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No.1032へ返信

all .hack//Write's Report - 菊千文字 - 2008/01/20(Sun) 19:52:59 [No.1024]
Report:6"Sacrifice"part2 - 菊千文字 - 2008/03/26(Wed) 21:28:09 [No.1184]
Report:6"Sacrifice"part1 - 菊千文字 - 2008/03/24(Mon) 15:39:41 [No.1175]
Report:5"Natsume's Memory" - 菊千文字 - 2008/03/16(Sun) 21:29:16 [No.1159]
Report:4"Again The World" - 菊千文字 - 2008/03/08(Sat) 20:32:30 [No.1125]
Report:3"Project G・U" - 菊千文字 - 2008/03/01(Sat) 01:31:42 [No.1108]
Report:2"Keyaki" - 菊千文字 - 2008/02/05(Tue) 17:55:06 [No.1032]
Report:1"Write Ezer" - 菊千文字 - 2008/01/20(Sun) 21:11:55 [No.1026]
.hack//Write's Report 設定(3/14更新) - 菊千文字 - 2008/01/20(Sun) 19:58:42 [No.1025]


Report:2"Keyaki" (No.1024 への返信) - 菊千文字

「人は見かけによらない」という言葉を聞いたことはあるだろうか。

それとは多少異なるが、The Worldでは男性が女PCを、女性が男PCを使用しているケースが希にある。

しかし、”彼”の場合は何かが違っていた。






****






 −・・・どこだ?ここは・・・?

  確か・・・俺はダンジョンに落ちて・・・そこにあの・・・



 「おや?お目覚めですか?」



「!!」

何者かが俺の顔をのぞき込んできた。
それに驚いて飛び上がる。

それは俺と同じ子供型・・・PC。

「誰だ!俺に何をした!?」
「いやだなぁ、ただ君の体をちょっといじくって・・・」
「『いじくった』!?具体的に言え!体だと・・・?

 ・・・!!」

 −直って・・・る?

あの時に何かの衝撃で欠落していたボディのデータが、全て修復されていた。

 −こいつ、一体・・・?

「・・・一般PCじゃないな。何者なんだ、あんたは?」
「名前を聞くときはまず自分から。
 まだ習っていないんですか? そのお歳じゃ♪」
「こいつッ・・・!ガキなのはPCボディだけだ!
 それにお前だって・・・」

挑発的な発言に過剰反応してしまった。ここら辺が子供なのだろうか。
もう反発するのはやめて素直にその通りにした。

「ライト・・・『ライト・エゼル』だ。

 あんたの名前は?」

「『欅』です。以後お見知り置きを♪」

「『お見知り置きを』なんて言葉、見た目通りの歳じゃ使わないだろうな。ガキでもロールしてるのか?」

「さっきから僕のことを変人扱いですけど、君だって一般PCじゃないじゃないですか。」
「お前ッ、そんなことまで!?いつ調べ・・・ってさっき俺を『いじくって』か。」

欅、抜け目のない奴だ。

「・・・一応礼は言っておこう、ありがとう。」
「いえいえ、その代わりと言ったらなんですが・・・」
「?」
「君の目的を教えて下さい。なんで放浪AIがThe Worldにいるのかと思って・・・」

 −目的・・・?

答えられなかった。
急に聞かれたからではなく、聞かれるとまずかったことでもなく、
  
 −そうだ、俺は・・・何のために此処にいるんだ!?

目的そのものが、俺には分からなかった。


「やっぱり、思い出せませんか?」
「”やっぱり”だと・・・?」
「君の記憶のデータが半分以上欠落していたんです。」

欠落・・・あの時ダンジョンに落ちたときだっただろうか。

「おそらく、君はどうやって生まれたのかもわからないはず・・・」

「いや!覚えているぞ!俺は誰かに創られたんだ!
 あれは確かに人間だった!」
「ではその”誰か”とは?」

 −・・・! くっ、思い出せない・・・!

自分の事なのにわからない、それがこれほど不安になることだとは思わなかった。
自分が見えなくなるというのは、このことを言うのだろうか。


「俺は、これからどうすればいいんだ・・・?」
欅に聞いてもどうしようもないと返事が来るのはわかっていた。
ただ、自分に感じる不安や孤独感をまぎらわしたかった。

「! 彼女に会ってみれば何か分かるんじゃないですか?
 君をここまで運んできたのも彼女なんです。」

 −彼女?・・・

  ! ダンジョンにいたあの人・・・!

俺は誕生してから、すぐ女双剣士PCに出会い、
彼女に自分の名を告げた後、すぐ意識が飛んでしまった。

「たぶん今ギルドの@HOMEにいると・・・ってわかります?」
「大丈夫、The Worldの基本的な事は知ってるみたいだ。」

そう言った後、欅に彼女がいるギルドのキーを渡された。
何故持っているのかは聞かなかった。どうせハッキングでもしたのだろう。

「じゃ、もう行く。俺のことで何かわかったら連絡くれ。」

俺はそこを後にし、キルドへ向かった。





「なんだろう・・・あっちも単なるAIじゃない。
 何かありそうだ・・・」

欅が俺に疑問を抱いたのは、俺がその場を去った後。

なぜ俺がそのことをこのレポートに記すことができたのかは

欅の言う、”何か”によるものだった。






 −Report:2"Keyaki"(調査中断)






あとがき
前期終了(^^;)
書いてる場合じゃねぇ!って突っ込まれそうですけど。

う〜ん、なんか話が二の舞になりそうな予感。
そこは目を瞑ってください(汗
それでは。


[No.1032] 2008/02/05(Tue) 17:55:06

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