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No.1180へ返信

all .hack//adjoin - わん仔 - 2007/11/10(Sat) 19:08:15 [No.975]
act.9 迸る 裏切りの 空涙 - わん仔 - 2008/04/21(Mon) 17:22:56 [No.1221]
act.8 糜爛する 少女の 行ひ - わん仔 - 2008/04/07(Mon) 23:18:06 [No.1208]
act.7 悩める 少女の 人間関係 - わん仔 - 2008/04/07(Mon) 23:08:47 [No.1207]
act.6 忍び寄る 災厄の 眼光 - わん仔 - 2008/04/05(Sat) 22:52:47 [No.1201]
act.5 疼き出す 少女の 影 - わん仔 - 2008/03/25(Tue) 21:03:18 [No.1180]
act.4 さんざめく 木漏れ日の 園 - わん仔 - 2008/03/10(Mon) 22:33:22 [No.1137]
act.3 視察する 我らが 観光大臣様 - わん仔 - 2007/12/01(Sat) 14:13:59 [No.986]
act.2 奥ゆかしき 古都の 案内所 - わん仔 - 2007/11/17(Sat) 23:05:09 [No.978]
act.1 気ままなる 天真爛漫の 店番 - わん仔 - 2007/11/10(Sat) 19:17:16 [No.976]


act.5 疼き出す 少女の 影 (No.975 への返信) - わん仔

――Δ駈け出す 厳冬の 苺馬――
「見てるだけで寒〜い!」
今年に入って新しくできた仕様のエリア。一面が銀世界で、舞う雪が美しい雪原風景。
しかし、このエリアはクエスト専用のためか雪山の仕様で、雪も舞っているというより吹雪いている
というほうが合っていた。
今日は萌黄・シアン・女郎花の三人でクエストに参加していた。

「さて、ラッキーアニマルを探してブッ飛ばしゃいいんだね?」
辺りを見渡す。一面が白く吹雪いていて、目を凝らさなければ背景の木もよく見えない。
「けど珍しいですね。女郎花さんがクエストに誘ってくださるなんて」
珍しいから猛吹雪なのかもしれない……それはないか。
しかし、本当にそうなのだ。日頃エリアにも出ず、@HOMEとショップを行ったり来たりするのが彼女のプレイスタイル。
「まぁ。アレだ。雇ってる従業員との親交を深めつつ、アタシへの忠誠心を試すという画期的な……」
またこの人は…と、苦笑いのシアン。
―――と。少し離れた場所から少女が叫ぶ。

「女郎花さん! シアン! 例のアニマルってあれじゃないですか!?」
吹雪の奥、ポツンとピンク色の点が一つ。これこそがこのクエストの目標物『苺のはっしば』
あの俊足のはっしばである。

「……シアン。このパーティのリーダーは誰だっけ?」
はしゃぐ萌黄の後方、怒りのボルテージがグングン上がる人物が一人。
「お、女郎花さんです(^^;」
シアンを恐怖が襲う。苦笑するその顔もどこか硬い。

「もぉーえぇぇーぎぃぃいいい!!!」
修羅、覚醒。
このあと萌黄の悲鳴が轟いたのはいうまでもなく。


「いいな。萌黄は」


ボソリ。


「誰とも仲よくできて……」


誰にも聞こえないように。覚られないように。
その瞳は淋しく、そして妬みの色が暗く淀んでいた。

「シアン…?」
「ぅわわ! ご、ごめん!!」
気付くと、萌黄の顔が目の前にあった。
萌黄は知っていた。彼女がたまに物思いに耽ることがあるのを。
そういう時は必ず私を見つめるから。
女郎花はその様子に対して見て見ぬふりをしていた。厄介事に関わりたくない。
――それが理由だ。

「見逃しちゃうわよ、アレ」
厄介事に関わりたくないといっても、ただ見ているだけでは、話は進展しない。誰かが無理矢理に
でも引っ張らねば。
女郎花は少々呆れ気味にピンクの点を指差す。

『はいッ! リーダーw』

なんだかんだで、少女二人の仲は変わらない――――


そう。変わらない……




―あとがき―
よ、ようやく五話……
どうもわん仔です。
今日は.hack//G.U. TRILOGYの発売日でしたねぇ〜
もう朝からハイテンションで困ったもので……

と。このままだと長々となってしまいそうなので、今回はこの辺で。
次回も頑張ります!!


[No.1180] 2008/03/25(Tue) 21:03:18

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