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No.373へ返信

all 大切な事 - 海 - 2007/03/17(Sat) 12:09:34 [No.372]
感情 - 海 - 2007/03/17(Sat) 16:43:03 [No.378]
はるはくる - 海 - 2007/03/17(Sat) 12:45:52 [No.373]


はるはくる (No.372 への返信) - 海

「ねぇ、朔…」
「ん?なんや?」
いま、ぼくは、ブレク・エポナの裏路地で朔とはなしをしてる。
ぼくは、Auraからきたメールのことをはなした。
「ぼくたちに大切な事ってなんだとおもう?」
「そやなぁ…うちのとっては、望とエン様かな…」
「ぼくは、朔とこの世界だよ」
そうはなしてるとき、うしろからないてるこえがきこえた。
「もう…かないって、もう泣かないって決めたのに…」
ぼくは、うしろをふりかえった、そこには、ぼくとにてるPCがいた。ぼくはその子にちかよった。
「どうしたの?ぼくにはなして」
「え?」
その子はなみだをふいて、ぼくを見た。
「ちゃんと話聞いてくれる?」
「うん」」
朔がぼくにはなしかけてくる。
「ええんか?望?全然知らんやつの相手になって?」
「いいんだよ、あの子の目、すなおだもん。」
「そうか…」
そういったまま朔はもうはなさなかった。
そうしてるあいだにさっきの子がはなしかけてきた。
「私の名前は、ヒュリア。私ね、学校でいじめられてるの…」
「いじめられてるんだ…」
「でもね、私負けないって決めたの。泣かないって決めたの。でもね、今日学校で仲良くしてた友達にいじめられて、泣かないって決めたのに泣いちゃたの…」
「泣いてもいいんじゃないかな」
「え?」
「ぼくは泣いてもいいとおもうよ。」
「どうして?」
「ぼくも学校でいじめられてるの。でもね、泣いてるといやなこともすぐにわすれて、ぎゃくにたのしくなるの。たのしければそれでいいでしょ?」
「でも…」
「泣いてもいいんだよ。そうすれば。」
「でも、心に残った傷は癒せない。」
突然ヒュリアちゃんがいった。
「え?」
「泣いても、心に残った傷は癒せない。だから私は我慢するの。そうすれば、冬を我慢して咲く春の花のように、楽しくなれると思うから。そうすれば、傷もいつか癒えると思うから」
そう言ってヒュリアちゃんは立ち上がった。
「でも君と話せてよかったよ。君も我慢すればきっと春は来るよ」
「はるはくる…」
「そう、ま、がんばってね!」
「あ、まってヒュリアちゃん!」
おいかけたけどヒュリアちゃんはいなくなってた。
「ねぇ朔…」
「ん?なんや?」
「もしかして、あの子が賢者さんだったのかもしれない。」
「え?どうして?」
「ぼく、大切な事をおそわった…泣いてるだけじゃいけないんだって、我慢すればきっとはるはくるんだって…」
「そうかもな…うちもそう思う、でもあの子が賢者やったら、泣き虫賢者やで?」
「それでもあの子は、ヒュリアちゃん。泣き虫でも賢者でも。」
「そやな。」
そうして、ぼくたちのふしぎなじかんはおわった。
でもぼくはこのひのことをわすれないとおもう。
きっと朔もそうおもってるはず。

〜END〜


[No.373] 2007/03/17(Sat) 12:45:52

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