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―――グランホエール・転送ポータル――― 「何て言うか、大きな船やな」 「管理局の船にもここまで大きい船はないよ」 黄昏の騎士団に転送されたフェイト達は彼らの船”グランホエール”巨大さに目を丸くしている。 「そうかな? いつも乗ってるからあまり実感ないなぁ」 「まぁ、大きいんじゃない? 実質、黄昏の騎士団乗ってるし」 既にバリアジャケットを解除したカイトとブラックローズは実感がなそうな顔をした。 「って、いつの間に?」 「と言うか全員解除してる!?」 「別に戦闘区域じゃないし、バリアジャケットでいる必要はねぇだろ」 「だから、皆さんも解除してもいいんじゃいですか? いつまでも、その格好だと窮屈ですし」 今時の高校生が着ているような服になっていたハセヲとアトリがフェイト達にもバリアジャケットの解除を進めた。 「えっ、あぁ、そうだな。それにしても君達は何で私服?」 「まぁ、騎士団って言ってもわりとうちは規則は緩いからね」 「そうそう、だから基本式典とかパーティとか公の場でもバリアジャケットだし」 クロノの疑問に武とシューゴが答えた。 こちらの二人は既に寛ぎモードに入っていた。 「ところで、お嬢さん方話が終わったら「何してるかな? クーン君」」 シャキーン! クーンが先程フェイトは吹き飛ばされたので、対象外であるキャロとエリオをナンパしようとした瞬間刀剣が背後から首元に突き付けられた。 「ミッ、ミナセ」 クーンの背後で刀剣を突き付けたのは茶色短髪に緑のヘアバンドをした女性であった。 クーンに”ミナセ”と呼ばれた女性は笑顔だが何か凄い黒いオーラを背負っていた。 「ちょっと、お話ようか」 「はっ、はい」 「では、団長私達はこれで失礼します」 ミナセはクーンを引きずって去っていった。 そのオーラに管理局メンバーは呆気にとられていたが騎士団メンバーは呆れていた。 まるで、いつもの事であるように。 「今のは人は?」 「あの人はミナセって言ってクーンの彼女みたいな人かな」 チンクの質問にカイトは苦笑いを浮かべてか答えた。 「みたいな。って、随分とあいまいな表現やな」 「まぁ、あの二人の場合は何て説明していいのかわからねぇんだよ」 「いいんじゃ、ないですか。あれはあれでバランスが取れますし」 はやての質問に対るすハセヲとアトリの答えに「それは君達にも言えることだろ」と八咫は小さくつぶやいた。 それを聞いたフェイトはアトリに嫉妬を込めた視線で突き付けた。 「……」 視線に気づいたのかアトリは一度フェイトを見てハセヲにさら近寄った。 「……ッ!」 それを見たフェイトに衝撃やら嫉妬やらいろいろな物を押しかかって来た。 フェイトとアトリに間にある火花(?)を感じ取った騎士団は「またか」と言う顔をし、義兄であるクロノは複雑顔をしていた。 「AIDAの事を説明をするのは食堂で良いかな?」 「あっ、あぁ、説明してくれるなら別に僕らはどこでも(それにしても、これは兄として応援するべきなのか? それとも諦めるように言うべきなのか?)」 カイトの言葉で我に還ったがクロノは未だに複雑な顔をしていた。 「ところで、グランホエールって、何でそん名前になったんだ?」 「あぁ、クジラの形のしてるからじゃねぇ?」 「安易だな」 「俺達に言わないでくれ、設計した人に言ってくれ」 「今、休暇中だけど」 ヴィータの質問に武と氷牙がため息交じり答えた。 ―――グランホエール・食堂――― 「まず、僕達は黒い泡の事をAIDA、緑の鱗に包まれたモンスターの事をウィルスバクって呼んでる」 カイト達はサンプル画像を映し出し説明を開始した。 「「間(あいだ)」」 「「いや、AIDAだから」」 スバルとノーヴェのあからさまのボケにティアナとチンクがツッコンだ。 「オホン、説明続行しよう。AIDAは人に強い興味を持っている。そして、AIDAに人に取り憑き、人の感情を増幅させる」 八咫が咳ばらいをし、サンプル画像を切り替えた。 そこには先程のフェイト同様に黒い泡に取り憑かれた人間が大量に移し出された。 そこにはアトリやここに向かう途中廊下です違った人間も何人かいた。 「特にその中でも怒り憎しみ、悲しみ、不安と言った感情を強く増大させる」 「簡単に言ってしまえば、自分にとって消したい程憎い相手がいたらその人はその相手に消しに行くのよ」 次のサンプル画像に切り替わり黒い泡が吹き出ている緑の髪の男がハセヲと戦っている映像が映し出された。 「そんなのやられる前に返り討ちにすればいいじゃないっスか」 「それができれば、苦労はしないよ」 ウェンディの言葉はすぐに武に否定され、 「それに、あんた達ではあれは駆除できん」 「「んだとぉ!」」 さらに氷牙がつけ加えるとノーヴェとヴィータが立ち上がり怒鳴った。 「落ち着け二人とも! なぜ我々では駆除できないと断言できる?」 シグナムは二人をなだめ理由を尋ねた。 「AIDAには俺とカイトの腕輪や、ハセヲやアトリちゃん達が碑文が持つデータドレインしか効かないんだよ」 シューゴが理由を答えると先程はハセヲがなった死神他にもアトリやクーン、八咫がそれぞれ8体と変身前の姿と隣り合わせでカイトとシューゴ達腕輪所持者と一緒に映し出せれた。 ただし、腕輪所持者覧は顔は出されず後姿で映し出されていた。 「そして、AIDAに感染した人間によって倒された人間はみんな意識不明者、僕達は彼を未帰還者と呼んでいる」 カイトの言葉によって全てつながり二つの答え浮かび出た。 1つは局員達の意識不明の原因はこれになのはかユーノが感染し、他の局員達を襲いそして、そのままの状態でどちらか去り片方はそれを単独で追っている。 もう一つは二人とも感染し行方をくらませた。 という実にわかりやすくシンプルな二つの答えだ。 「それで、AIDAが人じゃなくてモンスターに感染した状態をウィルスバクと言うんだ。これ説明は以上だけど、何か質問あるかな?」 「じゃあ、一つだけ後ろ向きに映った所持者はなんだ?」 「あぁ、彼らか、彼らは一人はもうこの世にいなくてもう一人は殆んどの能力を失っているんだ」 アギトの質問にカイトは少し悲しそうな目で答えた。 それを聞いたアギトは「ごめん」と小さくつぶやいた。 「いいよ。知らなかったんだから。それより、この一件は君達じゃ、手に追えない。僕達に任せて手を引いてくれないかな」 「ちょっと、待ってくれ! 感染したのは僕らの友人なんだ。引いてくと言って、簡単に引ける訳ないだろ」 カイトの言葉にクロノはすぐに抗議に出た。 無論、他の管理局メンバーも誰ひとり納得しない。 「……」 「”……”じゃないつーの。あんた団長なんだから、しっかりしなさい」 困った顔で黙るカイトを隣に座っていたブラックローズは小突いた。 「うーん、しょうがない。僕ら騎士団のメンバーと君達で勝負をしよう、それ君達が勝ったら君達と捜査をする。ただし、僕らが勝った大人しく引き下がってもらうよ」 カイトは少し考えてから真剣な顔でそう提案した。 「……わかった。その提案を受け入れる」 一度クロノは念話で全員の意思を確認しカイトの提案を受け入れた。 [No.1354] 2012/07/20(Fri) 00:53:49 |