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『深泥丘奇談・続』は、「幽」連載時、単行本刊行時、前の文庫(MF文庫ダ・ヴィンチ)刊行時などなど、何度か読み返しているのですが。 「鈴」。この作品わたし、けっこうお気に入りなのです。でも、読むたび微妙に感想が変わるから、それがまた面白い。 初読時は、鈴の大きさを「幼児の頭」に例えて書いてあったのが、わたしの恐怖のツボになぜかばっちりハマってしまって。 神社の賽銭箱の上に視線をやったら、鈴かと思いきや幼児の生首!‥って光景がありありと浮かんでしまったんですね。なんというか、そんな話じゃ全然ないんですけどね(汗)、でもいったん浮かんじゃったら頭から離れなくて、怖くて。 次に読んだ時は、ミステリ作家の主人公が、鈴の鳴った理由をなんとか現実に即して考えよう考えようと必死になってるところが可愛かったですね。「誰もいない」「動物も鳥もいない」「風もない」「テグスでもない(そこまでするかw)」外側から鳴らした者がいないとなると、そこで「じゃあ中から鳴らした‥?」と思い至った時、ゾッとしました。 あとがきで作者に「含蓄があるなあ」と褒められている(?)ラストは、雑誌掲載時とかより、ページをめくった先にそれと出会える文庫版が一番効果があったなあと。 [No.293] 2014/09/29(Mon) 20:09:02 |
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