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16://www.reason-リユウ. (No.791 への返信) - 宴六段



消えろ消えろ消えてしまえ


全ての殺人者は我が前に跪け


我はかの炎すら身に纏おう





16://www.reason-リユウ.


******



「それで?」

「……あんたが、三爪痕から生き残ったってのは本当か?」

「言いたいのは、それだけか?」

「惚けるなよ。ボケるにはまだ早いぞ、爺さん」

 マク・アヌの桟橋。運河同士を繋ぐそれに、いつも佇み『置物』と揶揄される彼。

 ある事実を聞きつけた俺は、彼を問いただしていた。

「三爪痕、なぁ?」

「だから―――」

「ハセヲ……、も捜していたぞ」

「…………!」

 俺と目的を同じとする、修羅。修羅にして羅刹。

 羅刹天。

「あいつの事は、いい。俺が訊きたいのはあんたの『経験』だ」

「…………」

「『三爪痕から、生き残った』、あんたの知っている事をすべて話せ」

「…………」

 ち、と舌打ちする。

 また、だんまりかよ……!

「……なぁ紫は、そんなこと望んじゃあいないだろう?」

「――――、」

 それは。

 なんという呪詛の言葉だ。



意識に  空白ができ  た。



 刹那にして意識を元に戻す。

「あんたには関係ないことだ」

「それなら、儂もお前さんとは関係ないな」

「交渉決裂、だな」

「…………」

 胡乱気な目でこちらを見遣るが、俺の心に何も兆しはしなかった。

 否――もとより、心など捨てた。

 必要などない。

「―――お前さんは、どうしてPKKなんぞになった?」

 詰問に近い質問だった。フィロは更に畳み掛けてくる。

「あれほど、PKを嫌っていただろうに」

「PK?PKK?関係ないね。 どうでもいいことに拘るのは、やめた。もうやめた」

 まるで歌うように言う。こんな問答は、すでに何度も憐と交わしている。

 無意識に、言い続けてきた。

 記憶している暗記している暗唱する。

「そも、殺人って、何だ?」

「…………」

「殺人なんて、そんなもん≠セろう?」



「お前さんは――」



 しばらく溜める。

「殺人を許容するか?」

「…………」

「お前は殺人を許せるのか?」

「あんた―――」

 禍つ式のことを知っているのか?

 とは、訊けなかった。

「……あんたとて、無駄に年を喰ってんじゃないんだから、わかるだろう?その辺に生きている動物なんかとは違い、俺達は人間だ」

「……まさか」

「人間みたいな知的生命体はな、自らの命を顧みずに復讐に走る生き物だ」

 哺乳類は絶対にそんなことをしない。危険なら、親が殺されても命なんぞ晒さない。

 絶対に、逃げる。

「俺は、逃げない。逃げてなんかやるものか。俺のこの心を満たすまでは絶対に、奴を殺して殺して殺して殺しつくしてやる。

 名実ともにこの身が砕け散ろうと、俺は成し遂げてみせる。どこまでもどこまでも追いかけ、奴を苦しめて殺してやる……」



 俺は舞台俳優気取りか。吐き気がする。

 軽く自己嫌悪。

「あんたが『あいつ』の容姿も何も言わないなら、それでも別にいい。だけど――」



「俺とあいつ≠ヘ出会った瞬間、




 「殺しあう」




 先に靴音を鳴らして去ったのは、俺だった。




16://www.reason-リユウ.……了。




____
アトガキ
____


どもども、お久しぶりなので長文は自重した臆病者の宴です。
はい、久しぶりなのにボリュームなくてすみません……。

いや、受験生ですもの(ぇぇぇ

凄い少しずつ書いてますw
微々たるものですが、楽しんでいただければ幸いなのですが……。

それでは今日はこの辺で!

宴でしたっ!


[No.1259] 2008/07/11(Fri) 16:33:35

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