![]() ![]() |
![]() ![]() |
![]() ![]() |
![]() ![]() |
![]() ![]() |
![]() ![]() |
![]() ![]() |
![]() ![]() |
![]() ![]() |
![]() ![]() |
![]() ![]() |
![]() ![]() |
![]() ![]() |
![]() ![]() |
![]() ![]() |
![]() ![]() |
![]() ![]() |
![]() ![]() |
![]() ![]() |
![]() ![]() |
![]() ![]() |
![]() ![]() |
![]() ![]() |
![]() ![]() |
![]() ![]() |
![]() ![]() |
![]() ![]() |
「アンコールッ、アンコールッ・・・」 会場からアレグロへのアンコール催促の音頭が投げかけられ始め、 それはどんどん膨らんでいった。 舞台袖から観客席のほうをチラッと覗いてみると、観客達はこの まま放っておくと暴徒と化しそうな勢いで盛り上がっており、今 にも舞台上に登って来そうだと感じ取ったからか、ゲールニー一 座の人達は、舞台の下でそれをなんとか防いでいるのが見える。 そのゲールニー一座の中に不自然に目立つクマがベースかと思う ような獣人タイプのPCのあまりに大きな体躯に視線を取られて しまう。 (あんな人いたっけなぁ・・・まさかゲールニー一座って猛獣ショー もやっててその猛獣か?) などとこんな事態の最中そんなたあいもないことを考え、頭の中 でその猛獣ショーをイメージしてしまい、思わず吹いてしまいそ うになる。 「何ニヤっとしてんだよんイスカどん、こんな時にぃぃ・・・ど〜 すんだ、この事態」 パムちんは想定外の事態にオロオロあわてふためく、観客の様子 からして考えている時間もなさそうだ・・・と考えていると、ヌオッ と大きな影が入ってくる。 ついに観客がゲールニー一座の人達を突破してきたか?と気を張る 、すると野太い声が耳に入ってきた。 「おぅい、アレグロちゃんまだいるかぁ、これはどうにもならん アンコール1,2曲やってくれんかあ」 大きな影の正体はさっき見たあのクマ風のPCだった。 「団長、大丈夫ですかん」 というまさかの一言が、オレの耳を疑わせる。 (だ・・・団長!猛獣ショーの猛獣かと思ってたこの人が団長!?) 「大丈夫ですかんじゃねぇ!パム、お前何こんなところで油うっ てるんだあ」 セリフと共に繰り出される大きな手からのゲンコツがパムちんの頭 部を襲う。 「私ここにいます、時間がないから少ししかできないけれど、やり ます、やらせてください」 団長の泣きの一言にアレグロは快諾 「その一言もらえてよかったよアレグロちゃん。おい!パム、現場 バタバタしてっから、お前司会やれえ」 「ハイィ団長、その役目務めさせていただきますっ」 背筋を伸ばし、敬礼しながらパムちんは大声での返答、それに合わ せて団長の気合を入れる為の張り手がパムちんの背中に入り、舞台 へと送り出された。 ボゥン! パムちんお得意の煙幕が舞台を包み込む。その煙も引かないうちに 煙にたじろく観客達に向けてパムちんのアナウンスが始まる。 「レッディ〜スアンドジェントルメ〜ン!ワタクシ、トリッカー・ パムのマジックショー、いやいや、アレグロちゃんのアンコールシ ョーを始めたいとおっもいま〜す」 「おおおおおおおおおおお」 強烈に現場は盛り上がる中、パムちんは追加の一言を加える。 「た・だ・しっ、時間の都合の為2曲が限界なんだが、それでもい いかな〜?」 と観客に対し耳を向け返答を待つ、 「おぉおおおぉ」 了承したという歓声が上がった途端パムちんはササッと両手に花を マジックさながらに出し、 「では歌っていただきましょう、アレグロちゃん!どうぞ〜」 と持っている花をアレグロに手渡し、アンコールショーはスタート した。 (しかし最後のアナウンス、パムちんチミはどっかの演歌ショーの 司会者ですか?) そう思わずにはいられなかった。そしてギュンディアはパムちんあ んなに目立っていいな〜と言わないばかりにうらやましそうに舞台 のほうを見ている。 ビートの効いたノリのいい曲をアレグロは熱唱する。2曲と言って いたからシメはバラード曲で静かに締めるんだ、さすがだなとオレ 的に勝手に予想してみる。 ノリのいい曲で活気ある場の雰囲気を味わいながら2曲目はどうだ ?予想は当たったか?と待つ。 そして、2曲目は・・・やはりバラード曲、オレ冴えてる、そう思い ながらもなだらかに流れるハスキーヴォイスに酔いしれながら、 オレはふと空に浮かぶ満月を見上げてみた。 アレグロの曲とマッチしたその綺麗な夜空・・・かと思った矢先にそ れは起こる。 それは目の錯覚かと思うほどのインパクト、 ゴウゥッ! 月が真っ赤に燃えるように見えたかと思った直後、その炎から真紅 の雷が落雷、それは闇夜の空間に亀裂が入った一枚の絵画のように 美しくも、そして妖しく恐ろしい物にも見えた。 ドォゥゥゥゥゥゥゥ・・・ン! ものすごい落雷音が耳をつんざく、そして客席は炎に包まれた。 直撃を受けたPCは即座に死亡表示、その周りにいたPC達は炎 に焼かれ、その焼かれるPCを見たPCも何が起こったのか分から ないパニック状態。 その光景は以前新聞に載っていたどこかの美術館に展示される地獄 絵図、その現場かと見まごうほど死屍累々としている。 その地獄絵図の中心、落雷したまさにその場所にソイツは立ちつく していた。 満月がもたらす月光に上から、そして、下からは燃えさかる炎の光 に全身真紅の鎧は照らし出され、ただでさえ不気味なその姿はより いっそう迫力を増しており、遠くから見ているオレにすらその迫力 は伝わってくる。 ソイツは燃えさかる大地を苦もなく踏み締め舞台へ向かって歩を進 め始めた。 その姿に気付いた観客からさらなる悲鳴が響き渡る。 「ス・・・スキル・・・コレクター、スキル・コレクターだぁぁぁ!!」 その超常現象にも似た出来事を起こしたソイツの名前はスキル・コ レクターというらしい。 その名前を聞いて逃げ惑うPCもちらほらと見て取れる、そこから 察するに相当ヤバイ奴だと容易に推測できる。 「なんでヤツがここに・・・!?」 口を開いたのは団長さんだった。そして、次に口を開いたのはギュ ンディアであった。ギュンディアはこのありえない事態を察してか 、まるで情報を集めるように団長に尋ねた、口調が鋭い。 「アイツどんなヤツなんですか?スゲェヤバイ感じがするんスけど」 そうギュンディアに質問されると団長さんは後ろを向いて背中を見 せてくれた。 「かなり前の話になるが、ワシはアイツにPKされ・・・そしてスキ ルを奪われたのだ・・・あの時のことは忘れようにも忘れられん」 団長さんの背中には不思議な傷があった。鋭い刃物でえぐられたよ うな、焼け焦げたような、昨日できた傷のように生々しい。 「スキルを奪うスキルなんて・・・」 そんなスキルがあるなんて傷を見せられても、にわかに信じがたく 、思わず驚きが口に出てしまった。 (そんなヤツが舞台に向かっている・・・舞台・・・まさか!?) 頭の中で考えを張り巡らせ、答えが出た時にヤツは初めて口を開い た。 「歌うたいのスキル・・・興味深い・・・欲しイ・・・ホシイゾ」 その不気味な姿にマッチする人あらざる声、奇妙なマシンヴォイス はオレの考えを確信に変えた。 オレは何も考えず舞台上のアレグロに向かってあらんばかりの大声 を飛ばした。 「アレグロォォ!逃げろ、アイツの狙いは君だぁぁぁぁ!!」 その一言で恐れおののく一面にいる観客達もスキル・コレクターの 狙いがアレグロである事を認識したのか、逃げ惑う動きが変わって いった。そして、怒号が響き渡る。 「アレグロちゃんを守れぇぇぇぇ!!」 その声でなおも逃げる者、スキル・コレクターに向かって立ちはだ かる者にハッキリと分かれる。 たちはだかるPC達に向かってマシンヴォイスが飛ぶ。 「おもしろいオモシロイゾ、散らせてやるよ・・・この満月の下にな ァ」 その一言と共にスキル・コレクターは日本刀のような刀を抜刀、瞬 時に戦闘は開始する。 無人の荒野を進むがごとく、人の波を切り裂き、屍を積み上げなが ら進軍して行く。 一人一人が始めたばかりのオレたちなどよりもレベルも上のハズ ・・・なのに進み行くヤツのスピードは何ら変わらない、一体どんな 戦いをしているのか全く想像できない。 それほどに圧倒的な力なのが遠目にも分かる。懸命に向かって行く 彼らはヤツの足枷にすらならないようだ。宣言通りに月に捧げ物を するように何十人ものプレイヤーを薙ぎ倒し、ついにヤツは舞台の 下まで到達してしまった。 恐れおののいているからかアレグロは動けずにいるようだ。 そんなアレグロをかばうように団長さんは舞台上でヤツに対峙する 「やった、団長!やっちまってくだせぇ」 sその後方からパムちんから団長への激励の声援が飛ぶ。 「バカ野郎ォ!パムゥ聞けェ!ワシがほんの少しだけ時間稼ぎをす るからお前はアレグロちゃん連れて逃げろォ!!」 いつもおちゃらけ気味のパムちんの真剣な顔が、その一言でさらに 引き締まる。パムちんはアレグロの手を取り、こちらへ駆け寄る。 「イスカ、ギュンディア、ここは団長にまかせて行くぞ!」 パムちんの口調にいつもの余裕は無い。オレは逃げつつ遠近法で小 さくなっていく団長さんの姿を見た。その時すでに団長さんは舞台 上で横たわっていた。 にげた、オレ達は村の奥に向かって全力で逃げた。 滝のさらに奥、唸りの谷へ後方から迫り来る赤い悪意を感じながら も行ったことの無い地へと足を踏み入れた。 (あとがき) 人型汎用決戦兵器速度三倍真紅ロボット編終了です。 ようやくずっと前に予告で書いた赤いヤツを出せました。 (出るまで長かったなぁ・・・) 次回も赤いヤツ編なのでお楽しみに。まぁ前回茶化すような締めは しないと言ってあるのでもう締めてしまいます。 それではまた・・・。 (番外編:2ねん3くみ、たけとくん) 「え〜と、たけとくん先生のお話・・・」 「たけとかった〜!」 ジョリッ! 「いてぇ!こらこらたけとくん、先生重大なお話があるから聞き な・・・」 「たけとぱ〜んち!」 ドスゥッ!(みぞおちにヒットした音) 「ハゥゥッ!・・・たけとクン、いいかげん先生のお話聞きなさいッ !!」 「え〜、じゅうだいなはなしってな〜に〜?」 「このたび先生は近々リアルで発売される本家.hackシリーズであ る.hack//Linkが発売になるに当たって、ほんのちょっとでもこの 話と話がかかぶって、あ!この人話パクッたな!・・・ってことに なってもいけないので今のうちに全貌を予告で書くことにしたん だ」 (最近書き込む時間もなかなか取れないことだし、ここから多分 長いしなぁ・・・) 「たけとてきにはきょ〜みな〜い、たけとさま〜そるとき〜っく!!」 ドゴォ! 「う・・・ゥゥ・・・アゴに決められて脳を揺らされ、このままでは気絶 してしまう・・・気絶する前に予告です・・・ガクッ」 これは語られなかったはずの物語・・・ ・ ・ ・ これは罪人達の物語・・・ 原初の七人 アーティファクト モジュレイター プロジェクト・○○○○○○○○○ クビア・スパイダー AIDAサーバーの真実 データクラッシュ ○○され○○○ 神々の黄昏 ALTIMITを巡る悪意 ○l○○○○i○○を○こし○ 欺かれた勇者 空白の時間 ○○○○○な○の真○○○○ ・・・そして○○達○○○が始まる・・・ 「このまま全面戦争に突入します?私は平和に問題を解決しようと しているだけですよ」 「はたして君達にこの壁を越えられるかな・・・」 「やはりあの時消えてなかったんですね、なら回収しなくちゃね」 「あぁ・・・○○○○○遊んでる時は楽しかったなぁ・・・」 「ここは時失いし都、マク・アヌ」 「これが・・・○○の遺産」 「火野拓海クン、君には存分に働いてもらうよ、選ばれたわけだか らね」 「何でボクじゃなきゃいけないんだよっ!できない!ボクにはそん な事できるわけない!イカれてるよアンタ!?」 「君でなくてはならないんだ・・・それができなければ○○○○○○ ○○い○す○はできない」 「・・・また私がこれを使う事になるとは思わなかった・・・」 「始まるゼ・・・神々の黄昏が・・・」 これは人が紡ぐ物語 そして 真なる罪とは・・・ [No.1311] 2009/11/15(Sun) 02:35:08 |