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どれくらい眠っていたのか。 目が覚めたラスティルは、暗闇の中に倒れていた。 目を開けることは出来たが、体の方は、ピクリとも動かない。 『ここ、どこだ?』 そう思いながら周りを見ると、自分から少し離れた所にいる7〜8才くらいの少年が立っているのりが見えた。 「どう…して…な…んで?」 見知った顔、一番身近だった人。 でも、もう居ない人。 「かず兄…」 小さく名前を言うと、その少年は、微笑んで消えてしまう。 少年が、消えてすぐに白い光球が現れた。 ラスティルの近くまで来ると、さっき助けた少女の姿になる。 「どうして…ここに?」 「あなたは、私を助けてくれようとしました。だから、私の全身全霊の力を使って、あなたを助けます。」 そう言うと、少女は両手を、前に出した。 「浄化の光よ、この者の精神に憑り付きし、昏き闇を追い払え。」 言い終わるやいなや、少女の手のひらの上に、白く光り輝く光球が現れラスティルの中に入ってしまう。 すると、さっき入った光球と同じ光がラスティルを、包むと、あの黒い物体が、耐えきれなくなったかのように外に出てきて、方々に飛んでいってしまう。 黒い物体が無くなると、その光は、ラスティルの中に入るかのように、消えてしまう。 「よかった。」 「助けてくれて有難う。」 体が動くようになり、すぐに立ちあがり、少女にお礼の言葉を言った。 「あの…僕の名前“ラスティル”て、言うんだけど、君の名前は?」 「名前?…無い…付けてくれる人いなかったから」 少女はとても淋しそうに言った。 「そうなんだ…。じゃあ、僕が名前付けてあげるよ。」 言ってすぐに、少しうつむき無言で考えだし、しばくしてラスティルの頭の中で何かがひらめいた。 「思いついた!君の名前は、『ミルフイユ』」 「『ミルフイユ』…?」 「そう!気に入った?」 ラスティル的には、力作なのか満面の笑みを浮かべている。 「私の…私の名前は、…『ミルフイユ』…!」 少女が断言するのと同時に、少女の体が淡く光りだした。 光は、すぐに消えてしまったが、その光は少女に、変化をもたらした。 マントのような物付いている白いワンピースに、腰のところから出ている2枚飾り布と、いう質素服装だったのが、変わったのです。 構造的にはほとんど変わらなかったのですが、マントのような物や飾り布が、葉っぱを横に並べたかのようなデザインになっている。 他にも、いたる所に葉っぱを、モチーフとした物になっていた。 服の色も真っ白だったのが、淡く黄色みを帯びた色になっている。 それにさっきまで履いていなかった靴も履いている。 「わー…すっごーい。」 その光景を見たラスティルは、感嘆の声を上げた。 「…ありがとう」 「どういたしまして、ミルフイユ!」 「……?」 「よろしくね。」 ラスティルは、ミルフイユに手を差し出した。 「…よろしく。」 一拍おいて言うと、差し出された手にミルフイユは、手を重ねた。 知らぬうちに、異質な力を、手にしたことをラスティルは気付かなかった。 その後、ラピスにスクリューパンチで起こされたのは、別の話し。 −ミニあとがき もう一個書きました。 出来るだけもっと早くしていこうと、思います。 [No.533] 2007/04/04(Wed) 17:39:18 |