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書かれてばっかりも悪いので、掟破りの逆SS。 名付けて… 『連作・絢爛具材鍋 〜外伝〜 鍋の国“食べ歩かれ”』 ほかほ〜かで、あつあ〜つの、なぁべーから〜♪それは生まれーでーる〜♪ 具にきぼーぉを♪汁にゆーめを♪取り戻すために生まれーでる〜♪ 大きな声は、子供の特権。 綺麗でも、上手でもない、だがそれゆえに、紛れも無く歌。 そんな歌をがなりながら、いつもの三人組は行く。 拾った棒と尻尾をふりふり先頭を進むのは、やんちゃなクロスケ。 お姉さんぶってそれをたしなめるミーは、真ん中。 一個だけ年下のハナビは、クロスケの棒がうらやましくて、あたりをきょろきょろ探している。 いつも一緒の三人組。 ガッコが終わってから晩御飯の鍋が煮上がるまでは、楽しい楽しい彼らの時間。 今日は向こうの通りを抜けて、あっちの林で冒険だと、鍋城城下を駆け抜ける。 見上げれば、穴が開いてそうな、そんな、大きな青い空の一日。 いつもの通りを抜けて、いつもの宿屋のおっちゃんに“おいっす”とあいさつしたら、今日はなんだか変なものがあった。 鍋だ。でも。鍋が無い。 コンロに紙で出来た鍋が乗っかって、それで具を煮ている。 …燃えちゃうよ?? じ〜〜〜っ…と、見つめる一同。 でも、燃えない。鍋は、ふつふつと煮上がってきている。 「不思議だろ?こないだから泊まってるお客さんのなんだ。なんで燃えないのかな〜??」 おっちゃんも、とっても不思議そうにしている。 「すっげー…。そのひと、魔法使い?」 ハナビが興味津々に聞く。 「いや〜、普通の人だよ?いろいろ旅して回ってるってさ」 おっちゃんも、魔法使いなんてものをついぞ見た事がない。 杖をついて、髭伸ばしてよれよれのローブを着てるものだと勝手に思っていたが、 この紙鍋のお客は、全然そんなんではなかった。 「きっと、燃えない紙なのよ。」 ミーが勝手に納得すると、 「紙は燃えるだろ。燃えない紙なんて、俺、聞いたこと無いもん」 クロスケが異議申し立て。 「燃えない紙だってあるわよ…きっと」 「魔法使いだからだよ!きっと」 ハナビが都合よく解釈する。 「だから、おっちゃん、違うって言ったじゃん」 「え〜…でも〜」 「こらこら、勝手に人の話で揉めてんじゃないぞ?」 不意に、声が降ってきた。 振り返ると、咥えタバコの変な人が、立っている。耳に鉛筆を挟んでいた。 「おっちゃん、誰?」 クロスケの不用意な問いに、 わ し っ …とばかりに両手アイアンクローで答える変な人。 「“お兄ちゃん”だ(笑)」 「いでいでいで!」 ミーとハナビは、哀れなクロスケをよそに、コクコクと頷いた。 「…それで、兄ちゃんは魔法使いなの?」 ハナビの純真な問いに、咥えタバコのお客人は、苦笑いして答える。 「そうだと面白いんだけどな…実は違う」 「え〜…」 「まぁそうガッカリするなよ…これは冬の京で教わったものでな…(かくかくしかじか)」 「「「へ〜〜〜」」」 三人は、半分も分からなかったが、とりあえず魔法が無くても紙が燃えないことは分かった。 『ふゆのなんとか』がどこにあるのかも分からなかったが、この『兄ちゃん』がそこに行ったことは分かった。 「すげー。兄ちゃん物知りー」 「うん、まぁ色々旅してきたからな」 「すごーい。色んな所に行くってステキ」 「そうだな。色々大変だけどもなぁ」 「それで、兄ちゃん魔法使えるの??」 「…お前、俺の話聞いてる??」 それからタバコの『兄ちゃん』は、色々なことを話した。 巡った国の風景、人々。食べ物。 この国の人々。 ちょっと前まで犬だったことを話したときは、三人は目を白黒させていたが、 「すげー」で納得する辺りが子供のイイトコロである。 …もっとも、ハナビだけは「魔法」と決めてかかっていたが。 そうしているうちに、いつの間にか、夕暮れ時。 辺りからは、晩御飯の鍋のいい香り。 「今日はこの辺かな。ほら、晩御飯食べに帰れ」 「「「えぇ〜〜〜」」」 「また明日来ればいいだろ」 「もっと聞きたい〜〜」 「“鍋は待たせるものじゃない”…だろ? この国に来て、習った言葉だぞ」 「う〜〜……わかった…」 「おし、いい子だ」 「明日も話してね?絶対よ?」 「わかった、わかった」 「明日は魔法、教えてね??」 「…それは…無理だが…。まぁいい。分かった分かった」 夕焼けの通りを、名残惜しそうに歩いていく三人。 今日の冒険は、ひときわ大冒険。 想像力で、何処までもいけるのは、これまた子供の特権と言える。 不意に、クロスケが振り返った。大声を上げる。 「おっ…じゃない、にいちゃ〜ん!!」 「どした??」 「なまえ!名前聞いてなかった〜!なんて言うの〜??」 「あぁ。そうか、そうだなぁ。」 「なんていうのさ〜??」 「俺の名前は、悪童屋だ!」 「??…わかった〜!また明日な、おっちゃん!!」 最後に禁句を言い捨てると、クロスケたちは走って逃げ出した。 走りながら、クロスケは思う。 (名前は聞こえたけど……よくわかんねー。) まぁいいや。明日聞こう。 そう思う権利もまた、子供の特権…と言うべきものである。 明日も、あさっても。 彼らにはたくさんの未来があるのだ。 追記: なお、クロスケが名前を“よくわかんねー”のは、 単に筆者が「悪童屋」の読みを『あくどうや』なのか『わるがきや』なのかわからなかったためです。土下座。 ついでに冒頭、三人組が歌っている歌は、 「突撃食歌・鍋(パン)パレード・マーチ」。続きもあります(笑) 1234 [No.462] 2007/02/23(Fri) 04:38:50 |