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No.186へ返信

all hack//G.U. knight the world - 桃月 - 2007/02/27(Tue) 06:55:39 [No.185]
Re: hack//G.U. knight the world B - 桃月 - 2007/03/02(Fri) 04:40:27 [No.256]
Re: hack//G.U. knight the world A - 桃月 - 2007/02/28(Wed) 01:52:08 [No.209]
Re: hack//G.U. knight the world @ - 桃月 - 2007/02/27(Tue) 06:56:24 [No.186]


Re: hack//G.U. knight the world @ (No.185 への返信) - 桃月

ボクが覚えている記憶という名のデータ。
それは全部本当で……。
きっと彼女はこんな日が来るのを待っていたのだろう。

ボクは彼女から作られた……。
7年前のあの忌々しい事件。
ボクはその事件を解決に導いたプレイヤーキャラ<カイト>をモチーフにされ、作られたのだ。
「ウウ・・・・ァァア」
初めて気づくとそこは真っ白な空間。
彼女……アウラはこの世界の唯一とも言える神だった。
ボクは生まれて間もなく、まだ完全には形を整えられていない。
彼女は少し悲しく、ボクに微笑んでいた。
そして、こう呟くのが見えた。
「ごめんね」
初めはこの言葉の意味がわからなかった。
なぜ、ボクが生み出されたのか?
なぜ、彼女はあんな悲しい顔をしたのか?
この時のボクには何もわからなかった。
ボクは…….ボクは彼女からあの<カイト>と同じようにカイトと名づけられた。


彼女との日々は長く続いた
この真っ白な空間で、ボクは彼女から様々な事を教えられた。
7年前の事件、八相、碑文、謎の黒い点
そして…….自分自身の役割、アウラはもうじきどこかにいなくなる事も……。
「・・・・・・・・」
アウラは自分が消える前に、ボクにこう言い残した。

『この世界を守って……』

そう、それが彼女の望みだった。
そして、薄明へ消えていった。
ボクには感情と呼べるモノはないはずだ。
だけど、心の中で何かがすっぽり抜けたような……
そもそもボクには心というモノ自体ないはずなのに……

アウラはこの世界を愛している。
だけど、その彼女は今はいない。
なら……
彼女からもらったいつかの使命を今果たそう。
同じように彼女が今まで守ってきた世界を僕が守っていこう。



そう、アウラがいつ帰ってきても大丈夫なように……


ボクはその真っ白な空間から飛び立つ。
そして、彼女が愛した世界へ降り立った。


[No.186] 2007/02/27(Tue) 06:56:24

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