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No.333へ返信

all .hack//A.D. Vol.1 黄昏 - 菊千文字 - 2007/02/26(Mon) 19:20:57 [No.167]
最終話 漆黒の破壊者 - 菊千文字 - 2007/08/06(Mon) 22:03:30 [No.872]
第十四話 守護神開眼 - 菊千文字 - 2007/08/03(Fri) 20:32:13 [No.869]
第十三話 終末の日 - 菊千文字 - 2007/07/07(Sat) 17:59:00 [No.810]
第十二話 『彼女』 - 菊千文字 - 2007/06/20(Wed) 23:34:49 [No.789]
第十一話 魅惑の恋人 - 菊千文字 - 2007/06/09(Sat) 18:19:34 [No.770]
第十話 レイヴン - 菊千文字 - 2007/05/19(Sat) 22:19:01 [No.745]
第九話 Project G・U - 菊千文字 - 2007/05/02(Wed) 23:04:27 [No.709]
第八話 蒼炎の守護神 - 菊千文字 - 2007/04/29(Sun) 21:00:32 [No.673]
第七話 三爪痕 - 菊千文字 - 2007/04/07(Sat) 21:01:53 [No.569]
第六話 トライエッジ - 菊千文字 - 2007/03/25(Sun) 18:46:37 [No.456]
第五話 究極の選択 - 菊千文字 - 2007/03/17(Sat) 22:48:02 [No.387]
第四話 黄昏の鍵 - 菊千文字 - 2007/03/16(Fri) 21:06:27 [No.360]
第三話 惑乱の蜃気楼 - 菊千文字 - 2007/03/11(Sun) 22:07:01 [No.333]
第二話 ハッカー - 菊千文字 - 2007/03/10(Sat) 18:27:07 [No.329]
第一話 黄昏の守護者 - 菊千文字 - 2007/03/04(Sun) 21:22:20 [No.309]
[削除] - - 2007/02/26(Mon) 19:59:40 [No.170]
.hack//A.D. Vol.1 設定 - 菊千文字 - 2007/03/10(Sat) 21:15:09 [No.330]


第三話 惑乱の蜃気楼 (No.167 への返信) - 菊千文字

マク・アヌのカオスゲート前にいたカイト。
PCが元通りになってから気になっていることがあった。

−△隠されし 禁断の 聖域

あの宮殿は今どうなっているのだろう?アウラの像は今・・・?
カオスゲートでカイトはワードを打ち込む・・・

****

転送された先、そこはなにも変わっていなかった。

「・・・・」
石造りの宮殿、空は2色に分かれている。
思い出の地にカイトは足を踏み入れる。

ブラックローズと出会うきっかけになった場所。バルムンクと対峙した場所。
しかし唯一違う点があった。

「アウラの像が・・ない・・」
中央に鎖でつながれていたアウラの像。それは足場だけを残して姿を消していた。

不思議なことばかり起きている。なにもかも。

−!?
足音が聞こえる。後ろから・・人の気配・・・

「どうかしたの?」
「うわぁ!!」
いきなり声をかけられてカイトは飛び跳ねた。
−ああ、あの時のブラックローズの気持ちってこんなのだったんだ・・・。
だがその声は、きれいで、優しい声・・・

後ろを見てみると白い帽子をかぶり、ピンク色の髪をしている女性PCだ。
カイトはその姿にしばらく見惚れていた。

「ごめんなさい。いきなり声かけちゃって。失礼なこと聞くけど・・・もしかしてこのゲーム初めて?」
−図星。やっぱり初心者に見えてた。たしかに歩き方、フラフラだったしなぁ・・・

「は、はい・・・。前のバージョンはプレイしたことがあるんですけど、
今はシステム違うみたいで・・・」
「ふふ、確かにそうだね。私の友人に前のThe Worldのこと教えてもらった
ことがあるの。じゃあ実質私の先輩ってことになるね。」
相手は場の空気をなごませようとしているが、カイトは緊張しっぱなしで頭の中が真っ白だ。

「ごめんなさい。紹介が遅れちゃった。私は志乃。」
「ぼ、僕はカイトって言います。」
「え・・・。」

志乃はその名前に反応した。
「ど、どうかしました?」
「ううん、ちょっとね。ところでよくここが解ったね。」
「い、いや前に友達と一緒に来たことがあって、思い出の場所なんです。」
−どっちかというとつれてこられた。はじめてブラックローズと会ったときにに。

「そうなんだぁ。ここはロストグラウンドといって管理者も手を出せない場所で
グリーマー・レーヴ大聖堂っていうの。知ってた?」
「へ〜、そういう名前だったんですか?よく知ってますね。」
「ふふ、豆知識。友人に教えてもらったんだけど(笑)」

そして志乃は消えたアウラの像の話題を話し始めた。
「ここには昔、女神の像があるのも知ってる?」
「名は『アウラ』。ですよね?」
「へえ、初めて聞いた。物知りだね。」
「豆知識、です(笑)」
ふふふっと彼女は笑った。カイトはなぜかうれしくなっていた。

ピリリリと音がなった。彼女宛のメール音のようだ。
「あ、メール・・。もういかなきゃ。あの、よかったら明日またここで会ってくれる?」
突然の誘い。カイトは断れない性格で、断る気もなかった。
「はい!喜んで!」

志乃は笑いながらカイトに手を振って宮殿をあとにした。
カイトもその後、タウンに戻りログアウトした。


****


「オーヴァン!、ハセヲ!」
志乃は銃戦士の青年と錬装士の少年のもとに行った。

「ごめんなさい、おまたせ。」
「いや、そんなことはない。」
「別に・・・」
この3人は同じ目的を持つ団体=ギルドのメンバー。

「オーヴァン、さっきね、ロストグラウンドにかわいいPCがいたんだよ。
礼儀正しくて、名前はカイトっていうの。」
「カイト・・・?」
「オーヴァンが私に話してくれた『黄昏事件』を解決した.hackersのリーダーと
同じ名前でしょ?」
「・・・・そうか。」

いや、たまたまだろうと思っていたオーヴァンに、嫌な予感が漂った。




 −第三話 惑乱の蜃気楼






あとがき
 矛盾してると思う人もいるかもしれませんが、志乃はこのころまだ像の名前は
 知りませんでした。カイトに教えてもらってからハセヲに教えたという
 形になります。
 ちなみにオーヴァンはカイトの姿、活躍を詳しく知っています。


[No.333] 2007/03/11(Sun) 22:07:01

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