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―θ隠されし 禁断の 大樹― モニターの情報によるとここからスケィスが居る場所にいけると言うのだが…どこからどう行けばいいのかサッパリだった。 とりあえず俺とアトリと朔望はエリアの奥にある大樹に向かった…俺は大樹のいたる場所を調べてデータサーチまでしたが、手がかりは…見当たらない…そんな時、アトリが俺を呼ぶ声がした。 「ハセヲさん!来てください!」 俺は急いで駆けつけるとそこには、木に体の半分がめり込んでいるアトリの姿だった。 望も驚いていた…俺は試しに木に手を触れてみると、手が木に吸い込まれる… どうやらここからスケィスの居る【ネットの海】に行けるらしい… 俺と望とアトリは覚悟を決めて木に入った… ―ネットの海― 木に入ってからものすごい光に包まれた後、ノイズと共にここにたどり着いた… そこはテレビの砂嵐の画面のような場所で…辺りを見まわしても、何もない…ただ、正面にスケィスが居るだけ。 「居やがったな…スケィス!!」 名前を呼ぶと、スケィスは死の恐怖だった頃の俺の姿に形を変えた… そして俺の頭に奴が言っていると思われる声がする… ―仲間なんていらねー!― ドキッとした、その言葉は俺が昔言った言葉だった…仲間なんているか…あの時の俺はいつもそう思っていた… ―仲間なんて…足手まといになるだけだ…― ―仲間なんて…最初からいなけりゃ、傷つく事もないんだ!― やめろ…やめてくれ…俺は耳を両手で押さえて聞こえないようにした… だが、次々と言葉が聞こえてくる… ―俺はいつも一人だ…誰もいない…― ―嫌だ…一人なんて嫌だ…― 考えてみれば…俺はいつもそう考えていた…だけど、いつも気がつけば一人だった…皆俺のそばからいなくなる… ―仲間となんて群れてんじゃねーよ!― ―ギルド何かな、寂しがり家の弱い奴がはいるんだよ!― 俺は…そう言っていつも…逃げていた…寂しがり家は俺だ…弱虫は俺だ…裏切られる事が怖くていつも逃げていた…リアルでも、ここでも… 俺はその場でひざを着いた。 「やめろー!やめてくれ!もう、やめてくれ!」 苦痛だった…今すぐここから逃げたい…そう思ったが、足が動かない… アトリと望は震えている俺の肩に手を置いた。 「ハセヲさん!大丈夫です!しっかりしてください!」 「ハセヲにいちゃん!しっかりして!」 朔までも出てきた。 「何やってんねん!しっかりせや!ハセヲ!!」 皆の声が聞こえた時…暗い過去だけじゃなく、皆との楽しかった事…苦しかった事…一緒に戦った事が一気に思い出した。 俺は立ち上がると二人の方を向いた。 「ありがとう…アトリ!望!朔!もう、大丈夫だ!」 その時、死の恐怖の姿だったスケィスが元の姿に戻った。 そして…俺は新たに仲間の大切さを確認した後…戦いは始まった。 つづく [No.332] 2007/03/11(Sun) 11:52:38 |