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WINGBEAT COFFEE ROASTERS

all 石版 幕間「つまらない講釈」 - 文矢 - 2007/12/08(Sat) 18:41:39 [No.212]
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石版 第六幕「彼は満足したのだ... - 文矢 - 2008/11/22(Sat) 19:57:33 [No.421]
石版 第六幕「彼は満足したのだ... - 文矢 - 2008/11/24(Mon) 07:07:31 [No.422]
石版 第六幕「彼は満足したのだ... - 文矢 - 2008/12/07(Sun) 06:27:52 [No.425]
Re: 石版 第六幕「彼は満足した... - ??? - 2008/06/03(Tue) 23:03:34 [No.318]


石版 第三幕「受け継がれるべき意思」 其の壱 (No.231 への返信) - 文矢

 晴天。どこまでも続く青い空が広がり、太陽が照らしている。そんな空の下、一人の青年がいた。青年は、洞窟に入っていき、木で作られた簡単な椅子の上に座っていた。青年の足元には、モグラの形をしたロボットが転がっている。だが、様子からしてそれは壊れているようであった。
 空は晴れているが、その青年の心は決して晴れていなかった。その理由は何故か。簡単だ。彼は、この時代の人間ではないからである。その青年の名前はじおす――
 じおす。二十二世紀の博物館の館長で、レリーフを手に入れてしまったせいでイカたこ達との戦いに巻き込まれた。そしてだ、イカたこの道具によって別空間へと飛ばされたのだ。ここは地球だ。それなのに何故、じおすはここにいるのか。その理由は簡単だ。じおすは時空間に飛ばされたのである。そして、じおすは別の時代へとやって来た。紀元前、しかもエジプト文明が始まるよりも前の時代に。
 時間系の道具は全て壊れていた。他の道具も一回か二回使ってしまったら壊れてしまう。イカたこのあの道具から強力な電波が発されたからだ。
 そして何が問題か。暇に関しては完全に埋めれている。レリーフの解読だ。すでに紙にレリーフの古代文字を書き写していたのだ。そして、解読はすでに済んでいる。じおすにとって興味深かったのが、その文章が示していることだ。秘密道具を一度使って位置を検索した結果、その文章が示している石版の在り処は、今自分がいる場所の近くだということだ。近くといっても、何百キロも先の場所だが。
 それよりも、問題があった。食料だ。『グルメテーブルかけ』は壊れている。他の食料系の道具はほとんど無く、『ほんやくコンニャク』と『圧縮非常食三十食分詰め合わせ』だけしかなかった。『ほんやくコンニャク』はそれを食べると、どんな種類の言葉も自分の知っている言葉になり、自分が喋る言葉も相手の知っている言葉になるという道具だが、普通に食べれる。『圧縮非常食三十食分詰め合わせ』は名前通り、非常食が入っている。そしてその非常食も残りは十四食分しか残っていない。
 じおすは一日毎に壁に石で傷を付けていた。すでに、十日が経過しているのだ。じおすがこの時代に来てから。
「これも運命なのかねぇ」
 ごめんな、のび太君。これが僕の運命なんだ―― これは、じおすが別の時代に飛ばされる直前に言った言葉だ。その時、じおすは自分が何処かに消えるという事を何となく感じていたのだ。レリーフを手にした瞬間に。だが、こうなる事は全く考えていなかった。
 レリーフの古代文字は、ヒエログリフに似ている。ここからじおすは考えていた。このレリーフを作った文明は、エジプトに影響を与えているのでは無いであろうか。そういう事である。
 エジプト文明はメソポタミア文明から影響を受けて発達したというのが定説である。『タイムマシン』を使って研究された事があるが、その通りであった。だが、『タイムマシン』で調べられるのには限界がある。その時代を破壊してはいけないからだ。だから、別の文明が存在していた可能性は十二分にある。
 じおすは考えた。もう残りの食料は少ない。石版のある位置に行ってみてはどうであろうか、と。『どこでもドア』は壊れている。頼りになるのは他の道具だ。だが、少し使うだけで壊れてしまうであろう。やるしかない。
 『陸上モーターボート』をじおすは取り出した。電波で少しイカれているが、少しは進めるであろうという考えだった。この道具は陸上で使えるモーターボートと考えてもらっていいであろう。
 二十二世紀に戻ることは出来ない。自分の目的は何であろうか。じおすは思った。子供達に色々なものに興味をもってもらいたい、大人達には古代の事から教訓を得てほしい。二十二世紀にいる時、じおすはそれを目的にしていた。時々、これを期に考古学の道へと進みました、という手紙が来る。だが、今はそんな事は無い。自分の目的は、何であろうか。
 答えは出なかった。ただ、興味だけだった。自分が死ぬまで出来ることはしよう、という事だけであった。
 モーターボートは二十キロ程走ったら壊れた。途中で動きが止まり、大破したのだ。予想はしていたが、ショックは受ける。
 他に道具はほとんど残っていない。日が暮れたので、じおすはそこで泊まることにした。何日か、こんな感じが続いていた。合計で進めたのは百キロというところであろうか。まだ、着かない。まだ、まだ、まだ。食料が段々と少なくなってきた。非常食も、残り五食しか無い。
 途中で猛獣にもあった。その度に道具を使い、壊した。足は速いので逃げたりもした。足の筋肉は、陸上で鍛えたものだった。そして、体力も限界を迎えていく。
 イカたこの電波は、体内にも影響を与えていた。体に時々激痛が走り、その度に体力が失われていく。『おいしゃさんカバン』はもしもの為に残そうとしている。何度使おうと思ったことか。一度しか出来ないと考えると、もっと重要な時が来るという気持ちになってくる。
 そして、とうとう食料が尽きる。それまでの間、食料を補給することは出来なかった。重要なところで体に激痛が走り、それどころではなかったのだ。歩き続けたが、腹が減るばかりだった。
 極限状態となる。人には会えなかった。一回だけ、ウサギを手に入れることが出来だが、それっきりだった。体が動かず、じっとしていても激痛は定期的に襲ってきた。
 そして、じおすは倒れた。薄れていく意識の中、じおすは笑った。
「まさかだ! まさか、こんな死に方をするなんてな!」
 自分の姿がひどく滑稽に見えた。博物館の館長となり、別空間へ飛ばされ、生き残っても結局死ぬ。何ができたのだろう。レリーフを手に入れてから、自分は何もできないまま死ぬのではないか。だからじおすは笑うのだ。
 場所はジャングル。そして、じおすの意識は途切れた――


「ハウルス君、少し来てくれ」
「何ですか、名無しさん」
「此処に人が倒れている! 運ぶのを手伝ってくれ」
 二人の男の会話がジャングルに響いた……


[No.234] 2008/01/02(Wed) 17:56:58

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