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WINGBEAT COFFEE ROASTERS

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ドラえもん危機 第十四話 上 - ミサイル研究所 - 2008/11/25(Tue) 16:26:27 [No.424]


ドラえもん危機 第十話 (No.387 への返信) - ミサイル研究所

東京要塞内部に神羅兵達が降り立った頃、漫画連合軍参謀本部では会議が始まろうとしていた。

「…以上、参謀総長出木杉英才大将の着任の挨拶です」

パチパチパチパチ

割れんばかりとは言わないが、それでも比較的大きい拍手が響いている。

明かりがついているコンソールの前に出木杉英才その人は立っていた。

コの字形に配置されている机には、出木杉を除くと十五人が座っている。

「では、出木杉総長にSOPシステムについての説明をしてもらおうと思いますが、よろしいでしょうか?」

司会をやっている、旧海軍の二種軍曹(白い)を着たまだ青年という感じの男が聞く。

「ええ、もちろんです」

出木杉はいかにも余裕たっぷりと言った風に答えた。

「では、お願いします」

司会の男がそう言うと同時にコンソールには「SOPシステム概要」という字が浮かび上がった。

「このSOPシステムは、兵士達にナノマシンを注射しそれにより兵士の行動を把握するシステムです。

もちろんただそれだけならば、ヘルメットにCCDカメラをつけ映像を送らせればそれで済みますが、

このシステムはナノマシンによって兵士達を常に監視下に置き、その行動を操作することが出来ます。」

ここまでで既にほとんどの参謀がざわめき始めていた。

「まさかそんなことが…」

「嘘に決まっている」

「とても現実的ではない」

出木杉はそのようなことを意にも介さず説明を続けた。

「また、ナノマシン統制により兵士達は視界・感覚を共有し敵の迎撃や部隊行動をより迅速に行うことが出来、

我々はさらに高度な指示を出してゆくことも可能になります。

さらに、兵士一人一人の位置もこのコンソールで表示することが出来るので、

どの部隊がどのような戦闘を展開し、どんな戦果を出したか、被害はどのくらいかなどを迅速に知ることが出来、

それにより、どのくらい増援を出すか、どこの部隊を一時撤退させるか、

どの部隊が壊滅したのかを把握できるため作戦を速やかに確実に実行できます」

この説明が終わっても依然として、ざわめきは収まらなかった。

そして、ついに参謀の一人がこう言いだしたのだ。

「それならば今すぐ証拠を見せて頂きたい」

と。

「そうあわてなくても良いのではないのですか、八神月殿」

出木杉は悪びれる様子も、驚く様子も一切見せずに受け答えた。

だが、これが癪に障ったのか反論がされた。

「証拠がすぐに出せないのならば、そのシステムの有効性もわからないし、

第一どう作戦を立てて良いのかもわからない。

しかも起動しているかどうかすらわからないシステムに信頼など到底寄せることは出来ない。

だから、システムが説明通りのものなのかの証拠が欲しいのです、総長」

口調自体は至って冷静であったものの、その目には怒りの色が見えていた。

「どうしても今起動の証拠が見たいのですか、みなさん?」

出木杉がそう言うと、参謀達は皆静かに頷いた。

出木杉は少し困った様にも見える表情をして、

「わかりました、これがSOPシステムです」

コンソールが一気に地図や点を表す画面に変わったかと思うと、

下の方には、兵士達目線での東京要塞内部が映し出されていた。

この瞬間、参謀本部は静まりかえった。

そして、

「このシステムならば、きっと勝てる!きっと勝てるぞ!」

と参謀の一人が言ったのを皮切りに賛美の声が聞こえてきた。

だが、この後すぐに、あの忌まわしき戦闘が始まったのであった。

「総長、一番分隊の兵士が敵を発見戦闘に入りまし……た。」

この言葉の間に、最初で最後のロケットランチャーの発射が行われたのである。

この一瞬で、他の参謀達も静まりかえった。

目の前で一方的な戦闘、いや、虐殺が始まったのだから。

さくり、さくりと隊員が死んでゆく姿こそは見えなかったものの、

映像が赤くなってすぐに真っ暗になっていき、ブリップが消えていくために

隊員に何が起こったのかが容易に想像はついていた。

最後の映像は爆発音と共に消滅した。あの隊長の散った瞬間である。

「……、第一分隊消滅、おそらくあの化け物も道連れでしょう」

このときには、さすがに覇気は消えていた。

さらに悪いことは続く。

「第二分隊も、化け物と交戦開始、数は…さ、三体!

ああっ、第三分隊も交戦開始、第四分隊も同じく。

何と!第五、第七分隊が一瞬で消滅!」

阿鼻叫喚であった、兵士達の叫びまでが響き渡るのである。

「ば、化け物だ!コンタクト、コンタクトオオオオオオオオオッ!!」

「た、助けてくれ、畜生、畜生!増援を送ってくれえええっ!」

「一時後退を、……う、後ろからも、くぬ、後の部隊の健闘を祈る。

第三部隊、ただ今をもって玉砕いたします!おさらばです!」

この声と平行して、ブリップが映像が次々と消えていく。

新たに下命するまでもなく、十個分隊の内七個分隊がほぼ無抵抗に消え去った。

だが、ブリップ・映像の消滅が一段落つくとすぐに参謀本部のざわめきも消えた。

「総長、残りの戦力を一つに集め、そこに次の部隊を降下させる事を提案いたします」

司会の男が、声高らかに言った。

「大神参謀副総長の案に反対意見は?」

出木杉が至って冷静に言い放った。

誰も反対を述べなかった、それどころかもう既にどこの部隊を送るのかを検討し始めていた。

「総長、後続強襲部隊には『最後の大隊』から一部戦力を派遣することを提案いたします。」

「八神参謀の案に反対の者は?」

誰一人として異を唱える者はいなかった。

それどころか、

「すぐにモンティナ・マックスに連絡を」

「次の飛行船をスタンバイさせろ」

「支援砲撃及び牽制攻撃を仕掛けろ」

と各部署に命令を出し始めていた。

「よろしい、ならば『最後の大隊』をもって、活路を見いだそう。

相手が化け物ならば、こちらは吸血鬼を持って対抗するまで」






同刻、飛行船ドック−

ナチス親衛隊の戦闘服を着た漢達や黒のスーツを着てマスケット銃を持った女性、

白いコートと帽子を被った男が飛行船へと乗り込みを開始していた。

「重火器を急いで積み込め!戦車も忘れるなよ!」

「兵員発射用カタパルト最終点検開始!」

「強制着陸に備えた配置を急ぎ行え!」

怒号と、作業音がこのドック内に響き渡っていた。

参謀本部からの伝達後すぐに作業は始められていた、

そして現在に至るのである。

「まったく、参謀本部の面々はいきなり面白いことを言い出す。

おかげ大忙しだよ!」

全然迷惑そうでも無いように作業員達は働いていた。

実際のところ、彼等にはこの伝達が来るまでは仕事が全くなかったのである。

「ほらそこ!もっときりきり動け!ぶん殴るぞ!」

こう言うのはジャイアンである。

彼は最前線で戦うはずなのだが、初期段階での失敗で彼が参加する作戦自体が消えたため、

今ここで檄を飛ばしながら手伝っているのだ。

「日が暮れちまうぞ!もっと急げ!」

そう言う彼はというと、他の作業員の十倍以上の速さで仕事をこなしている。

「剛田准将、重火器積み込み及びカタパルト点検終わりました」

「よし!さっさと戦車も積み込め!」

「さすがに戦車は後三十分ほどかかります」

「じゃあ俺が全部積み込んでやる!」

「は?」

そう言うとジャイアンは戦車格納庫まで一直線に走ってゆき、

戦車を一台軽々と引っ張って来て、そのまま飛行船に積み込み、

あっという間に戦車十台を飛行船内部に積み込んでしまった。

それを見ていた他の作業員はぽかんと口を開けたままとなり、

出撃準備をしていた吸血鬼達も一瞬動きが止まった。

「ゴラァ!さっさと出撃準備にかかれ!時間がねえんだよ!」

この一喝で皆我に戻り、吸血鬼達は飛行船内に、作業員達はドック内の制御室に消えていった。

そして、五分後。

「飛行船『グラーフ・ツェッペリン』全フラッペン起動確認、

ガス圧全区画安定確認、いつでも出発できます」

『こちら、グラーフ・ツェッペリン出発許可を頂きたい」

「了解、参謀本部へ最終確認をする。しばし待たれたし」

そういい、参謀本部へと別のオペレーターが確認を取った。

返答はすぐに来た、

「参謀本部からの回答により、出発を許可。貴艦の武運を期待する」

「了解、これよりグラーフ・ツェッペリンは出発する」

軽い地響きと共に、巨大な飛行船は浮かび上がり東京要塞へと進んでいった。

百人の武装吸血鬼と特殊技能を持った吸血鬼を乗せて。





To Be Continued


[No.392] 2008/10/11(Sat) 01:50:47

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