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翌日は土曜日だった。 ハセヲの通う高校は進学校なので土曜日も授業はあるわけだが、午前中で勉強は終わる。 この日も例外なくハセヲは1時過ぎに自宅へと帰宅した。 ・・・まさか、志乃と太白と一緒にトーナメントにでることになるとはな。 昨日、2人を欅に紹介されてからハセヲは信じられないといった様子でこんなことを口走った。 「志乃、それに太白。いいのか?下手したらまた未帰還者になっちまうんだぞ?」 それを聞くと志乃は、手を体の後ろで組みながらにこやかに微笑んだ。 「いいんだよ、ハセヲ。危険なのなんて、わかってる。でもね、私、今までハセヲに助けられてばっかりだったから・・・今ぐらい、一緒に戦いたいの」 「ハセヲ。事情は全て聞いた。 イコロギルドマスターとして、いちプレイヤーとしても、今回の件は私にも関係がある。例えどうなろうと、私は君と戦わせてもらう」 そう断言すると太白はハセヲにつかつかと近づき、メンバーアドレスを渡した。 そして振り向きハセヲに背を向け、とっととブリッジを出ようと歩き出した。 ハセヲが叫ぶ。 「おい太白!本当に良いのか!?」 その声を聞いた太白は1度止まり、首だけ振り向き、そしてこう言った。 「ハセヲ。私にはこの世界において、アリーナしか居場所が無いのだよ」 「!!」 そして太白は行ってしまった。 空気を読んだのか、欅と八咫はもうブリッジにいない。後にはハセヲと志乃だけが残っている。 「ハセヲ。もう止めないよね?」 「・・・あぁ」 ハセヲはもう、2人を止めることを諦めた。 志乃にしても、太白にしてもその言葉からは決心が伺えた。 ゆるぎない、世界の平和を願う決心・・・。 これ以上、ハセヲには2人のトーナメント出場を止められなかった。 それを無理やり止められるほど、ハセヲは強くなかった。 ハセヲは学校から帰ると着替えて、早速パソコンの電源を入れた。 数秒後、白いデスクトップが画面に広がる。 メールが3通来ているな・・・誰からだ? ハセヲはそれを確認すると、すぐにメールステーションをクリックする。 1通はCC社からだった。トーナメントが新しく出来たので、3階級制覇のハセヲにぜひとも出て欲しいといった用件だ。もちろん予選抜きである。 シラバスが昨日言っていたように、ハセヲには関係ないがどうやら今日から受付が開始されるらしい。 基本的に誰でも予選登録は出来るが、過去の成績などから120チームに絞り込み、明日1日で予選業務を全てこなすというスケジュールだった。もちろん明後日から本戦開始だ。 すごいハードスケジュールだな ハセヲは素直に感嘆する。 今日だけで人数制限を作ってまで締め切らなければならないほど、参加したい人間が今回のトーナメントは多いらしい。 2通目は欅からだった。 件名:今日1日は・・・ 送信者:欅 ハセヲさん、理由は分かると思いますが実は今ものすごくルミナ・クロスが混雑していてサ−バーがアクセス過多で飛びかけてるんです。 ハセヲさんのPCデータ、僕がチートしている分データが普通のPCより非常に膨大で・・・そんなハセヲさんが、今のルミナ・クロスに行ったらどうなるか、分かりますよね? ・・・サーバーが落ちます。 そうなるとまずいので、ハセヲさんは今日1日ルミナ・クロスには行かないで、本戦に向けてレベル上げでもしていてください。 警備のほうは僕と八咫さんがモニターでしていますので。 じゃあ、がんばってくださいね!ハセヲさん♪ ・・・おとなしくレベル上げでも今日はしてるか。 欅のメールをみて素直にそれに従おうとハセヲは心に決める。 サーバーが落ちた場合、下手したらルミナ・クロスにいた全PCのデータがロストしかねない。 最後のメールは彼女からだった。 件名:ちょっと付き合ってくれよ! 送信者:揺光 な、なぁハセヲ、今日暇かな? もし暇ならさ、一緒にエリア行かないか?やっと私のレベル、ハセヲに追いついたし。 もし付き合ってくれるなら、マク・アヌのカオスゲート前にきてくれよ! ちょうどいい。揺光と一緒にレベル上げにでも行くか。 ハセヲはそう決め、The Worldにログインした。 あとがき ということで、次回は人気キャラ、揺光の登場になりました。 正直彼女の口調は結構打ちづらいのですが・・・まぁがんばります。 でもそれ以上に私には太白の口調がすごいむずかしい・・・。 では、いつもどおり感想等もらえればすごくうれしいです。 でわ。 PS 10話という切れのいい数字になりましたので、肥大化防止のため次からは新スレにたてます。 迷惑かけますが、よろしくです。 [No.283] 2007/03/03(Sat) 11:06:17 |