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テキスト - たけきのこ - 2009/11/23(Mon) 00:00:53 [No.4596]


テキスト (No.4593 への返信) - たけきのこ

編集キー 1234
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ー某課職員の裏わんわん日記23 からー

『愛と熱意を持つたけきのの守り手を求めています!』
見ました?
たけきの藩公共掲示板に貼られていたでかでかと文字が躍るポスター。
わんわん帝國たけきの藩国。
主たる産業は稲作などを主とする田畑作物などで、あとは風光明媚な四季とたけきの岳という火山ぐらいしか見物がないという藩。
個人的には、東国人の特徴たる黒髪が映える娘さんの和装がナイスな藩だと思いますが。
あー、そういやウチの藩王様も名物といえば名物かもしれない。
あれ、結局何を言おうとしてたっけ。
そうそう、入り組んだ地形の海辺とかではうまい海老取れるし、建築物は全部紙や木でできた家なので夏は涼しい。
うん。いいとこいっぱい。他藩の方、一度はおいでませ。
いや、ちゃうわ。ポスターが貼られていた説明してたんでしたね。
ついついいつもの仕事の調子で書いてしまいました。
まーつまり。そういう素敵たけきの藩国で、なんか新しく出来た部隊の募集を行い始めたのです。
それはたけきの藩で新しく取った【たけきの親衛隊】を組んだ部隊。
予定されている「たけきの親衛隊」の任務は 1:藩王、VIPの身辺護衛 2:施設守備 3:その他 な感じらしいです。
全員が藩王様方の側にいるのではなく、藩王様達の護衛部隊、警官などでは守りきれない重要施設の守護部隊等に分けられるようです。
主に騎士隊の中の上司から推薦された成績優秀、品行方正な人物によって編成されるのですが、自己推薦者(自分からの立候補)も若干名募集します。宣伝狙いですね。

と、まぁここまでが普通の話ですが、そんな重要な職業に関するある噂がありまして・・・。
それによると、実はたけきの藩の奥底に潜みまくる人々の特殊な趣味に対する原動力をうまいことベクトル変換しようという実験職がたけきの親衛隊らしい、という話。
ほら、ウチには褌好きとか靴下好きとかの「目がいっちゃった系」の人間いるじゃないですか(なんのこと?と思う人はたけきの藩のお絵かきBBSとか過去のSSとか見てください)。
彼らのあの底力と情熱を平和利用しようという動きからこの「たけきの親衛隊」が発足されだしたとかいう噂があるんですよ。
確かに彼らはなんといいますか、スゲーの一言ですからねぇ。アイドレスでは情熱を注げば注ぐほど威力が増しますから・・・(製作物の完成度などに影響したりなど)。
ただまぁ普通なら彼らを藩王様やVIPの護衛に回すなんてちょーっと考えられないので、ただのデマだと思うのが当然ですが。
他にも高支持率を得る藩王様直轄部隊に藩王様LOVEな(かなり熱い)民を迎えることで一糸乱れぬ完全統率部隊を完成させようとしているかもしれない、とか。
たけきのの名を冠する職業ゆえにヤツラが出てくるに違いないと予測した藩王様が、直々に監視して無法をさせないための直轄部隊にしてしまおうとなさっている、とか。
憶測や妄想が飛び交い、結局何が真実かはわからんのでして。
まーとりあえず、親衛隊に興味ある人はウチの課のこちらのページをごらんくださーい→http・・・・・・・・・

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ーたけきの親衛隊解説ー
たけきの親衛隊はたけきの全てを守る盾であり、鎧である。
たけきの藩を人に当てはめるならば藩王様は心臓、総一郎氏は頭脳、国家施設は手足であろう。
だがそれらを守るだけでは全てを守るとは言えない。そう、血管を流れる血とも言える「民」や目に見えぬ「心」をも守るべきである。
今一度言おう。たけきの親衛隊は盾であり鎧である。守ることがその役なのだ。
ゆえにたけきの親衛隊はそれら全てを守るべく分けられた。
第一部隊を藩王様、総一郎氏、その他VIPを守る部隊。
第二部隊を国家施設守備隊。
第三部隊を予備部隊。この第三部隊は平時、たけきの藩の広告塔となるべくボランティア活動や民間協力などを行い、藩民が親衛隊を身近な存在と思ってもらえるような活動に従事する。
第一部隊は直接藩王様の監視を必要とする隊員が多く回される。
第二部隊は忍耐力の高い隊員が多い。
そして第三部隊は定期的に第一、第二部隊の隊員が回されて編成。ただ、親藩王思想の強い隊員などは第三部隊に長く派遣。
第三部隊は「民の平安を守る」ことと「親衛隊員の正しき心構えを知る」ことが任務なのである。藩王様や藩のためという名目により藩民へ害をなすことはあってはならない。

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ー親衛隊結成後 訓練所ー
たけきの藩の訓練場に、新しい鎧を着込み剣と盾を持った騎士たちが馬上にて整列している。
聖騎士の証たる白いエプロンを前掛けとした彼らは新しいたけきの藩の守護者である。
彼らは交代制で勤務、休暇、訓練とスケジュールが決まっており勤務と並んで鍛錬も重視される職業である。
年齢や怪我による体力・技術の低下が著しい場合は、即脱隊となっている。事務畑は別であるが。
訓練は個人的な訓練の他に、対象を守るための護衛訓練、施設守備のための実地演習、戦時下の集団戦闘訓練などがある。
そして今は集団戦闘の訓練である。この日は特別訓練で、藩王が部隊を指揮する訓練であった。
「親衛隊揃いました」
先頭の騎士が彼らを向いた馬上にあるちっさい影に報告を行った。ちっさい影は騎士たちを見回しうなずくと馬首を巡らし、集団を率いて行軍を開始した。
砂塵舞う中、側のテントから眺めていた人々は会話をしていた。
「いやぁ、なんとも凛々しいお姿ですな」
「うむ。馬に乗ってるのか乗ってないのか分からないですが、とってもご立派に見えますね」
「汗血馬がいてくれてほんに心強い」
「いや、馬もそうですがあの方が指揮をとられると親衛隊は格別のやる気を出すそうですよ。なんでも某量産型が某高機動型になったぐらいの性能差がでるとか」
「何なの、その例え?」
「なるほど、それは理解しやすい!!」
「うむ。つまり通常パイロットが経験をつんだ熟練パイロットとして認められることの証は高機動型が回ってくるか否かという・・・・・・」
数名のおっさん世代が盛り上がる。
「あー。とりあえず、王がいるといないとでは彼らの動きが全然違う、ということですね」
「だが、なんでそうなるんだ?」
「それはですね。親衛隊はほぼ、藩王スキー、眼鏡スキー、ふんどし&靴下スキーからなりまして。で、当然藩王スキーたちは藩王様の指揮だと士気があがるんですね」
「うん」
「で、眼鏡スキーにとって藩王様はファンクラブ的存在なわけで」
「ほう。眼鏡アイドルか?」
「さらにふんどし&靴下スキーにとって藩王様は・・・えー・・・恐怖の大王?」
「なんだそりゃ」
「とにかく逆らうと怖いって身に染みているんです。今までに色々ありましたので」
「納得」
「そういうわけで、そうなるんです」
「たけきのの歴史が凝縮してるんだな」


/*/

ー休憩中ー
訓練施設の一角にある泉の前で男三人が寝そべっていた。
「そういえば我ら親衛隊、この『木を隠すには森の中作戦』で危険を避けようとしていたらしいですね」
「らしいね。イグラドシルに『祭り』が刻まれてる現状で『ふんどし』が強く主張するとヤバくね? というのは不安あったらしいな」
「その件が杞憂に過ぎなかったとしても、目立ちすぎるモノはイグラドシルに強く刻まれる。不安定時にネタが活性化すると流石にやばかろう」
「思うのですが無難にこっそり、騎士団には褌を下着にする風習がある、と記述するだけでもよかったんじゃないですか」
「・・・それもありだったかもなぁ」
「いや、たけきのの名を冠する職業でそれだけだとインパクトが足りないんだろう。やはりたけきの藩を体現する内容でなくば。これぞたけきの!とな」
「・・・確かに、名を背負った内容の職だと胸を張れますけども・・・」
「んー。そういったプライドなんかが危機を招くのかもな」
「そうさな。だからこそしっかり知恵を絞るのだろう」
鎧を脱いだ白い服姿の男達はぼやいた。
「難しいです」
「難しいねぇ」
「難しい」
男達が空を見上げると天は高く、風は心地よかった。
しばらく風の音が心地よい時が流れるが、遠くから時間を告げる鐘の音が響く。
その音を聞き男達はそろそろと身を起こす。
「まぁ頑張ろっか。世界平和のために」
「ん。がんばろう、世界平和のために」
「え、藩王様やたけきののために頑張るんじゃないんですか」
丁寧な口調の男に対し、仲間の二人はとてもいい笑顔で言った。
『世界平和の為だ。世界が平和ならたけきの文化に力を注ぎまくれるからな!』
「あー。文化ですか。確かに眼鏡も靴下も褌も文化ですね・・・」
でかるちゃー。

/*/

ー某日会議室ー

とある場所でたけきの親衛隊に関する会議がなされていた。

「まず、藩王様と総一郎氏の護衛に関する問題です」
対策責任者がレポート用紙を出席者へ配り、説明を始める。
内容はこのようなものであった。

1:護衛体制について
現在までのデータによると各国藩王個人に対しての直接攻撃が行われた例はほぼないという点。
また藩王の死=藩船即爆散である点。
これらから考えるに竹下木乃藩王個人を暗殺することによるメリットは極めて低いであろう、と推測された。
その勢力にとって暗殺する戦力が即失われる上に、1藩を消滅させても大局に影響しないだろうからだ。
帝國または共和国における重要な位置をしめる藩にたいしてならばいくらかの影響は与えるであろうが、たけきの藩はそんな位置にないからだ。
だが、総一郎氏に関しては大きく違う。
今まで何度も狙われた点。これは彼個人の能力が突出しており敵対勢力にとって邪魔であることが考えられる。
また彼を暗殺することで藩王PLACEが藩を滅亡させるのだが、これにはタイムラグが生じるだろうから、そこを突いてメリットを得ることは可能であろうと推測できる点。
具体的にいうなら、藩滅亡確定させることで逃げる藩民から移送可能な資産を格安で買い取ることや、少数の民を避難させることで名を上げることなど。
つまり、竹上藩王に対する護衛以上の守備体制を竹上総一郎氏に敷かねばならないのが親衛隊の早急な任務である。

この報告に関しては不敬であるなどと会議は紛糾したが、素の防御に関しては総一郎氏の方が低いのであるから仕方なしと落ち着いた。
今のままの「藩王様第一」の思考でいるのは危険であるとの認識が会議で認められる。
結果、護衛体制に関しては「総一郎氏重視」、「出来る限り竹上藩王と総一郎氏の行動をご一緒していただく」という方向で落ち着いた。

「つづきまして、親衛隊への敵対勢力侵入対策です」

2:親衛隊内敵対勢力浸透対策
基本的な身辺調査、思想調査などにより、重度の危険人物、不審人物の採用は行わない。軽度の場合は第三部隊へ回す。
また、眼鏡スキー、ふんどしスキー、藩王スキー等が揃う親衛隊内において、たけきの藩への敵意を隠すことは難しい。
結果、少数のスパイが混ざっていても多少の時間で発見されるし、少数ならば評価値的に危険度は低いといえる。
最も危険なのは人事部にスパイが入り込み、部隊単位で親衛隊へ勢力を送り込み、発覚するまえに行動を起こされること。
以上から、親衛隊に関しては人事部を含めての身辺調査などが重要であると考えられると報告された。

この報告は当然の内容であるとして皆が納得。各調査は複数によって行うことが決定された。

(二郎真君)


[No.4596] 2009/11/23(Mon) 00:00:53

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