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―マク・アヌ カオスゲート前― 「遅れて悪かった…」 俺の目の前にいるのは… 「……」 聞こえてなかったのか、返事が聞こえない… 「…おい。」 「は、はい!?」 驚きながら返事したそいつの名は… 「何ぼーっとしてんだよ…アトリ」 そう、俺が今一番に思っているのはアトリだ…志乃のおかげでその事がやっと分かった。 「すみません…何か、信じられなくて…」 申し訳なさそうにするアトリを見て俺は何故だか和んだ… 「何謝ってんだよw」 「だって…あのカード貰ったのに、また嫌われちゃうと思って…心配で…」 弱気に話すアトリ…そんなあいつに俺は少し強く言った。 「心配すんな!そんな簡単に嫌いになんかなるんだったら…カードなんて送らねーよ…」 アトリは少し涙ぐんでいた…だが、すぐに涙を拭いて笑ってくれた…だが急にうつむきながら言った。 「でも…ハセヲさんにとって一番大切な人って…志乃さんですよ…ね?」 「ああ…だけどな、大切な奴とその大切な奴を犠牲にしてまで守りたい奴は違うだろ。」 アトリはビックリした顔でこっちを見た後…安心したみたいで泣き出した…困った俺は扉に向かって歩き出して言った。 「来いよ…アトリ」 「…え?」 アトリはまだ少し呼吸が整っていなかったからか、少し裏返った声で聞き返してきた。 「俺なんかで良かったらついて来てくれ…」 顔は見てないけど…多分アトリは笑っていたと思う… ―王者の島イ・プラセル― 俺は予想以上に多いい観客に苦笑していた… 「何でこんなにいるんだよ…」 そしてアトリが転送されてきた…俺は振り返った時顔が赤くなったと思う… 「似合って…ますか?」 アトリはウエディングドレスを着て恥しそうに聞いてきた。 「べ、別にふつーだ」 俺は照れ隠しにわざと目をそらして言った… 「そう…ですよね…」 アトリは肩を落としながら言った。 「だけど…き、綺麗だぜ…」 何言ってんだ…俺…そう思ったが、アトリが喜んだから良しとしよう。 そんなやり取りをしていると、アリーナの実況してる奴の声が聞こえてきた… 「さー!いよいよー、今宵一番のカップル…入場だー!!」 その声と共に観客達がわーわー騒いでいる… 「行くか…」 俺はアトリと並んでステージに立った…そこから見えるのはシラバス達を初めとするいつもの連中…そしてその中でも一番目に付いたのは…やさしく微笑んでくれている志乃の姿だった…そして俺とアトリは階段を降りて行く… 「ハセヲさん!」 アトリは俺の腕に抱きついてきた… 「お…おい!何すんだよ!」 「だって…今日ぐらい良いじゃないですか!」 そう言って笑いかけてくれた…多分その時俺の顔も微笑んでいたと思う… そして階段を降りて向かい合う…これは雰囲気的に…キスする雰囲気だった… 「アトリ…」 「ハセヲさん…」 その時だった… 「あ、ブンちゃんが逃げ出しちゃった!!」 そう言うと…アトリはログアウトした… 「…こう言う落ちかよ…」そう思って俺も急いでログアウトした… つづく [No.103] 2007/02/24(Sat) 15:00:20 |