![]() ![]() |
![]() ![]() |
![]() ![]() |
![]() ![]() |
![]() ![]() |
![]() ![]() |
![]() ![]() |
![]() ![]() |
![]() ![]() |
![]() ![]() |
月曜日の午後5時。 世間で言うところのアフターファイブと呼ばれる時間、学校から帰ってきたハセヲは早速パソコンを立ち上げる。 今日はついに神白宮トーナメント1回戦の行われる日だ。ハセヲはまずメールからチェックする。 4通きているな。 枚数を確認した後、古いものから順にハセヲはメールを見ていく。 最初のメールはCC社からのものだった。 今夜9時に本戦1回戦を行うから来て欲しいというものだ。 対戦相手は・・・ ボ、ボルドー!? メールに打ち込まれていた名前は、まさに元ケストレルメンバーのボルドー、ネギ丸、グリンである。 ハセヲは過去のことから彼女等が新種のAIDAに犯されていないか心配になるが、気を取り直す。 まぁ会って見てからだな 2通目は太白からだ。 件名:神白宮トーナメント 送信者:太白 ハセヲ、ついに今日からトーナメントが始まるな。 お前の活躍、期待しているぞ。 「以外にマメなんだな」とハセヲは思いつつ次のメールをあける。 件名:今日はがんばろう 送信者:志乃 ハセヲ、今日はがんばろうね。 もしAIDAが出てきたら、今度はハセヲ、私が倒れる前に助けてくれるのかな? ・・・志乃。 ハセヲは誓う。 もう2度、志乃を未帰還者になんてしない。絶対に。 最後のメールは八咫からだった。 内容としては昨日ぴろし3となつめが未帰還者になったというものだ。 やっぱりか。 ハセヲは世間に疎いわけではない。 ニュースだってちゃんと見ているので、意識不明者のなかに「洋」という名前と「なつめ」という名前があれば大体察しはつく。 しかし、それでも悔しいという思いは消えない。 ・・・絶対に、とりかえす。 ハセヲは強く誓い、警備とトーナメント出場のためThe Worldへとログインした。 ――午後9時・闘争都市 ルミナ クロス・アリーナ―― 「さぁついに始まりました神白宮トーナメント1回戦!新しい場所へと舞台を移し、猛る獣は何を想う!?皆盛り上がってるかぁ〜!?」 いつの日かメールでハセヲに愚痴をこぼしていた実況の兄さんが会場に呼びかけると、それに呼応するように満席となっている会場はヒートアップする。 実況は会場の熱を保ったままチーム紹介へと入る。 「強靭、非道、そして残虐!!世界は赤き血を求める猛獣をこの世に送り出してしまった!かつて対戦相手と死闘を繰り広げたこのチームは、今回こそその刃を血で染め上げるのか!?ボルドーチームの入場です!!」 実況の声と共にボルドー一味が姿を現す。 その姿は、ハセヲが危惧していたような姿ではなく、純粋な普通のPCボディだ。 実況は高らかに後を続ける。 「ついに・・・ついにこの男が再びアリーナに帰ってきた!!3階級制覇という前人未到の快挙を成し遂げた男が、新たな仲間と共についに今、現れる!!ハセヲチーム、威風堂々参上だぁ!!」 志乃、太白、そしてハセヲの登場によりアリーナは今日最高潮の盛り上がりを見せる。 そして次の瞬間、両チームは戦いの舞台へと転送される。 「ハセヲォ、今日こそテメェをズタズタに愛してやるよぉ!ヒャハハハ!」 「俺たちは絶対に負けられないんだ。必ず勝つ」 「さぁ、今日は解説約にケストレルギルドマスターのがび様を呼んでいます。今日はよろしくお願いします、がび様」 気づくと、実況の隣には赤き獣人、がびがいる。 しかしがびは実況の言葉を半ば無視し、笑い出す。 「ハハハハハ、今日はいい日だ!この2人の戦いを見れるとは!」 「は、はぁ・・・」 実況の顔が明らかに困ったと告げている。なんとコメントすればよいのだろうとリアルでも困り果てているのだろう。 「が、がび様、今日の試合、ズバリどちらが勝つと予想されますか!?」 悩んだ挙句別の話題へと振る実況の兄さん。 「・・・知らん」 「は・・・?」 「そんなものはこれから分かるのだ!」 まぁそりゃあそうだがと言いたいのを実況はグッとこらえる。 「で、では、試合――」 ハセヲはトライエッジの使っていた双剣、”虚空の双牙”を構えながら叫ぶ。 「行くぞ太白、志乃!」 「ズタズタにしてやるよハセヲォ!」 「開始ぃ!!」 トーナメント1回戦が始まった。 あとがき いよいよ次回からアリーナの戦いが始まります。 いやぁにしてもがび様の口調はめちゃくちゃ難しいです・・・。実況の人はラクなんですけどね(笑 では、感想等くださればうれしいです。 [No.406] 2007/03/18(Sun) 20:31:13 |