプだった。
 緑色で、ゴツイ形をしており、高さは三メートル程。コクピットは胴体にあり、顔は半円型で黒いラインには二つの眼が光っている。そして、手には鋭い爪が五本。肩と足にマシンガンが取り付いてあった。
「やあやあ、生き残りさん。こんにちは」
 すでにモードを変えているらしく、声が穴の中に響く。どらEMONの頬を汗が伝る。そして、鋭い目。
「永戸どらEMON、今参る」
 日本刀を抜き、どらEMONは走り出した。ロボットへと。ロボットは穴の中に足を踏み入れ、肩から弾丸を発射した。どらEMONの胴をかすり、穴の壁へとその弾丸はめり込んだ。
 横っ腹から噴出す血。だが、止まらない。その男は止まらない。地を蹴り、空を歩き出す。そして日本刀が、振り落とされた。
 その姿。まるで、侍。宮本武蔵の様な剣豪。ロボットの胴体の中心に線が入る。そして、割れて落ちていくロボット。
 その音が墓穴を掘った。――気づかれた。三体のロボットが目の前にやって来る。
 どらEMONはポケットに手を突っ込んだ。その時に、三体のロボットから一斉に弾丸が発射された。どらEMONの体にそれが襲う。だが、不思議な現象が起こる。弾丸が空中で停止したのだ。その弾丸の周りにはヒビが入っている。
「『バリヤーポイント』!」
 そして後ろからドラえもんの声。そう、ドラえもんがすでに投げ込み、発動していたのだ。『バリヤーポイント』を。自分の周り二メートルにバリヤーが発生する。
 だが、家庭用であるこの道具のバリヤーは、すぐに壊れ、崩れ落ちた。だが、その時間さえあれば十分だった。ロボットが停止したわずかな時間。その間に、どらEMONは動き出した。
 何故ポケットに手を入れたか。それは、この道具を取り出す為だった。どらEMONは三体のロボットに軽く触れた。
「何を! 無駄だぞ!」
 ロボットの内一体が手を動かし、どらEMONを壁にたたきつけた。どらEMONは軽く胃液を吐いた。激痛が走る。どらEMONは衝撃を吸収するチョッキを着ていたが、骨にヒビが入った様だった。
 この後、彼らは攻撃を続ける筈だった。だが、違った。違ったのだ。
 三体のロボットは宙に浮き、それぞれがぶつかり合った。ロボットの外装にヒビが入り、彼らは落ちていく。
 『NSワッペン』その道具を、どらEMONはさっき付けたのであった。その為に時間を使った。これを付ければ、NのワッペンとSのワッペンを付けた者は引かれ合い、逆は逆に弾きあう。複数体を相手するには丁度良かったのだ。
 どんどんやって来る…… 『どこでもドア』はすでに壊れていた。ここも移動しなければ駄目だ。一体、何処に?
「ドラえもん君、『どこでも窓』を出してくれ!」
「え? と、通れませんよ。『スモールライト』もやられましたし」
「いいんだ! 急いで!」
 どらEMONがそう叫ぶと、ドラえもんは『どこでも窓』を出した。慌てているが、いつもの様に色々なものを出すことは無かった。正確に、一つだけ。
 どらEMONはポケットからビニールテープの様な物を出す。『どこでも窓』の中にそれを突っ込んだ。『どこでも窓』を閉じる。そして、どらEMONは穴の中にそのビニールテープの様な物を張った。
「逃げるぞ!この線の向こうに行け!」
 気がついた時、そこには地平線が広がっていた――


「どうやら、あの穴の中にいるようだな」
 ミサイル研究所が呟く。手にはさっき使った気圧ロケットが数本握られていた。ゼクロスはまだ、ミサイル研究所達がいるこの場所に待機していた。
 イカたこはすでに戻ってきていた。ポケットの中に、レリーフを持ってだ。『タイムふろしき』を使ったのか、すでに元の体に戻っていた。年齢は、二十歳すぎぐらいだろうか。
「恐らく、彼らは終わりだ。何もする事は無い。必死に足掻いて、死ぬ。それで終わりの筈。だから我々はレリーフの解読を急ごう。すずらん、あれを出せ」
「分っかりました〜」
 すずらんはそう言われると、スキップしながらマシンの壁をたたいた。すると、引き出しが現れる。引き出しは、壁と同じベージュ色とでも言うのだろうか。そんな色で出来ていた。ただ、パスワードを入れないと開かない仕組みだった。
 すずらんは、パスワードを打ち込み、中から何かを取り出す。
 それは、レリーフだった。もう一枚の、レリーフ。『Do not pass this to that man. (これをあの男に渡すな)』と刻まれている、レリーフ。そのレリーフはもう一枚と同じような輝きを放っていた。
「我々が、世界を平和に導く」


[No.216] 2007/12/15(Sat) 07:12:24

この記事への返信は締め切られています。
返信は投稿後 365 日間のみ可能に設定されています。



- HOME - お知らせ(3/8) - 新着記事 - 記事検索 - 携帯用URL - フィード - ヘルプ - 環境設定 -

Rocket Board Type-T (Free) Rocket BBS