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「親方〜整理おわりやした〜」 仕事の終わりを感じさせる少年の一声が奥の方から聞こえた、そし て少年の声に続き、野太い声がこちらへ届いた。 「おぅ!ご苦労、ん?お前どこか行くのか?」 「はい、さっき知り合った人とちょっと遊んできます」 「あ〜?女かぁ?ほどほどにしとけよ〜、ガッハハッハ」 「ち、違いますって、んじゃ行ってきます」 ものすごく馴れ合った会話、そこからは何か年月のようなものを 感じる。 (メモで会話するウチの親とは大違いだな) そんなつまらないことを考えるうちに、少年はもう目の前まで来て いた。 「ゴメンゴメン、待たせちゃったね、一座の仕事ちょっと長引いち ゃって」 公演中はタキシードだったその姿は一変している、膝上まで伸びる ロングのTシャツの上に幾何学模様の青いベスト、膝下くらいまで の黒いズボン、そして両腕、両足には赤いプロテクターと総じて動 きやすそうな格好をしている。 「見違えましたね〜」 そのあまりの変わり様に思わず口が開いてしまう その一言に少年はどう?決まってるでしょ?とアピールするかのよ うに両手でベストの襟をつかみ、小洒落たポーズを決めた。 そんな茶目っ気たっぷりの仕草ににっこり笑いながらも 「あ、そうそう、お互い名前を名乗って無かったですよね、オレの 名前はイスカ、で、これが連れのギュンディアです」 と左手の親指で指し示しながらも、しれっとギュンディアのことを 少年に紹介した。 「イスカとギュンディア・・・と、ん!メモ完了」 メモを持たない手でメモを書いたようなjジェスチャー、それはリア ルでメモを取ったのか、それとも只おちゃらけているだけなのかは 分からなかったが、その動き一つ一つがこのゲームを楽しんでいる んだなと思わせる。 「で、早速だけど何が知りたい?この集落の事?それともゲーム自 体のことかな?」 !、何かひらめいたように少年は目を見開いた。 「まずオイラの名前からだったねぇ〜、うっかりしてたぁぁぁぁ、 オイラの名前はパムって言います、パムやんとかパムちんとか好き な呼び方で呼んでくりくり」 敬礼のポーズを取りながら少年は慌しく自己紹介。 (それにしても本当に人懐っこい人で好感を持てる人だな) 顔をほころばせながらも頭の中でそうつぶやき、 「じゃあパムちんて呼ぶね、よろしく」 「うおぉ〜う、明るい人でよかったぁ〜」 その人当たりの良さにギュンディアはもう手を取って意気投合して いる。 なんか不思議な感覚を覚えた、顔も見たことも無い人を友達のよう に感じるのはワカさん・・・ってそれはタケトか・・・以来の事、メール とまた違うのはPCと対面していて仮とはいえ、その姿を目で認識 できる。 なんか本当このゲームにハマっちゃいそうだ、ギュンディアとわい のわいの楽しそうにしているパムちんを見てなんとなくそう思う。 「んと、じゃあパムっち、このゲームのこと簡単でいいから一通り 教えてくれるかな?さっぱり成長要素とか分かんなくってさぁ」 なごやかなムードの中ギュンディアは話を切り出す。 「そうだろ、そうだろ?最初何したらいいか分っかんないだろ、こ のゲーム」 うなづきながら、ギュンディアの右肩をポンポンと叩きながらも会 話を続ける 「あそこ見てみてよ、ああいう光景ここに来るまに見なかった?」 と町中で座り本を読んでいるPCを指差す。 「うん、見た見た、何でこんなところで本なんて読んでるんだろう って不思議に思ってたんだよ」 そう言いもって (そう言えばあの滴って人も本を読んでたなぁ) と自分の記憶を辿る。 「もっと周りを見渡してみちくり、リアルでも見るような普通の事 してるPC多いと思わないかに?」 そう言われギュンディア共々、自分達の周りを見渡すと、現代社会 ではそう見られないが、壊れた家を直していたり、川から水を汲み 出したり、木を削りだし何やら工作らしき事をしていたりと、ただ ただ「生活」をしているように見える。 「みんな何やってんのかな?もしかしてあれが成長要素?なの?」 ビンゴーー、と言わんばかりにパムちんはこちらを指差し、 「そう!あれ全てに意味がある行動なんだよん」 「ええぇぇぇ!あれが!?」 ギュンディアと共に全く同じセリフとリアクションを取ってしまった。 「このゲームはね、行動の全てに意味があるみたいだにん」 「全てに?」 「そう、ここに来るときに何かスキルを覚えなかった?」 「お〜、そう言えば覚えたよ〜、早駆けってやつ」 とギュンディアはパムちんを指差し返す。 「まあ、どのプレイヤーもどういう条件でスキルを覚えるのかは分 かってはいないんだけど早駆けの習得条件は”一定の距離を走る” と言われてる」 パムちんの説明を聞きながら、少し前の事を思い返す。 (そう言われると、オレに比べてギュンディアはいっぱい走ってたかも) 「そんなこんなで、スキル習得条件がまだまだ未知の部分が多いか ら、みんな色々な事をして、何かスキル覚えないかって試してるん だよね」 何となく今までの疑問が解けてきた、つまり戦闘でレベルを上げる だけでは成長しきれない、あらゆる経験がスキルを生みそれを両立 させなければ本当の意味で成長しきれないということだ。 「スキル習得条件はBBSなんかをチェックすると出てるのもある からチェックしてみそみそ」 軽やかな口調で有益な情報をパムちんはくれる。 「ガッツリ覚えていっぱいスキル付けて強くなろうぜィ、イスカ」 マッチョポーズでギュンディアはやる気をアピールする。 素であの強さなのにこれにスキルがついたらどうなるんだと、自分 のことでもないのに末恐ろしさを感じた。 (あとがき) パム的地球の歩き方講座編(前編)終了です。 実は15話はもっと長かったんですが、長くなりすぎたと思って 前編後編に分けてしまったというわけです。次回ついにギュンディ アの名前誕生秘話が明かされます。 そして今後の予定としては新女性キャラが一人、あんな粗暴乱暴 真っ赤な新キャラや謎満ちる怪しげな新キャラにイケメン兄貴的 射撃が今日も冴えるかもしれないあんな新キャラまでと4新キャラ を登場させる予定であります、ケロロ軍曹! そしてある事件が勃発・・・その事件とは!? まだ言えないのでありました、新型インフルエンザにかからないよ うにアフリカのジャングルの奥地に住むと言われる伝説の部族が 作り上げた、とても妖しい秘薬を飲んでまったりがんばろうと思い ます。 それではまた・・・ [No.1298] 2009/09/16(Wed) 23:24:09 |