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玄霧藩国は酒の名産地である。特に代表的な物がマタタビ酒であるが、この国の果樹園には勿論他にも食用の物が数多くある。無論、それも酒に転用されているわけではあるが。 この国の果樹園で生産されているのはりんご・ぶどう・みかん・いちごといった果実類である。いずれの果実も酒やジュースに転用される事が多く、そうでない物は生のまま、アルコール付け、乾物(ドライフルーツ)などにされ樽で保存される。生産者はいずれも果樹園を経営する物がごくわずかと、あとは観光客に対して開かれる「イベント」と称した農作業の手伝いや近隣の学校からの手伝いをうけている。特に摘果作業や収穫作業は人気があり、近年ではそれほど大規模な宣伝をせずともつまみ食いの誘惑にかられて多くの人々が尋ねてくると言う。無論のこと、果樹園に務める正規の農家達による地道な下草狩りや水やり、風雨に対する備えと言った地道な作業があって故のイベントであることには違いない。ちなみに、一年に一度この国では「リンゴ祭り」なる物が開かれるらしい。ちなみにこの「リンゴ祭り」の発案者は、とあるゲームにはまった華族だとも藩王だとも言われている。これが玄霧王国が存続する間は欠かさず続けられるようになろうとは誰も考えなかったであろう。 また他にも、この国の特性を生かした食料がいくつかある。例えばこの国の土地の殆どが森と山からなる。野生の果実や山菜はそこかしこに見られ、簡単なキノコなどは家庭で栽培されることもしばしばであった。中にはキノコ栽培を主な職業とする者もおり、彼らの手により作られた極上のキノコは焼いて食べるだけでなく、病院にもっていって漢方薬の材料として高値で取引されることもある。もっとも、キノコを生産する森国人の場合大概が酒の肴に用いる前提で作っていたため、これは思わぬ収穫といえた。 森の中には栗、胡桃、枇杷、無花果、アケビと言った物も見られる。時々猫たちが果実の臭いに引かれてやって現れたカブトムシとかクワガタを捕まえてにゃんにゃんいじり倒している姿が見受けられる。また、野生の山菜や根菜、キノコ、果実もそれぞれ保存食風に加工されて木の洞を利用した倉庫にしまわれている。多くとれすぎた物があれば、国がお金を払って購入して有事に備えて補完している場合も多々ある。ちなみに、会議中に振る舞われる果実類はたいていの場合こうやって蓄えられたけれどそろそろ駄目になりそーと言った紙一重の代物であり、まだ就任して間もない吏族や下手な物にあたった吏族は数時間腹痛と闘うことになる。これを見越して、病院からはいくつもの薬が送られてきているとか。 果実類の保存方法は、そのままたるにまとめて保存する場合もあれば、何らかの形に加工してとっておく場合もある。その代表例と言われる物が酒とジャムであった。特にジャムは、この国の隠れファンの間では有名な代物で、各家庭で作られた独特の味付けのジャムは時に如月敦子のようなプライドの高そうなツンデレ華族ですら直に頼み込んで買い取ることがある逸品である。果樹園には専用の隠しジャム工場などもあって、果実としてはそのまま売れない商品や生のまま保存され、少し痛んできた物もジャムにして無駄なく利用している。また、同様に果実から作られる味の濃いジュースも同じような理由から多種多様に生産されている。そしてやはり、ジャムやジュースといった物も酒と同じで国をあげて買い上げに回り市場に回すことがある。 っておまえら果実とか山菜ばっかりじゃねーかよー、と一部の人々はここで文句を言う。だがしかし! 当然それだけではない。玄霧藩国にはれっきとした川があり、これを利用して川魚の養殖も行われている。ここでとれた魚は燻製にされて保存されたり、居酒屋に持ち込まれて焼かれて食べられたり、あるいは干物にしているところで猫たちに盗まれたりしている。この猫の被害に養殖業者は「こなくそーっ!?」と怒り狂っているが、この国にいる大抵の人々は「まあいいじゃないか」と魚をくわえて逃げていく猫たちに温かいまなざしを向けていた。 特筆すると、この国で捕れる川魚は何の因果か酒のつまみに良く合うらしい。そのため一級の酒飲みとあらば自ら釣り竿と船でもって川に出て、急流に流されながら決死の魚釣りをするらしい。時には急流に飲まれて流れていく者もいるとかいないとか。 捕捉。数日前藩王が川を流れてきたという噂が下町では流れている。 最後にこれらの食料を補完しておく倉庫について詳しく説明しておこう。この国で扱われる倉庫はたいていの場合巨木の木の洞を利用した物で、木の持つ生来の温度管理機能もあってか非情に涼しくなっている。ただしこの木の洞を利用した倉庫は倉庫として使うに相応しい木を選定し、相応の技師達が特別な道具で加工する必要があり、誰もが簡単に作れるわけではない。もっと手軽な保存方法としては、深く掘った土を木枠で囲い地下水脈の冷気に当てて保存しておくことも出来る。一般家庭では川に近いごく一部の森国人がこうやって果実を保存しておいたりするが、実は森の中には国専用の巨大保管庫が用意されている。そこには各所から集めた膨大な量の食料が保存されている。 添削完了しました。バナナ・スイカなどを削ってドライフルーツなどを増やしました。 [No.347] 2007/01/12(Fri) 23:57:08 |