日誌スレッド - たけきのこ@藩王 - 2007/04/26(Thu) 00:16:50 [No.50] |
└ 日誌87 冬来たりなば - ていわい - 2007/08/03(Fri) 01:47:33 [No.386] |
└ 日誌86 おまつりのあと - こんこ - 2007/07/04(Wed) 20:29:14 [No.361] |
└ 日誌85 最良の選択 - モモ - 2007/06/21(Thu) 23:40:14 [No.328] |
└ 日誌84:置物は静かに笑う - レイライン - 2007/05/31(Thu) 20:48:59 [No.240] |
└ [削除] - - 2007/05/31(Thu) 20:48:04 [No.239] |
└ Re: 日誌スレッド - 砂神時雨 - 2007/05/30(Wed) 18:07:48 [No.232] |
└ 日誌82:ジンジャー去る - ジンジャー - 2007/05/29(Tue) 18:08:01 [No.223] |
└ Re: 日誌スレッド - 梅本 - 2007/05/27(Sun) 21:30:16 [No.207] |
└ 日記80 ワレ ユクエフメイ - 大須 風太郎 - 2007/05/21(Mon) 22:07:54 [No.188] |
└ 日記79 長期不在の後… - コダマゆみ - 2007/05/18(Fri) 15:56:34 [No.171] |
└ Re: 日誌スレッド - 化野‘IMAP’忌々 - 2007/05/16(Wed) 23:55:58 [No.161] |
└ 日誌77たけきのプロジェクト] - TAKA - 2007/05/06(Sun) 00:03:52 [No.95] |
└ 日誌76「みんな違ってみんないい」 - 月光ほろほろ - 2007/05/05(Sat) 00:26:30 [No.82] |
└ 日誌75 我、身にまといしモノは…… - ひわみ - 2007/05/02(Wed) 00:26:31 [No.70] |
└ 日誌74 たけきの藩民たち - 二郎真君 - 2007/05/01(Tue) 11:54:53 [No.69] |
└ 日誌73 夢のひと時 - 摂政。 - 2007/04/30(Mon) 10:54:57 [No.67] |
└ よんた藩国事情 - 槙@国民番号XXX - 2007/04/28(Sat) 02:26:20 [No.63] |
└ Re: よんた藩国事情 - たけきのこ@藩王 - 2007/04/28(Sat) 18:44:00 [No.65] |
季節はずれの西風が風が吹いていた。 西風は空気を洗い、半月の宵に澄み切った空を広げていた。その下には湾が空に負けじと広がり水面に月明かりを受けしずやかに輝いている。 ほの明るい墨色の世界の気圏の底で、忍潮井レイラインはほぼ定位置となっていた堤防に腰を下ろしひとり杯を傾けていた。 ぼんやりと見上げた先では、羊雲がくるくると形を変えながら月にかかる様が面白く、詩才のひとつでもあればその面白みを即興で詠んだことだろうが、生憎そういった方面の才能は持ち合わせていなかった。 まあ、いい。とレイラインは静かに笑う。 ひまわりのおかげで放射能の脅威は去った。 目覚しい復興を見せる国土。 表現などしなくても、人の手と力により復活したうつくしい景色はここにある。 それを享受できればそれでいいのだと。 穏やかな満足感とともにレイラインはく、と杯を返す。 そこに声をかけたのは、旅支度をすっかり終えたジンジャーだった。 「レイさん、こんばんは」 「こんばんは、ジンジャー様。お散歩ですかー?」 「はい。今日は月がきれいですから」 レイラインはそうですかー。といつもどおりへなちょこに笑いながらジンジャーに杯を差し出した。 「『この杯を受けてくれ』」 「『どうぞなみなみつがしておくれ』ですか」 ジンジャーはいきなりのことに面食らいながらも、杯を受け取り少し笑った。 一遍の詩の続きを言葉にしないまでも伝わったことに笑みを深めるレイラインは、ジンジャーの手の中にある杯を酒で満たし、また静かに笑った。 季節はずれの西風が風が吹いていた。 ------------------------------------------------------------------------ 柄にも無くちょっとシリアスですよ。 次はトゥデイもトゥモローもナイスウェザー、ダンディズム全開のモモ様、お願いします。 [No.240] 2007/05/31(Thu) 20:48:59 |