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―――Δサーバー:悠久の古都マク・アヌ:カオスドーム――― ログイン処理を済ませた「紅牙」は既にカオスドームに放出されていた。 ドームの中にいるのはたいていこれから冒険に出る者、アイテムの買出しをする者、といったところである。 しかし紅牙はそのようなことをする訳でもなく、すぐさま身の丈の倍以上はあるだろう出入り口を抜けた。 ―――マク・アヌ:港区――― ドームを出た紅牙は直ぐに港区へと向かった。 理由は只一つ。 『情報提供者』に会うため。 「おぉ、暫くじゃったのう。にしても、だいぶ急いているようだが?」 が、紅牙は無言。 「解っておる。お前がわしに何かを聞きに来るときはたいてい面倒ごとに巻き込まれた時だけだからな。」 黙って、頷く。 ここまで来るまでに冷静さを取り戻した『紅牙』は出来る限り喋らずに相手に伝える方法を考えておいた。 「会話が何故かテキストファイルに書かれていつの間にか送られて来たんだろう。」 ――相変わらず情報の早いこと。 古参のPC、『フィロ』。 獣人族の格好をし、今の時代感じられないような『重み』牙あるような気がする。 まあ、そんなことを思い返しに来たわけではなくて。 「その上、リアルでの会話もそのテキストファイルに書かれていた。そうだろう?」 喋らずに意思を伝える方法・・・。 フィロの元に軽い電子音。 ショートメールの着信音。 〈ご名答。相変わらず鋭いなぁ。ジイさん。〉 考えた結果。 「ほぅ。お前にしては考えてはいるみたいだな。」 <まあね。> これで大分防げるだろう。 「じゃが―― 軽い電子音。 今度は紅牙にだった。 《ム ダ ダ ヨ 。 ソンナ方法デハ僕カラ逃ゲラレナイ。 君ニハマダ恐怖ヲ味ワッテモラウ。》 「・・・その方法も無意味なようじゃ。」 「じゃあどんな方法があるんだよ」 頼みの綱の消失。 それは『紅牙』にとって絶望的なものだった。 「『情報提供者』は他にもいるんだろう?」 「何で解るんだよ。」 けど―― 聞ける情報は全て聞く。 それが今俺に出来ること。 「わしに解るのはここまでだ。」 「やっぱりか。」 そう。『フィロ』が全てを知っているわけではない。 人によって情報は様々。 「下手な鉄砲も数打ちゃ当たる」理論。 つまりいろんな人物に当たっていけば有力な情報に当たるかもしれない。 そうでなくても、入手した情報を繋げれば少なからず真実に近づける。 「じゃぁな。ジイさん。」 同時に電子音。 《制限時間、ノコリ4日。》 しかし、その着信には気づかない。 刻々と進む時間が次第に『紅牙』を追い詰める・・・。 ―――――あとがき――――― 出来たぁぁぁ!!! いや、すみません叫んで(汗 直ぐに更新するのは苦手だなぁ; [No.1223] 2008/04/21(Mon) 20:28:40 |