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No.195へ返信

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.hack//L.G.U. 7章 ”ありがとう” - 蒼 - 2007/02/27(Tue) 17:31:13 [No.195]
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.hack//L.G.U. 3章 朔の想い - 蒼 - 2007/02/24(Sat) 17:25:04 [No.111]
.hack//L.G.U. 2章 再び・・・ - 蒼 - 2007/02/24(Sat) 12:45:45 [No.98]
Re: .hack//L.G.U. 1章 火種はいまだ消えておらず - 蒼 - 2007/02/23(Fri) 21:19:00 [No.90]


.hack//L.G.U. 7章 ”ありがとう” (No.87 への返信) - 蒼

マク・アヌにつくとハセヲたち3人はすぐさまクエスト屋へと向かった。
もちろんクエストクリアの報酬を受け取るためである。


NPC、ルレルは3人がそろっているのを確認すると、そのほとんどほかのNPCと変わらない仕草でしゃべりだした。
『フン・・・どうやら無事に”レベル10バイン”を手に入れたようだな。礼を言おう。
じゃあコレはもらっておくぜ。報酬はクエスト屋の兄ちゃんからもらうんだな。フン・・・じゃあな』
その言葉を聞き終えると、3人のパソコンの画面はクエスト屋の画面へと突如切り替わる。
『クエストクリアおめでとうございます!コレが今回の報酬です』

知力の祭典を手に入れた!
体力の祭典を手に入れた!

「・・・なんか、えらく普通だな」
「ハハ・・・確かにぃ(笑」
ハセヲの言葉に、シラバスが苦笑いで返す。
クエストの適正レベルと報酬との兼ね合いが微妙すぎるからだ。
ガスパーはそんなハセヲとシラバスの様子を見つつ、遠慮がちに体をゆさゆさと振っている。
ハセヲが気になりガスパーのほうを見ると、ガスパーは恥ずかしそうに、
「ね、ねぇハセヲ。この知力の祭典、もらってもいいかなぁ?」

・・・いくらエンデュランスを倒した奴を相手にするっつても、これは別に俺にはいらねぇよな。

「あぁいいぜ。俺は使わないしな。ほらよ」
ハセヲは刹那、すぐさまガスパーに知力の祭典をプレゼントした。
ガスパーはそれを受け取ると、顔に満面の笑顔を浮かべてそれをさっそく自分に使った。
「あ、ありがとだぞぉ!ハセヲ!」
「別に、たいしたことはしてねぇよ。シラバスも体力の祭典、いるか?」
ハセヲは軽い調子でシラバスに聞いた。
実際は今後のことを考えて自分に使ったほうがいいのだろうが、今のハセヲにはそれ以上に大切なものがあるのだ。
「え?いいのハセヲ?」
「んだよ、いらねぇのか?」
「い、いや、ありがとうハセヲ!」
シラバスは最初こそ遠慮がちだったが、最後にはうれしそうにそれを受け取った。
貰ったアイテムを自分に使いながらシラバスは、ハセヲに向かってしみじみとした顔を見せた。
「・・・やっぱりハセヲ、変わったよ」
「え・・・?」
ハセヲが聞き返すと、シラバスは困ったように頭をかいた。
「なんかうまくいえないんだけど、すっごくハセヲ、僕たちとはじめてあったときから変わった気がするんだ」
「うんうん!なんか、自分にあった歩き方を、みつけたみたいな気がするんだぞぉ!」
ガスパーもシラバスに同意する。


・・・変わった、のか・・・?


ハセヲは言われたことを自分にもう一度聞き返す。


前にもいろんなやつ等に言われたが、俺は本当に変われたのだろうか。”死の恐怖”の時の俺から――


ハセヲの中で一瞬のうちにこの世界での記憶が思い起こされるが、それらを全て振り払い、ハセヲは無心になった。
そして、本当に自分が心から2人に言いたいことを、言った。
「シラバス、ガスパー・・・ありがとう」
その言葉を聞いたあと、2人は少しの間驚いたように顔を見合わせたが、すぐに、
「・・・うん!じゃあね、ハセヲ」
「また遊ぼうな、ハセヲ〜!」
別れを告げると2人は、ゆっくりとログアウトした。
ハセヲはとっさについで出た言葉を吟味する。


・・・本当に変われたのかはまだ分からないが、少なくとも
昔の俺ならきっと、”ありがとう”なんて言葉、言わなかったんだろうな。


ハセヲは思ったことを口に出さず、2人より少し後にログアウトした。


あとがき
なんかすごい展開になってきていますが・・・まぁこのあたりは繋ぎの部分ですので・・・。

感想等、総合掲示板のほうに書いて下さったらうれしいです。
でわ。


[No.195] 2007/02/27(Tue) 17:31:13

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