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人とちゃんと向き合わなきゃ… でも、また嫌われたらどうしよう? それでも向き合わないと、またひとりぼっちになっちゃう… 私はそう思いながらもリアルでいろんな人と話してた。 でもいつもひとりぼっち、誰も私を見てくれなかった。 この世界でもまた一人になりそうで怖い… そう思ってる時、一人のPCに声をかけられた。 「何をそんなに怖がってるんだい?」 「え?」 そこには明らかにチートとわかる変わったPCがいた。 でも悪そうには見えなかった。 「え、えっと…」 いきなりだったんで私は戸惑った。 「あぁ、自己紹介し忘れたね。僕の名前はアストラン。君、隠してるけど、本当は怖いんだろう?この世界が、リアルが。」 当たってる、当たってるけど言えなかった。言ったら何もかもが信じられなくなってしまいそうだから。 それに気づいたかのように、アストランさんは気遣う。 「いいんだ。言わなくても、僕にはわかるから、君が人に嫌われるのを怖がってるのを…話してくれるかな?君がどうしてそんなに怖がっているのかを。」 最初はどうしようかと思ったけど、話し始めた。 「私、どんなにがんばっても人に嫌われるんです。まるで疫病神のように…どんなに皆と同じ事をしても誰も私を見てくれないんです。」 するとアストランさんは考え込み、やがてこっちをむいて言った。 「皆と同じ事をしなくてもいいんじゃないかな?」 「はい?」 「だって皆と同じ事をしたところで誰も君を見てくれないよ。」 「どうしてですか?」 「同じ事をしても君らしさはでないよ。君は君、他の誰でもない。なのに、皆と同じ事をしたら君は君ではなく、他の人のマネをするサルだよ。」 言っている事の意味が分からず、私は黙ってしまった。 「つまり、君は君らしく生きる事。他の人のマネをしない事。そうしていれば、いつかきっと皆が君を見てくれると思うよ。」 自分らしく生きる事… でも… 「でもそうして逆に皆逃げちゃたら?」 「だったら…どうして皆逃げるのかちゃんと聞いてみるんだ。僕はね、友達っていうのは、お互いのいいところも悪いところも知っているものじゃないかなって思うんだ。」 「はあ…」 「お互いの感情がぶつかりあうから皆、お互いのいいところ悪いところもわかる。でも君は、人の話を聞かないで自分は嫌われてると思ってる。」 「そんなつもりじゃ…!」 「そう思ってなくても、君はそうしてるんだ。人の話を聞こうとしないで、マネばかりする。それできっと、皆避けてるんだと思うよ。」 「お互いの感情…あの!それどうゆう意味で!…あれ?」 そこにはもうアストランさんはいなかった。 -END- [No.378] 2007/03/17(Sat) 16:43:03 |