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WINGBEAT COFFEE ROASTERS

all 石版 幕間「つまらない講釈」 - 文矢 - 2007/12/08(Sat) 18:41:39 [No.212]
石版 第二幕「これがあの男に... - 文矢 - 2007/12/15(Sat) 07:12:24 [No.216]
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石版 幕間「つまらない講釈」 - 文矢 - 2008/02/09(Sat) 14:26:59 [No.256]
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Re: 石版 第四幕「踊り狂うか... - 文矢 - 2008/02/20(Wed) 20:41:06 [No.261]
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石版 第六幕「彼は満足したのだ... - 文矢 - 2008/11/24(Mon) 07:07:31 [No.422]
石版 第六幕「彼は満足したのだ... - 文矢 - 2008/12/07(Sun) 06:27:52 [No.425]
Re: 石版 第六幕「彼は満足した... - ??? - 2008/06/03(Tue) 23:03:34 [No.318]


石版 第六幕「彼は満足したのだろうか」 其の五 (No.344 への返信) - 文矢

 イカたこは舌打ちをした。普通なら、ここで満面の笑みを浮かべ「ざまあみろ!」とでも言ってケタケタ笑い出すだろう。だが、イカたこは気づいていた。笑えるような状況では無いことに。
 イカたこは自分の手の上の秘密道具を見た。それには、ダイアルがついていた。ガチャガチャ回すやつだ。そして、そのダイアルは『LOOP』と書かれたところに合っていた。
「ループモード……のび太は結局ここに戻ってくるというわけか。やるじゃあないか、剛田」
 そう言うとイカたこは振り返った。そこには、足跡があった。そこには、誰もいない筈なのに。イカたこは土を思いっきりそっちへと蹴った。するとだ、土がそこに人がいるかのように跳ね返ったり、そこの空間に土がついたりしているのだ。どういう事か、『そこに人がいるのだ』
 下に布が落ちるような僅かな音とともに、青年は現れた。着ていた『透明マント』を脱ぎ捨てたのだ。何処にマントが落ちたのかはよく分からない。いや、知る必要性すら無いだろう。
 青年は、軟体防衛軍の服を着ていた。髪は丸刈りで、体は細いが、何処となくジャイアンに似ていた。
「確か剛田武はお前の祖先だったな。まあ、祖先を殺したらお前が消滅するから剛田武の命だけは救うのは許したが、今の行動は許してない。まさか、この道具のダイアルを回すとはな」
 イカたこの秘密道具がループモードになっていたのは彼、剛田がダイアルを動かしたからであった。立つ筈の無い砂埃と足跡は、『透明マント』を被った剛田がやったものだったのだ。
「イカたこさん、あんたに反逆させてもらおう!」
 剛田はそう言うと、ポケットの中から『熱線銃』を取り出し、銃口をイカたこに向けた。
 剛田は、ジャイアンの子孫である。フルネームは剛田清。セワシ達の世代より、一世代後の人間である。
「反逆の理由は何だ? お前の祖先の命は保証してある。分からないな。考えるのは彼らに感化されたとか、それぐらいだが……」
「感化? 違うさ」
 剛田はそう言うと、笑みを浮かべた。そして、引き金を引いた。
 『熱線銃』の銃口からレーザーが発射される。大抵のものはチリになってしまう、恐怖のレーザーだ。だが、そのレーザーはイカたこには届かなかった。のび太のショックガンと同じだった。別空間へと、レーザーが移動したのだ。まるで、ドンキホーテ、まるでブラックホールへ銃弾を撃ち込む男、剛田がイカたこに勝つ可能性はゼロパーセントに限りなく近かった。
「時間の無駄だな。最後に言い残すことは無いか?」
「俺はね、最初、別空間で剛田武に言ったさ。お前の命だけは助けてやるとね。あいつはそこで迷って、俺は後から連絡すると言った。そして、連絡をしたさ。どうしたと思います? イカたこさん」
「断ったんじゃあないか?」
 イカたこはあくまで冷静だった。そして、一歩一歩剛田に近づいていく。手にはあの道具が握られている。そして、その眼は冷たい。
「そうさ、まあ話が長くなるからここで省きますがね。その時に言われた言葉をあなたに送りたいと思いますよ、イカたこさん」
 イカたこはダイアルを確認した。ダイアルはちゃんと別空間から戻ってられないモードになっている。イカたこは剛田を射程距離に入れた。
「さようなら……いや、ここはイタリア。日本語じゃあ洒落てないな。アリーヴェデルチ、といこう」
 イカたこはそう言うと、また『どす黒い』笑みを浮かべた。そして、秘密道具を剛田の体へ――
 光に包まれて、剛田は消えていく。じおすや、のび太の時と同じように、消えていく。そして、じおすと同じように『永遠に戻ってこれない』
 だが、剛田は笑っていた。
 消える時に笑う。自分は戻ってこれない、秘密道具も壊れる。それを剛田は知っていたのに。笑ったのだ。それは、自分がやる事をやったという満足感でもあったし、もう一つ理由もあった。
「世界を力で救う? ふざけるんじゃあねえ!」
 剛田は叫んだ。叫んだ。叫んだ。
 腹の底から笑いながら、叫んだ。自分の祖先に言われたその言葉、それを叫びながら、叫んだ。
 剛田はイカたこを見て、滑稽だと感じた。アルタの言っていた事と同じだった。ただのバカじゃないか、何が世界を救うだ。ふざけるな。そんなイカたこに従っていた自分自身も滑稽だと感じていた。そして、まだまだ笑う。笑い声はその辺りに響いた。消えた後も、耳に響いてくるようだった。
「……。アルタ、私の隙を狙おうということか?」
「ああ、そのつもりだったさ。だがやっぱ気づいていたのかァ? まあ、どうでもいいか。戦おうじゃないか」
 アルタは、イカたこの後ろにいた。手には『爪』が装備してあった。そして、『どす黒い』笑い。
 二人の『どす黒い』笑顔の二人が今、対峙した――


[No.346] 2008/08/04(Mon) 06:57:01

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