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all Another 感想 - Theo - 2010/03/12(Fri) 20:30:40 [No.201]
Re: Another 感想 - mihoro - 2010/03/14(Sun) 07:19:10 [No.202]
Re: Another 感想 - Theo - 2010/03/14(Sun) 18:08:35 [No.203]
Re: Another 感想 - mihoro - 2010/03/17(Wed) 06:52:22 [No.204]


Re: Another 感想 (No.202 への返信) - Theo

> ところで、あの表紙の女の子は誰なんでしょう。
> 普通に考えれば「見崎鳴」ですが、髪型や目の色が微妙に違うような。後付のページに描かれた髪の毛も、彼女のものにしては長過ぎる気が。
> 「死者」の存在も含めて描かれているのかなあ、なんて思ったりもしました。


以下は表紙文字や帯と同様、あくまで私の個人的な解釈です。

 表紙に描かれた女性は 見崎鳴ではなく、三神先生(=怜子さん=<死者>=<もう一人>)です。しかも恒一に背中からツルハシで刺されて死んだ瞬間(あるいは直後)のものです。

 普通に考えれば、左右違う色の眼をしており片方が蒼色であることから、ヒロインの見崎鳴でしょう。しかし、見崎鳴の瞳の色は、右目が漆黒、義眼である左目が蒼色(P141、15行)です。表紙の女性は右目が蒼色、左目が緑色であり明らかに異なります。また鏡に映ったものだと仮定すれば、左目が蒼色となり、左目の色に関してのみ見崎鳴と一致するのですが、右目の色が異なります。表紙の女性の髪は乱れており、女性の髪がこういう乱れた状態になるのは、まず思い浮かぶのは横になった場合であり、鏡をみている状態というのはちょっと考えにくい。鏡に映ったもの、という仮定は弱い気がします。

 次に髪に注目します。後付のページにわざわざ描かれた髪の毛の意味は「髪の毛に注意してよく考えてください」という意味です。 
 見崎鳴は髪の長さはショートボブ(P32、13行)であり、表紙の女性は伸ばすと胸もとぐらいまでの長さはありそうであり、ここでも明らかに異なります。
Anotherに登場した中で、唯一髪の長さが胸もとまであると記載された人物が三神先生(=怜子さん)です(P25、3行)。
 また前述のとおり、表紙の女性の髪はかなり乱れています。加えて、この女性の顔や胸上部あたりの泥かなにかで黒々と汚れており、ただごとならぬ状態にも見えます。女性が横になって髪が乱れ、しかも泥かなにかで黒々と汚れているような場面は、本文中では、一つしかありません。クライマックスシーンで、炎上する合宿場の小屋の北側で、三神先生が、下半身が角材の下敷きになり地面に倒れ伏している(P642、12行)場面です。このとき三神先生の顔は、灰と泥で黒々と汚れた(P653、11行)状態です。

 表紙が三神先生だとすると、三神先生は左右で瞳の色が異なる、ということになりますが、本文中にそのようなことは記載されていません。しかし、記載されていないからといって、そうではないということにもなりません。左右で瞳の色が異なるのは、医学的には虹彩異色症(オッドアイ、バイアイ)と言われるもので、ごくまれにこういう人はおり、おかしなことではありません。
 なぜ、肩より上しか描かれていないかというと、胸のあたりまで描くと、恒一が振り下ろし胸をつきやぶったツルハシの先、あるいはツルハシによって生じた胸の穴が見えてしまうからです。もしかしたら、顔や胸上部の黒い汚れには、胸から吹き出て飛び散った血が含まれているのかもしれません。赤くないのは、泥水や灰と混ざったためか、<死者>が死ぬときの血だからどす黒いのか……。
 ツルハシを振り下ろされたにもかかわらず無表情なのは、三神先生=<死者>であり、本来死んでいる存在であり、“死”に還った=本来あるべき場所に戻った、というわけで、痛さや苦悶をうかべる表情は必要ないからです。


[No.203] 2010/03/14(Sun) 18:08:35

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