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今回は秘宝館にて御指名ありがとうございます。 さて、御注文の品物の雛形・仮原稿が完成いたしました。 こちらに投下しますので何か要望・変更点などがありましたらこちらにレスかメッセにて直接お願いいたします。 なお、場面は一時間目「昼の海」です。 Passは「5121」 原稿はこちらでも保管しております。 **** もし、人を喜ばせたり、驚かせる事に生きがいを見出すのなら。 貴方の事はきっとピエロ、道化師とされるだろう。 だが、貴方はそれを甘んじて受け入れなければならない。 何故ならピエロで道化師な貴方こそが、誰にも笑いをもたらせる、最高の人物となるのかもしれないのだから。 これはふとそんな事を思ったりもする、ある中年男性の見聞録である。 **** 本日快晴。海の天気、ヨーソーロ。 海は青くて広くて綺麗で、今日も大漁万々歳でありそうだ。 この物語の主人公である、海の近くの雑貨屋のオジサンはその天気に満足して、身体を伸ばそうとした。 バシャーン! 「……あ?」 遠くで海に誰か飛び込んだ。いや、違う違う。飛び込まされた。 「お、お……おお!」 その視線の先には金髪の美女。 そして海の中でもがいてる……えーと、太った殿方。 まぁ、そんな二人が仲睦まじく? ハシャいでいるのが見えた。 その周囲にはかなりの男女。結構な団体さんだ。 そういえば今日は玄霧藩国の人達が慰安旅行に来るとかいう噂を確かに聞いていた。 慌てて海の落ちたえーと……少々スリムではない殿方を助ける為に周囲の人間がおおわらわ。 ちなみに蹴落とした金髪の女性。澄ましたお顔である。おぉ、アレが噂のツンデレ? いやはや、世の中広いがなんともはや…… 助けられた……やや特徴的な体格の殿方。周囲の人間に何かを告げると金髪の女性に小声で何かを言ってるかのように見える。 すると……なんたることか! そのままですら十分美しい金髪の女性が更にキラキラ輝いて直視も出来ないほどに眩しい笑顔を振りまいている。 天使だ……天使様が居る。 オジサンは若い日の青春を思い出した。高木さん、貴方の笑顔は最高だったねぇ……とか何とかと胸を熱くしたが閑話休題である。 紫色の髪の男性……女性? 多分、男性がその二人と握手して微笑んだ。 その時…… 「……む?」 視界の端を何かが横切る。 いや、視界の端なんてものじゃない。その『何か』は自分の視界の中にいたはずなのだ。 なのに突然現れたように見えた。ニンジャ? とか何とか思ってるうちに。 バシャーン 落ちた。潔く、抵抗すらせず、ていうか自分から? とにかく、それ以外に表現の仕様も無いほど綺麗に落ちた。 「……!」 「…………」 「……………」 遠くで聞こえないが、その玄霧藩国の人たちも慌ててるようだ。 もっとも、本日二度目の落下者という事もあるのか、やや落ち着いた様子でもある。 「……おお!」 それは自分の声だったのか、或いは向こうの団体さんの中の一人だったのか。 ただ、事実なのは…… 「聞こえる……白鳥の湖が確かに、聞こえる!?」 海に容赦なく落ちた男はシンクロを始める。 その姿は正に舞うように、踊るように。 有り得ないほどの……というか、ぶっちゃけ有り得ない水上ジャンプまで繰り出しての大活劇! 「……すご……ごい!」 遠くからも声が聞こえる。拍手喝采、千客万来。 確かにそのシンクロは豪華絢爛。まるで自分は元から水中生物なのよ? といわんばかりの見事な物…… 「……あ」 そのシンクロ男(仮名)の後ろに三角の黒い何か。 きっと「ジョーズ」とか「シャーク」とか「フカヒレ」とか、色んな渾名がついちゃう海のギャング……って、なんでこんな浅瀬にそんな物が!? 「マ、マズイんじゃないのか!?」 慌てて飛び出そうとするオジサンよりもその黒いアレはシンクロ男(他称)に襲い掛かろうとする!! が、シンクロ男(渾名)は速い速い! ていうか、なんで黒のアレから逃げ回るほど早く泳げるんだ、人間か、本当は何か違う生物なんじゃないか!? だが、そんな逃走劇も長く続くわけが無い。 何故なら人間は陸上生物であり、黒いアレは海のギャング。 いくら豪華絢爛なその人でも…… 「あ、ああ……あーーーー!!」 『ああーーーーー!!』 遠くからも悲鳴が聞こえた。 シンクロ男(もはや海の中)が食われて沈んでいく……な、何たることかっ! バシャーン ついでのようで悪いが、ここでまた……目つきの悪い殿方が海に落ちた。 金髪の女性がなにやら本気で怒ってる。女泣かせは罪だぞ、お兄さんや。 だが、そんな事よりも今は早くあのシンクロ男(次期オリンピック候補)を助けないと…… バシャーン! 「……は?」 シンクロ男が……海から飛び出す。 ……鮫と一緒に。 しかも、踊ってる? 鮫と? 鮫ってダンスを踊るの? へー、チークダンスが得意なんだ、ふーん。 「て、ンなわけあるかーい!!」 「失敬、如何しましたか」 「……お?」 声をかけられた? ダレに? 目の前の人間に決まってる。 この……アロハシャツを着て、黒い丸サングラスをかけた判り易いくらいに浮き足立ってる男に。 「申し訳ありませんね、少し買い物をしたいのですが」 「ん、ああ……あぁ、すまないね。どうぞ、何を買うんだい?」 どうやらお客らしい。すっかりあの集団に魅せられていたそのオジサンは気づかなかった物の、いつの間にやら店に来ていたその男は手にビールを持ってる。 これをお願いします、と男がそのビールを差し出す。 「はいよ。お兄さんはこれからパーティーか何かかい?」 「その様なものです」 男は苦笑する。 その姿は見た目の浮かれ具合とは全くそぐわぬ物でオジサンはそれ以上何かを言うのはやめた。 「なら、あの集団には近づかない方がいいかもね。ちょっとお騒がせすぎるから」 遠くで騒いでる集団を笑って指差す。 「ははぁ、そうですか……それは困りましたね」 青年は少し苦笑い。 「私もその集団の一人なので」 そして、あっさり言い切る。 「……そうかい、まぁなんだ」 ビールの値段のやり取りをしながら、オジサンは集団を見て。 「海を舐めないようにな。海ってのは懐も深いし、その分かなり恐い場所だからよ」 「判りました、気をつけましょう」 青年は鬱陶しがるわけでもなく、悠然と微笑むように答えた。 何故だろう、どう見てもこの男はこんな格好は似合ってない。 もっと堅苦しい、そんな格好が似合ってるようにも思えた。 「ま、若いうちにはしゃぐのはいいけどさ。怪我だけはしないようにな」 「ご忠告感謝しますよ……さて」 サングラスにアロハの男性はその集団を改めて見た。 「……いやはや、どうしたことでしょうね。錯覚でしょうか……岩田君が居るように見えますが?」 オジサンには当然のように理解不能なことをその男性は呟き、歩いていった。 **** 実はここでこの物語は終わりである。 何故ならオジサンが大声を出したりしているのを奥さんが聞きとがめ、怒られる事になったからである。 この後、オジサンが彼等を見ることは無い。でも、思い出すのだ。 アレほど思いっきりふざけられる人間というのは、もしかしたら物凄い何かを秘めてるんじゃないかと。 というのは、中年の妄想としても、だ。 また、海に遊びに来てあのシンクロを見せてもらえないかな、と。 少しの期待を胸にオジサンはその日の事を今も思い出す。 [No.1579] 2007/12/27(Thu) 23:42:34 |