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ハセヲ、シラバス、ガスパーの3人はクエストクリアのため、獣神像を目指した。 ここは荒野型のフィールドなので、証の欠片を3個集める必要がある。 まず3人はマップを開き、宝箱のありかの目安をつけた。このフィールドはこの世界では珍しい大きい真四角のみで作られてあり、ハセヲたちの出てきたカオスゲートはその四角の右下端にあった。 ここから一番近い宝箱はマップ画面右上のほうにあったのでとりあえず一行はそれを目指すことにする。 「ねぇ、ハセヲ」 走り出しながらシラバスが口を開く。 「ん?なんだ?」 「新しいトーナメントが出来るのって知ってる?」 「え・・・そうなのか?」 「そうだぞぉ!名前は”神白宮”(しんはくきゅう)って、いうんだぞぉ!」 「それって――」 しかし、ハセヲが何か言う前に宝箱前の敵とのバトルフェンスが突如として現れてしまった。 必然的にBGMが戦闘用のものへと切り替わり、それがあたりを緊迫感で包み込む。 イレギュラーな存在で、さらに他のプレイヤーに変に感づかれないために、ハセヲは双銃を封印している。 ハセヲは大鎌、”万死を刻む影”を手に取りながら叫んだ。 「ちっ・・・行くぞシラバス!ガスパー!」 「うん!」 「おう!」 バトルが始まる――。 「僕等の勝ちだ!」 「お前・・・いつもそのセリフ使うよな・・・」 ハセヲはシラバスにあきれ気味に呟いた。もっとも、ハセヲもつい同じような決め台詞を何回も使ったりしているのだが・・・。 どうやらThe Worldでは、こういう自分なりの決め台詞を使う人は結構いるらしい。 リアルでは恥ずかしさで出来ないのだろうが、そこもやはり仮想現実の強みかもしれない。 ハセヲは宝箱を開け証の欠片を取りながら、 「で、話戻すぞ。その神白宮っつうのは、一体どんなトーナメントなんだ?」 「今までにもあった普通のトーナメントだぞぉ」 「じゃあチャンピオンは?」 「まだいないんだよ。だから、今回の大会はすごい数のエントリーになりそうなんだってさ。明日から受付開始らしいけど・・・ハセヲは出るの?3階級チャンピオンなんだから無条件で本戦出場だと思うけど・・・」 シラバスがよもやまBBSにて手に入れた情報をそのままハセヲに話すと、ハセヲは黙り込んでしまった。 それもそのはずだ。彼は今まで、”そうしなければならなかったから”トーナメントに出てきたのだ。その結果チャンピオンという称号が後からついて来たに過ぎない。 だが、今回は違う。トーナメントに出る必要性はないし、さらに言えば今はエンデュランスを未帰還者にしたAIDAとおぼしきものがこの世界に運びっているのだ。でないほうが利口だろう。 「・・・考えておく」 立ち止まったまま一言、ハセヲは言った。 「そっか。じゃ、とりあえずクエストがんばろう!」 「そうだな」 ハセヲたち3人は次の宝箱を目指した。 あとがき 新しいサーバーの次は新しいトーナメントを作ってしまいました・・・。ネーミングなど微妙ですが、あまり気にせず。 では例の如く、どしどし感想でもアドバイスでも質問でも批判でも総合感想のほうに書いてくださればうれしいです。 でわ。 [No.148] 2007/02/25(Sun) 20:40:55 |