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蒼き炎猛り、白き彗星は旅立った。 その白き彗星は、光の海原を言いようも無い速度で流れる。 にげる。 ニゲル。 逃げる。 ・・・そしてまた逃げる・・・。 七色の光が白き彗星に続く。 枷付けられし白き彗星追いつかれし時 白き彗星一つの星にぶつかり、光の粒となり そして舞い散った。 ・ ・ ・ ゆらりゆらり、窓の外をふと見ていると雪が舞い降りてくるのが見えた。 解き終わったテスト用紙の上に覆い被さるように頬杖をつきながら青空 は退屈しのぎに窓からどんより重そうな灰色の雲を眺めていた時のこと である。 隣の席のタケトは豪快に爆睡していた。テスト開始から30分過ぎには もう持っていたシャープペンを机に置く音が聞こえた。 (本当に解いてんのかな?大丈夫か?タケトよ・・・) そうゆっくり振っている雪を見ながら竹とを心配しつつ降雪のスローな リズムに眠気を誘われる青空。 キ〜ンコ〜ンカ〜ンコ〜ン・・・・・・。 そうしているうちに終了のチャイムが鳴った。 チャイムが目覚ましにならなかったようでタケトはまだ寝ている。 答案を集めて最後列のクラスメイトが困っているので青空はタケトに デコピンをお見舞いし、それは見事にヒットした。 にぶい音を立て、 「いってぇぇぇぇぇぇぇぇ」 と声を上げながら飛び起きるタケト。答案を待っているクラスメイトを 見て今の状況を確認できたようで、言葉には出さないがゴメンね〜とい う苦笑をしながら答案を渡していtた。 デコピンされたその一部だけ赤くなった額をさすりながら 「デコピン効いたわ〜、まさに一撃必殺で起こされた感じ」 「爆睡してっからだ」 自分でもあんなにキレイに入るとは思わず、その音に満足げな青空は 笑いながら言う。 タケトは教室を見渡しながら 「最近休み時間にM2D付けてる人多いよなぁ、みんな何やってんだろ?」 そう言われて青空も周りを見渡す。たしかにM2Dをつけてる人が多い という印象を受ける。 いつも休み時間に新聞を読みつつタケトと話をしていた青空は言われて みるまでクラスの変化に気付いていなかった。 「付けてる誰かに聞いてみたら?」 それでもさして気にしていない様子の青空は新聞を広げながらそう呟く。 「あ〜戦闘中に外すな〜」 そう声が聞こえた方向を見るとクラスメイトの一人からM2Dを外し、 それを着けようとするタケトの姿が見える。 「戦闘中?何のゲームかなん?」 そう言いつつM2Dを装着したタケトだったが、何か納得いかないよう に首をかしげている。 「何これ?何も写ってないよ」 M2Dを取られたクラスメイトはウソ?まじか、と慌ててタケトからM 2Dを取り戻して装着すると、ホッとしたような感じで、 「は〜壊れたかと思った〜ビックリさせんなタケトぉ」 どうやら彼には画面が見えているようだ。 「俺には何も見えなかったけどなぁ」 さっぱり意味が分からない感じのタケトはまだ納得できないな的な顔を している。 「なぁ〜、何やってるのか教えてよぉ〜」 納得いかないタケトは、なおも、そのクラスメイトに言い寄るとM2D を目から額の位置にずらし、ちょっとこっちに来いとタケトを連れて教 室から出て行ってしまった。 青空はその光景を見ながらも、ま、いいか・・・と新聞を読み始めた。 給食の当番が準備を始め、少しざわついている中、戻ってきたタケトが 新聞に没頭している青空の肩を軽く叩いて、声を潜めながら放し始めた。 「分かったぞ青空、みんなが何をやってるのか」 さして興味は無かったがタケトの話に耳を傾ける。 「結局なんだったの?」 「なんか噂が流れてるらしいんだよ、ネット上で」 「噂?」 「うん、それがな・・・なんとも怪しい噂なんだ、でも聞いてあながち 他人事でもないなぁと思ったんだ」 「なんで?何か心当たりでもあるの?」 「うん・・・、たぶん青空も覚えてる」 え?俺も?聞いた途端に少し目が見開く、そして興味をそそられた。 「結論を言うと、いきなりアルティメットOSがキャンセルされて画面 にURLが表示されるらしい」 青空の脳裏には夏の夜のあの光景が思い出されていた。 そして更に目が見開いた。 「そ、それって」 「ああ、俺たちがあの時見たアレだよな・・・たぶん」 表情から察するにタケトもあの光景が頭に蘇ってきているようだ。 さらに話を続ける。 「あのURLな、アクセスしてみるとネットゲームの登録画面が表示 されて、登録するとゲームにログインできるって話なんだ」 「ネッ・・・ネットゲーム!今規制されてるんだろ?」 「ああ、だからさっき教室の外で放したらしいんだ、で、これがその URLp」 「もらってきたのかよっ」 そう言いながらも前にワカさんに聞いたネットゲームの話を思い出し、 ものすごく心は高揚していた。 「ああ、バッチリもらってきた。女神の声をな」 「女神の声?」 「ネットではこのURLは様々な呼び名で呼ばれてるみたいで、禁断の 鍵から、楽園への扉、女神の声といろいろらしいよ、ま、その中で俺 が気に入ったのが女神の声ってわけだ」 「テスト期間中で午後からの授業もないし、俺たちもやってみない?」 見つかったらヤバそう・・・そうも思った青空だったが、それ以上に自分 の好奇心が勝っている、やってみたいと体が要求している、そう思い 一言、 「ああ、面白そうだ」 そう小さく呟くように答えた。 青空はとりあえずもワクワクしながら帰宅し、足早に階段を駆け上り 自分の部屋に潜り込む。鞄をベットに放りつつも端末を使って机の上 にあるパソコンに電源を入れる。 (登録とかやったこと無いから分からなかったらタケトに聞くか) そう思いながらもブラウザを立ち上げ軽やかな指さばきでキーボード を弾きURLを入力する。 すると「Welcome」という簡素な挨拶文が流れ、その後に登録 画面が現れた。 月額を搾り取られるんじゃないかと少し疑心暗鬼になったが利用規約を 読むと完全無料制と分かり、登録を始めてみた。どうやらチップの生体 データ入力らしく特にキーボードを動かす必要は無いようだ。 (しっかしコレ個人で作ってるのかな・・・、無料なら大抵は広告とか はいってそうなものだけどな) そう思っていたら登録完了の通知がディスプレイに表示される。この画 面もひどく簡素な作りで、やはり個人の誰かが作った簡単なモノなんだ ろうなと思わせるに十分であった。 ネットゲームのネの字も知らない青空は、端末でタケトの状況を聞いて 見ることにした。 「タケト、俺、もう始めてる?」 「今、家に着いた〜、何?もうやってみたの?」 どうやらまだ家に着いたところらしく、端末越しに階段を上がる足音が かすかに聞こえる。 「登録は終わったんだけど何も分からないから聞こうかと思ってさ、 タケト前にThe・World少しやったことあるとか言ってた だろ?」 「うん、じゃあちょっと待ってて、こっちも登録終わらせるから」 「おぅ、早くしろよ〜」 そう言いタケトを待ちつつ、Enterキーを押し一画面だけ進めてみ る。 Another World それがこのゲームの名前らしい。 まぁ、さっきの登録画面よりはしっかりした作りのタイトル画面、いや おうなく期待は高まる。 「しゅ〜りょ〜」 と端末越しに竹との声が耳から入ってきた。そしてゲームスタートにカ ーソルを合わせもう一画面進めるとまったくもって訳の分からない画面 が出現する。 そして分からないまでも先ほどのタイトル画面よりもさらに凝った作り に作成側のうまい演出が読み取れ、感心した。 「スタートしてみたんだけど、これどうすればいいの?タケト」 あまりの分からなさに口は操作してみるより先に動いた。 「これThe・Worldによく似てるなぁ〜よく出来てるや。 んとね、これはキャラ作成画面、自分の分身となるゲーム内の自分 を作るんだよ〜」 そう簡単な説明をくれた後、テキパキと要領を説明してくれ、とりあえ ずはキャラを作成してみることにした。 「なんかプラモ作りみたいでこれだけでも楽しいな」 「慣れないからって変なキャラ作るなよ〜、後で後悔するぞ」 と和気藹々とした時間が流れる。 そして苦労しながらも青空は自らのキャラを作り終えたが・・・・・・。 果てしなく・・・ダサかった。 何でこんなにプロモーション悪いことに作りながら気が付かなかったん だろう・・・と自分の美的感覚にゲンナリしつつも作り直しを検討した青 空であった。 (ちゃんとしたコンセプト打ち出してから作ろ) 思いつつも出来上がったキャラを修正し始める。 「どした〜?無口になって」 ゲンナリ少しブルーになり自分の世界に入り込んでいた青空にタケトは ふいに声を掛ける。 「ななななななななんでもないってばよほほほ」 思いっきりタケトの期待通りにヘンテコキャラを作ってしまった青空は 明らに動揺し、声がうわずり、コントローラーの操作もミスりまくって いた。 「できたぁ〜」 端末から達成感あふれるタケトの声が耳に届く。 こっちはまだ軽く二時間くらいかかりそうだなと肩が少し重くなる感じ に襲われる青空だった。 (あとがき) ショッ○ーヘンテコ怪人作成編終了です。今ひとつ自分でも面白くない 出来で反省しなくては思う今日この頃みなさんいかがお過ごしでしょう か、という感じです。 果たして青空とタケトは一体どんなキャラを作成しどんな展開になるの か・・・やっと青空達は世界に入っていきます。 (ここまでが長かったなぁ・・・)←作者、魂のつぶやき ということでエロちょいワルっぽくがんばろうと思います。 それでは・・・。 [No.1176] 2008/03/24(Mon) 19:46:31 |