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目を開いた時、目の前には近未来の光景が広がっていた。空中を浮かぶ車、アスファルトとは別の材質でできた地面。そして、目の前にある巨大な白い建物。建物に書かれている文字、それは『タイムパトロール本部』の文字であった。見る人が何処の国かで、文字が違って見えるような仕掛けになっているものだ。 そして、のび太は周りを見渡す。周りには、同じようにボーッとしている仲間達がいた。全員、無事だということにのび太は喜びを覚えた。 どらEMONは自分たちが未来に行けたことの喜びを感じていた。どらEMONは此処からどう行けば中に入れるのか等を知っている。声を出し、先頭をリードし始めた。のび太達は歩いたが、どらEMONは歩かないで移動していた。 「これはベアリングロードになっているんだ。動け、と思えば動けるよ」 「ああ、そうだったのか」 彼らは、一度ドリーマーズランドという遊園地に行った事がある。そこで使われていたのがベアリングロード、これと同じものなのだ。不思議な道で、小さな球体が敷き詰められてできている。そして、上にいる物の脳内を読み取る機械が付いていて、何処かに行きたいと思えば動き出すのだ。早くやれと思ったらどんどんスピードが出る。 「EMONさん、タイムパトロール本部ってどういうものなんですか?」 静香。走りながらも、言葉は通じた。どらEMONはそれを聞くとすぐに答える。 「凄いところさ。セキュリティから何から何まで万全。中に入ればイカたこ達が襲ってくることは無いだろうね」 その時、一瞬だけどらEMONの目に人影が移った。その姿からして、普通の通行人のようだった。やけに規則正しい動きをしていた。 「EMONさん、何処に入り口があるんですか?」 「そこです」 どらEMONは止まり、壁の方を指差した。ジャイアンとスネ夫はさっきまでの恐怖とは裏腹に、テンションが上がってスピードを上げすぎた為、少し戻らなくてはならなかった。 どらEMONはポケットから黒いカードを取り出すと、それをドラえもんに手渡した。ドラえもんの腕は修理されている。どらEMONはそれを壁に通せという指示を出した。この黒いカードが特別パスポートだった。アナウンスが流れる。 『永戸どらEMON隊員。お入りください』 そう言うと、その壁に入り口が現れた。六人はすぐに中に入っていく。すると、右側に建物が見え、そこから若い隊員らしき者が現れた。手には機械を持っている。 タイムパトロール本部の建物は見えない。そこからは意図的に見えないようにしているからだ。 「え〜と、その子達は何でしょうか?」 「事件に巻き込まれた子達だ。とりあえず検査をして、認証してくれ」 隊員は機械でどらEMONの体の色々なところをチェックし始めた。指紋から声紋、与えられているパスポート、その他骨のチェックなどもされていた。そして、隊員が口を開く。 「はい、認証しました。そこの子供達も 「あれ? 歯のチェックはしないのか?」 隊員の言葉を断ち切り、どらEMONが眼鏡を上げながらそう言う。隊員は気づいたかのように、ライトと機械を取り出し、歯のチェックをしようとした。その時だった。どらEMONは隊員を切り裂いた。まっぷたつに。 「EMONさん! 何を!」 ドラえもんが叫ぶ。静香は悲鳴を上げ、スネ夫は震えた。ジャイアンとのび太も驚いていた。どらEMONの顔はさっきから変わっていなかった。そして口を開く。 「歯の検査なんて無い。よく見てくれ、こいつは機械だ」 「えっ」 驚いて見てみると、確かにそいつは機械だった。流れ出ているのは血ではなく、ただのオイルだった。そしてどらEMONは空を見上げる。 「そしてだ、イカたこの手の者だろ? 『上にいる者』」 どらEMONは日本刀を構えながら言う。それを聞くと、空間から一人の女が現れた。『透明マント』か何かで隠れていたらしかった。その一連の流れは、映画のワンシーンを見ているかの様に鮮やかだった。そして、女は歩き始める。 女の格好はそう、忍者だった。時代劇とか漫画とかでよく見る、黒衣装。その光景は、辺りの近未来とは全くあわなかった。女だと分かるのは、胸の膨らみと目の様子のせいだった。そして、女は顔のマスクをとる。その顔は、実に美しかった。年齢は、二十代であろう。どらEMONと同じのようだった。背には日本刀らしき物を背負っている。 「これは予想だが、多分、時空間をねじれさせたのだろう。未来から過去へ行く者は、同じように仮想空間に来ているに違いない。俺たちは過去から未来へ行くのに、仮想空間に入ってしまった」 女は頷いた。その時だった。どらEMONは日本刀で切り掛かった。だが、それは女を切り裂きはしなかった。女の背の日本刀がどらEMONの日本刀を止めていたのだった。金属音が反響してまだ響いていた。どらEMONはすぐに女から離れる。 「私の名はメタル。あなたが私を倒すつもりなら! 私の罪をおっ被ることね」 メタルは懐に手を入れ、何かを取り出しそれを投げた。日本刀は、いつの間にかしまわれていた。どらEMONが気づいた時、すでにどらEMONは壁に貼付けにされていた。貼付けにしているのは、氷のような形をした刃物だった。どらEMONはその名前を知らなかったが、それはクナイ。いわゆる手裏剣の一種であった。 「凍牙……と名付けているんだけど、どうかしら?」 メタルの声が不可思議な光景に響いた―― [No.258] 2008/02/11(Mon) 08:25:03 |
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