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偵察の指示を受けたので偵察に出る。 はっきり言って、これ、本当は忍者の仕事なんじゃねぇかとか心の中で愚痴っているのは睦月であった。強い風が吹く。頭に載せたシルクハットが飛ばないように、手で押さえた。埃が服についていやだなぁと思った。 「不機嫌そうだなぁ」越智が苦笑がちに言った。言いつつも、この人物もシルクハットを抑えた。 「うるさい。黙って偵察」 「す、すみません」 返答までわずか二ミリセコンド。あらかじめ予測していたとしか思えない素早い謝罪であるが、この人物、これがデフォルトである。自己紹介にもすぐに謝り自虐に走るというぐらいであるからして、何か根源的な理由があるらしい。 そんな越智の態度に、睦月は鼻を鳴らして不満そうな表情を浮かべた。ちなみに言うと不満なのは先ほどからずっとだった。実はこの二人、偵察に出た直後次のような会話をしている。 越智大治郎「さてよ…何が見つかるか…ドキドキでもありわくわくでもある…」 睦月「余裕だねぇ。越智さん・・・それに何がって敵が だと思うぞ(何」 この時点で二人の立場は半ば決定されたと言っていいだろう。以後、越智がふわふわしたことを言う度に睦月がつっこみをいれ、段々不機嫌になっていくというデスループが発生した。どうでもいがこのデスというのは睦月の八つ当たり先に相当する如月敦子、または藩王玄霧の事である。 しかしまあ、それでもこの二人、優秀ではあった。元々優しい死神が隠蔽に長けているという理由もあったし、放っておけばどんどんテンションがあがっていく越智に対して睦月が適確なつっこみをいれ、また緊張のしすぎでだれていきそうになる睦月をそのたびに越智が現実に引き戻しているというのもあった。この二人、これはこれでいいコンビなのだった。 ただ、二人でぶつぶつ言い合う様は傍目にはかなり怪しくうつったであろう。その内容が「理力で探るか」とか「大声出しては駄目」といった内容でも、妙に仲良く見えるのでなにやら違うこと話しているんではないかと周りに思わせるのである。 「奇襲されたら元も子もない……」 ぼそりと越智が呟く。睦月は「そんなことわかってる」と言おうか、数秒考えて、やめた。越智の言うとおりだったからだ。睦月は頷く。 「了解。静かにされど速やかに だな」 越智は少し目を丸くした後、少しだけ笑って頷く。 「ああ…そうだ…行くぞ…」 [No.1048] 2007/06/16(Sat) 12:43:06 |