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マク・アヌのカオスゲート前にいたカイト。 PCが元通りになってから気になっていることがあった。 −△隠されし 禁断の 聖域 あの宮殿は今どうなっているのだろう?アウラの像は今・・・? カオスゲートでカイトはワードを打ち込む・・・ **** 転送された先、そこはなにも変わっていなかった。 「・・・・」 石造りの宮殿、空は2色に分かれている。 思い出の地にカイトは足を踏み入れる。 ブラックローズと出会うきっかけになった場所。バルムンクと対峙した場所。 しかし唯一違う点があった。 「アウラの像が・・ない・・」 中央に鎖でつながれていたアウラの像。それは足場だけを残して姿を消していた。 不思議なことばかり起きている。なにもかも。 −!? 足音が聞こえる。後ろから・・人の気配・・・ 「どうかしたの?」 「うわぁ!!」 いきなり声をかけられてカイトは飛び跳ねた。 −ああ、あの時のブラックローズの気持ちってこんなのだったんだ・・・。 だがその声は、きれいで、優しい声・・・ 後ろを見てみると白い帽子をかぶり、ピンク色の髪をしている女性PCだ。 カイトはその姿にしばらく見惚れていた。 「ごめんなさい。いきなり声かけちゃって。失礼なこと聞くけど・・・もしかしてこのゲーム初めて?」 −図星。やっぱり初心者に見えてた。たしかに歩き方、フラフラだったしなぁ・・・ 「は、はい・・・。前のバージョンはプレイしたことがあるんですけど、 今はシステム違うみたいで・・・」 「ふふ、確かにそうだね。私の友人に前のThe Worldのこと教えてもらった ことがあるの。じゃあ実質私の先輩ってことになるね。」 相手は場の空気をなごませようとしているが、カイトは緊張しっぱなしで頭の中が真っ白だ。 「ごめんなさい。紹介が遅れちゃった。私は志乃。」 「ぼ、僕はカイトって言います。」 「え・・・。」 志乃はその名前に反応した。 「ど、どうかしました?」 「ううん、ちょっとね。ところでよくここが解ったね。」 「い、いや前に友達と一緒に来たことがあって、思い出の場所なんです。」 −どっちかというとつれてこられた。はじめてブラックローズと会ったときにに。 「そうなんだぁ。ここはロストグラウンドといって管理者も手を出せない場所で グリーマー・レーヴ大聖堂っていうの。知ってた?」 「へ〜、そういう名前だったんですか?よく知ってますね。」 「ふふ、豆知識。友人に教えてもらったんだけど(笑)」 そして志乃は消えたアウラの像の話題を話し始めた。 「ここには昔、女神の像があるのも知ってる?」 「名は『アウラ』。ですよね?」 「へえ、初めて聞いた。物知りだね。」 「豆知識、です(笑)」 ふふふっと彼女は笑った。カイトはなぜかうれしくなっていた。 ピリリリと音がなった。彼女宛のメール音のようだ。 「あ、メール・・。もういかなきゃ。あの、よかったら明日またここで会ってくれる?」 突然の誘い。カイトは断れない性格で、断る気もなかった。 「はい!喜んで!」 志乃は笑いながらカイトに手を振って宮殿をあとにした。 カイトもその後、タウンに戻りログアウトした。 **** 「オーヴァン!、ハセヲ!」 志乃は銃戦士の青年と錬装士の少年のもとに行った。 「ごめんなさい、おまたせ。」 「いや、そんなことはない。」 「別に・・・」 この3人は同じ目的を持つ団体=ギルドのメンバー。 「オーヴァン、さっきね、ロストグラウンドにかわいいPCがいたんだよ。 礼儀正しくて、名前はカイトっていうの。」 「カイト・・・?」 「オーヴァンが私に話してくれた『黄昏事件』を解決した.hackersのリーダーと 同じ名前でしょ?」 「・・・・そうか。」 いや、たまたまだろうと思っていたオーヴァンに、嫌な予感が漂った。 −第三話 惑乱の蜃気楼 あとがき 矛盾してると思う人もいるかもしれませんが、志乃はこのころまだ像の名前は 知りませんでした。カイトに教えてもらってからハセヲに教えたという 形になります。 ちなみにオーヴァンはカイトの姿、活躍を詳しく知っています。 [No.333] 2007/03/11(Sun) 22:07:01 |