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痛みの森にて未帰還者になっているはずの”もう1人のカイト”に遭遇した蒼炎のカイト。 その場に絶え絶えなバルムンクとオーヴァンの姿もあった。彼がこんな事をしたのか。 −『.hacker『蒼炎のカイト』・・・何故#前ガ*此処ニ・・・』 と言いかけた時に、 『残念。』 「?」 『俺は『カイト』であって『此奴』ではない。 つまり俺はお前が知っているカイトではない。』 −『? ドウイ`事ダ?』 ため息をついて”もう1人のカイト”はこう続けた。 『・・・殺す前に教えてやろう、今までの事を全て。 オーヴァン!貴様、聞いているなッ!』 「・・・・」 瀕死ながらもオーヴァンは銃剣をついて立ち上がる。 『種明かしだ。本当に利用されていたのは誰なのか。』 **** 「あ〜、もういつになったら『痛みの森』とかいう所に行くの?」 「あいつもまだ準備できてないんだろ。他にもいろいろあるようだしな。」 何故か人目に付きにくいような場所にいるオルカとブラックローズ。 最近ブラックローズはCC社にこのPCボディを怪しまれているようでたまらなくなっていた。 今ならあの時のカイトの気持ちが分かるような気がする。 「まさか家に請求とか来たりしないよね・・・ってメールが・・・ オルカ、ちょっと待ってて。」 ブラックローズがディスプレイから離れたようで、PCの動きが止まる。 携帯メールのようだ。 「! なつめから!!?」 「何ぃ!?」 ブラックローズのPCの奥から かつての仲間、なつめのメール受信の内容が聞こえた 「えっと・・・<今日、『痛みの森』>・・・?」 なんと用件はただその一言だけである。 「ブラックローズ・・・俺ん時もそうだったが ぜんぜんメルアド変えてな・・・」 「どうでもいいでしょ! でもなんでなつめが『痛みの森』って・・・?」 「あっ、こんな所にいたっ!!」 2人がいる場所を探しあてた蒼月。とても焦っているようだった。 「蒼月?どうした、何かあったのか?」 オルカが問うと蒼月は一気に話し始める。 「えっとね、あのね、カイト君が、『痛みの森は俺1人で行く』とかなんとか言ってね、 それでトライエッジのマークに引きずり込まれてね、それでそれで・・・」 何十回も言葉を噛んでいることから明らかにパニクっている蒼月。 「ちょ、落ち着いて!状況がよくわからない!」 「要するに痛みの森に何かあるんだな!? まさか・・・あいつ、1人で・・・?」 **** 『アウラがお前を創るとき、そこから始まった。 俺はデータの海にいいものを見つけた・・・『薄明の腕輪』を。 アウラと月の樹の者の動き察知した俺は一足先にその腕輪に潜り込んだ。 わざわざ体を三つに裂いてまで。 二つはふたつの腕輪に一つずつ、そしてもう一つは<ハロルドの部屋> オーヴァン、お前のいた所だ。』 「・・・!!」 何かに気づいたようにオーヴァンが反応する。 『ハロルドの部屋にいたのはふたり、隣にいるのがお前の妹だとはすぐわかった。 奴に寄生して碑文使いのお前の弱みを握ろうとしたが ・・・運良くお前から俺に感染してくれた。 暴走したお前は自分の手で妹を未帰還者送り・・・』 「・・・・」 『お前の左腕にあるのは俺の一部なんだよ!』 AIDA<Triedge>の正体、それは彼の一部だと言う。 事実かは定かではないがその告白にオーヴァンは血相を変えていた。 『それから俺はバグデータ・・・貴様らは<AIDA>とか言ったな。 The Worldに広がるそれらを混乱のため悪性ウイルスに改竄。 蒼炎のカイト、それでお前の目を引いた。 オーヴァン、それから貴様は『黄昏の旅団』を結成。 碑文使いが3人もいるギルドとはな。俺が目を付けないはずがない。 俺の宿主の守護神覚醒の条件は感情とやらの爆発。 なんとかしてお前達とコンタクトをとらせようとした。 グリーマ・レーヴ大聖堂にて旅団の1人、『志乃』と遭遇。 それからしばらくして此奴は奴に惹かれ、利用するのには充分だった。 そのため俺は『TaN』に捕まったオーヴァンの脱走の手助けをしてやった。 お前は助けにやって来た志乃を葬った。此奴もその状況を目撃。 その後お前は俺の予想通り、第一相<スケィス>の碑文を持つハセヲを 三爪痕、いや、蒼炎のカイトを使い初期化。 それと同時に俺を開眼させるきっかけを作った。』 今まで起こってきた事件。 オーヴァンが行ったと思われていたそれはすべて自分が組み立てたことだと彼は言っている。 『貴様には感謝しなければならない・・・ よく・・・俺を目覚めさせてくれた!!』 瞬間、森全体がざわめき始めた。先ほどよりも暗黒で包まれる森に緊迫感が漂う。 「すべて・・・仕組まれていたのか・・・何もかもが・・・ 何故そんなことを・・・」 傷だらけのバルムンクがそう呟いた。 『邪魔な奴らを始末する。 女神アウラ、ハロルド・ヒューイック』 −『何!?』 その言葉に殺気立った蒼炎のカイトは虚空の双牙を手に持つ、が双剣は刃が使い物にならなくなっていた。 『慌てるな、データドレインを喰らった貴様に何ができる?』 今のカイトのPCボディはハセヲ=スケィスとの戦闘で欠落し続けている。 動くこともままならない状態だった。 『俺がここにいるのは最下層にいるハロルドを抹消するため、 その後に八相の碑文を回収すればアウラの首は取ったも同然。』 「回収だと?」 オーヴァンの言葉にカイトはこう言い放った。 『八相は元々俺のものだ!それを貴様ら人間は誰の許可を得て利用している!? 神の道具を使おうとなどという愚か者は俺が全て天誅を下す!!』 恐ろしい面相の黒きカイト。”もう1人のカイト”のものとは思えぬ口振りや表情。 『なあ、兄弟。俺とお前のデータは共用されてるんだよ。 同時に作られた『カイト』PCデータは半分ずつ、 あとのデータは『シューゴ』PCデータでまかなっている。 俺に比べ時間がなかった貴様はそのような姿になっているが。 二つの腕輪に俺の体は一つずつと言ったな、 つまり、お前の腕輪にもいるんだよ、俺が!』 「!!」 「カイト、三爪痕、オーヴァンの誰かが消えても生存しているということか・・・! 何者なんだ、お前は!」 蒼炎のカイトが何かに気づいた。 −”神の道具”・・・ ”八相は元々俺のもの”・・・ ”アウラ、ハロルド”・・・ −『! 貴様*!!』 『さあ、命乞いの時間だ。お前達にはこれから向かってもらうところがある。』 そう言って黒きカイトは虚空の双牙のような禍々しい双剣を手にする。 −『・・・蒼天のバルムンク、<再誕>オーヴァン、 ハッキング*テ強制的ニ俺*パーティ@入レ』 「「何!?」」 黒きカイトに刃向かおうというのか、蒼炎のカイトは朽ちる体をこらえながら双剣を構える。 『そいつらと共にしている貴様はどうも様子がおかしい・・・ それほど途中で出会った奴らが大事か? 貴様はただのAIだ、慈愛など持ち合わせていない。』 オルカ、ブラックローズ、蒼月、シラバス、ガスパー、なつめ・・・ 過去に蒼炎のカイトを恐れもせず対等に扱った者は何人もいた。 「アアアアアアアァァアァァアアアア・・・」 常人ならそう思うだろうが、自分はAIでしかない。 そう自分に言い聞かせてきた蒼炎のカイト。 −『俺#守ル者ハアウラ、女神ダ*ダ!』 蒼炎のカイトは蒼い気を放ち、黒きカイトに猛進していった。 −第十七話 創聖のアウローラ あとがき 無理矢理タイトル元ネタは『創聖の○クエリオン』 「愛してる〜♪」のアレです。 しかし本当に無理矢理ですいません。 台詞も元ネタがかってますが気にしない気にしない(オイ ここで言うことではないと思いますが この掲示板のために取り組んでくださっている宴六段さんやみなさん、どうもありがとうございます。 どこで言えばいいのか分からなかったのでここに書きました。 これからは自分も取り組んでいくのでよろしくお願いします。 [No.1006] 2007/12/18(Tue) 15:21:54 |