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WINGBEAT COFFEE ROASTERS

all SS置き場 - 城 華一郎 - 2012/11/17(Sat) 13:11:54 [No.7808]
サイボーグ花屋さんss完成 - むつき - 2014/01/30(Thu) 14:56:46 [No.7887]
1/8更新完成-結婚衣装SS(とあるオッサンの見た風景) - むつき - 2012/12/06(Thu) 17:16:38 [No.7817]
訓練風景 - 城 華一郎 - 2012/12/02(Sun) 00:21:23 [No.7816]


1/8更新完成-結婚衣装SS(とあるオッサンの見た風景) (No.7808 への返信) - むつき

#できたー。 ホープを主人公設定にしたらこんなんなってもうた…
#城さんのホープ感(殴り愛、俺の屍を越えて行けの後認めてやんよ)ミックス。
#4都→四都

「結婚衣装かー」

 掘りごたつ式になっている小上がり席から、もんじゃ焼きが鉄板の上でぐつぐつじゅーじゅーという音と、なんとも言えない湯気と食欲をそそる香りが漂うのを感じながらカウンター奥で仕込みをしていたら、まーにゃんランドで一勝負した後の女の子達の元気な声が聞こえて来た。

「うちはかあさんの衣装を引き継ぐんだ」
「うちはあー、パパがそろえてくれるってえー」
「私は彼と選びたいなあ…」

花の盛を迎えた年頃の娘さん達が、結婚衣装の話で盛り上るのは大変微笑ましく、この店…「ラブポーションKONAMONYA☆」を営む私…いぶし銀の元ホープ、店☆長!(決めポーズ)も思わず微笑まずにはいられない。
うちの娘にはまだまだまだまだまだまだまだ早い話題だが、いつかは自分の様に愛する人と一緒になるのかと思うと…自然と微笑みはえらくしょっぱいものを食べた時の様になった。この辺は複雑な男心だよな、とキャベツを高速で刻みながら思う。
だって娘可愛いんだもん、お嫁に行ったらパパ寂しいんだもん!殴り愛して私の屍を越えたら結婚を認めてやるんだからねっ!(ブワッ

「あ、私今パンフ持ってるよ!」
「マジ!?」
「やだみたーい」
「それ最新版じゃない」
「ちょ、あんたたち群がるなよ!もんじゃつく、つく!」

娘さん達は男泣きしそうになった店☆長とは真逆の明るい声ではしゃいでいる。
私は話の続きが気になって、カウンターから顔を出した。
最近皺が目立ち始めたが、酸いも甘いも経験した男前のヒゲ面が向こうから見えるはずだが、あちらさんはパンフレットに夢中で、ちらっとも見てくれない。やだこれも寂しい…(ブワワッ

「わあー、かわいいー。私これがいいなあ…。」
「えー、少女趣味すぎない?」
「古典的スタイルも今新しいよね、伝統だって大事にしたいじゃない。」

話しながらも、もんじゃを食べる手は止めないのはさすがだ…。
はふはふしながらも器用にパンフレットを片手に持ち、衣装を着た自分をイメージしているのだろうか、がっつり見た目現実的でありながら、その瞳はそれぞれ未来を夢見てキラキラと輝いていて眩しい。

ラブ(愛)の国とも呼ばれるレンジャー連邦では結婚はごく当たり前の事だ。
自分だって適齢期に入ってすぐに、心の底から好きになった人と結ばれているし、今でも奥さんは可愛くて月に1回の夫婦でデートは欠かせないし、記念日には愛情たっぷりの手作り料理でお祝いしたり、もちろん私がもんじゃ焼きのプロの腕前を披露して「パパのもんじゃ最高ー!褒めてあげる!」って言われちゃうんだぜ…おっと「惚気だ…と…」とか「リア充爆発しろ!」はこの国では褒め言葉だ、問題ない。
まあ、男も女もハレの日には着飾って二人の幸せを祝い、歌い、新婚夫婦が作ったもんじゃをみんなで食べたり、お酒を楽しんだりして特別な日を過ごすんだな。
ああ懐かしい、あの日の奥さんは特別綺麗だった(今も綺麗だけどネー)。

商の都・北都生まれの彼女らしく(私は東都ね)、白絹とレースを重ねたドレスに、色とりどりの蝶の柄をあしらった帯を、後ろに大きくボリュームを持たせて結び、花をモチーフにしたドレスと共布の髪飾りを付けた姿は、まるでブーケの様に美しく、手放しに褒めまくったら盛大に照れて、手にしていた本物のブーケでボコボコにされたのを思い出した。
その後、はにかみながら「…あなたも思ってたより素敵だと…思う。」と言われて、目玉が飛び出るほど高かったドレス代の事なんか吹っ飛んだ。ツンデレktkr奥さん可愛い花嫁バンザイ。

「旦那になる人と自分の生まれたとこでさ、デザイン違うじゃない?どっちにあわせる?」
「好きな人んとこだったら、あわせてもいいかなー。」
「えー、私は家族が伝統大事にしたがるから…。」
「まだわかんないなー。」

回想にデレデレしている間に、女の子達の話題は四都で違うレンジャー連邦の結婚衣装(詳しくはこちら※リンク)の様式に変わっていた、私は我に返って自分の手元を見た。
キャベツを刻みすぎて大変な事になっている…こいつはYABAI;
まあいい…次は小麦粉溶いて生地足さなきゃ、娘さん達いっぱい食べるから減ってきちゃったよ。でも沢山食べるのは良い事だね、店☆長のもんじゃが美味しい証拠(キリッ

そういえば、結婚衣装って言うと親や親戚から引き継いだり、新たに購入したり、腕に覚えのある人は自作したり…。まあ、結婚するとなると、様式をどっちに合わせるかで多少もめたりする時もあるが、だいたいは奥さんの生まれた都に添う事が多い。
お嫁に来てくれるだけでもありがたいからね、奥さんの好きなものを着せてあげたいじゃない!って、紳士だったら思うだろJK? つまり安心しなよ、そこの未来のお嫁さん達☆
私はいけてるポーズを決めてニヒルに笑うと、腕を組んでうんうん頷いた。誰も見てないけど。

で、もちろん男だってかっこ良くキメるものだ、奥さんにあわせてね(←
★いつもの何倍も男っぷりが上がるタキシード(キリッ)
★クールな大人の装いフロックコート(シュバッ)
★カジュアルに着こなせジャケット(キラッ☆)
★歴史という渋さがきらめく伝統衣装(シャララン)
それに幅広の帯と、愛の証の契帯を合わせれば、レンジャー流さ。

我が国では独身者はへそを出す習わしがあるけど、婚約時には契帯をする様になる。(詳しくはこちら※リンク)
そうする事でもう愛を呼び込む必要はないことを表し、結婚式でそれをほどき、交換することで、相手の愛を受け入れ、自らの愛を捧げ、そして…愛の言葉を受け入れた後にまた結び合うことで、誓いを固め、他の愛が呼び込まれるのを防ぐとされている。
他の国で言うと指輪みたいなものだね、今は指輪の交換の方が多かったりするけど、正式には、この「契帯の交換と結び直し」が、この国本来の結婚の誓いと証になるのさ。
で、結婚式が終わったら契帯は腕に巻いたり髪に巻いたりして、肌身離さず身に着ける。
もちろん、私も腕に巻いて大事にしているんだ、LOVE…!
そして、幅広の帯の方は別の形にして縁起物として配ったり、子どものおくるみにしたりする。
何も加工せずそのまま残しておくことはタブーだよ、愛をしっかり閉じ込めた後は、別のものに生まれ変わらせないと、今度はどんどん愛を吸い取っていくと考えられているからね。

「あー、早く素敵な旦那さん見つけたいなー。」

はっ、又昔に飛んでいたか…目を細め、今度は大量に溶いてしまった生地に冷や汗をたらす。
ほんとどうしようこれ…。

「その前に彼氏だっての!」
「うははw、だって素敵な結婚衣装は女の子の夢だもんー」
「「「ねー」」」

いつの間にか、娘さん達はカタログを見終わっていて、それぞれくつろぎながらぽーっと天井を見ていた。
素敵な結婚衣装は女の子の夢か…。
それって男の子の夢でもあるんだよ娘さん達、私はそう思うYO。
大好きな人の幸せそうな笑顔を包むのものだから、とびきり素敵なのを用意してあげたいんだよ。

私は微笑むと、ハートの焼き型に海老のすり身を混ぜ込んだ生地を流し込み、キャベツに天かす、紅ショウガ…最後ハートに抜いたハムをのせて焼き上げた「ラブポーションKONAMONYA☆オリジナルラブ焼き(キャベツ増量)」を焼き、袋に詰めると髪とヒゲを整え、襟元とエプロンを直し男前度を上げたら、バレイダンサーのごとく回転しながら小上がり席へと向かった。

「HEY!可愛い娘さん達には、店☆長からサービスだよ〜!」

「きゃー!店長まじでー?」
「やった!ラブ焼き…!」
「ありがとうー、わーい!」
「娘さん達、MOTTO!MOTTO!」
「よ、店長!男前!」
「よ、店長!レンジャーいち!」

きっと君たちも、将来花の様に微笑んで、誰かの側で綺麗に輝くはずさ、私もそれを楽しみにしているんだよ。
だから、お嫁に行っても「ラブポーションKONAMONYA☆」をひいきにしてねっ!

おわり


[No.7817] 2012/12/06(Thu) 17:16:38

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