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――Δ駈け出す 厳冬の 苺馬―― 「見てるだけで寒〜い!」 今年に入って新しくできた仕様のエリア。一面が銀世界で、舞う雪が美しい雪原風景。 しかし、このエリアはクエスト専用のためか雪山の仕様で、雪も舞っているというより吹雪いている というほうが合っていた。 今日は萌黄・シアン・女郎花の三人でクエストに参加していた。 「さて、ラッキーアニマルを探してブッ飛ばしゃいいんだね?」 辺りを見渡す。一面が白く吹雪いていて、目を凝らさなければ背景の木もよく見えない。 「けど珍しいですね。女郎花さんがクエストに誘ってくださるなんて」 珍しいから猛吹雪なのかもしれない……それはないか。 しかし、本当にそうなのだ。日頃エリアにも出ず、@HOMEとショップを行ったり来たりするのが彼女のプレイスタイル。 「まぁ。アレだ。雇ってる従業員との親交を深めつつ、アタシへの忠誠心を試すという画期的な……」 またこの人は…と、苦笑いのシアン。 ―――と。少し離れた場所から少女が叫ぶ。 「女郎花さん! シアン! 例のアニマルってあれじゃないですか!?」 吹雪の奥、ポツンとピンク色の点が一つ。これこそがこのクエストの目標物『苺のはっしば』 あの俊足のはっしばである。 「……シアン。このパーティのリーダーは誰だっけ?」 はしゃぐ萌黄の後方、怒りのボルテージがグングン上がる人物が一人。 「お、女郎花さんです(^^;」 シアンを恐怖が襲う。苦笑するその顔もどこか硬い。 「もぉーえぇぇーぎぃぃいいい!!!」 修羅、覚醒。 このあと萌黄の悲鳴が轟いたのはいうまでもなく。 「いいな。萌黄は」 ボソリ。 「誰とも仲よくできて……」 誰にも聞こえないように。覚られないように。 その瞳は淋しく、そして妬みの色が暗く淀んでいた。 「シアン…?」 「ぅわわ! ご、ごめん!!」 気付くと、萌黄の顔が目の前にあった。 萌黄は知っていた。彼女がたまに物思いに耽ることがあるのを。 そういう時は必ず私を見つめるから。 女郎花はその様子に対して見て見ぬふりをしていた。厄介事に関わりたくない。 ――それが理由だ。 「見逃しちゃうわよ、アレ」 厄介事に関わりたくないといっても、ただ見ているだけでは、話は進展しない。誰かが無理矢理に でも引っ張らねば。 女郎花は少々呆れ気味にピンクの点を指差す。 『はいッ! リーダーw』 なんだかんだで、少女二人の仲は変わらない―――― そう。変わらない…… ―あとがき― よ、ようやく五話…… どうもわん仔です。 今日は.hack//G.U. TRILOGYの発売日でしたねぇ〜 もう朝からハイテンションで困ったもので…… と。このままだと長々となってしまいそうなので、今回はこの辺で。 次回も頑張ります!! [No.1180] 2008/03/25(Tue) 21:03:18 |