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「ガアアアアァァァァァ!!」 異物駆除の際に出くわした少年PCがカイトに襲いかかってきた。 三つの刃を持つ双剣で斬りかかる。 「がっ・・・!」 カイトはすぐさまガードしたが、あまりの勢いに弾き飛ばされてしまう。 壁にぶつかりずり落ちるカイト。その様子を見据えている少年。 少年は蒼い炎をまとい、ところどころにツギハギがあり、カイトに酷似している。 −なんでだ?僕にそっくりだ・・、しかも・・・ 異物を難なく制したこと、妙な不陰気を出していること、なぜここにいるのか、 なぜカイトに似ているのか・・・ 「こいつ・・・ただのPCじゃない・・・」 直感だったが、自分のボディだということがもう普通ではない。 この少年もThe Worldの異変の一つなのか・・・ −今は考えてる時じゃない・・・倒されたら終わりだ! このサーバーで戦闘不能になった者は意識不明、未帰還者になってしまう。 カイトは逃げ切ろうとした。 が、目の前に少年がいなくなっている。 「ど、どこ・・・」 背後に気配を感じる。 「だ・・・」 迫り来る蒼いオーラ。 カイトは後ろに目をやった。そこにはあの少年が双剣を振り落とした後。 「ダッ!」 少年のかけ声とともに攻撃が繰り出す。 それはあの゛傷跡゛に酷似していた。 −!! カイトのHPは0に。 その技はオーヴァンが繰り出した技。 志乃がPKされた技。 薄れゆく意識の中でカイトはヤスヒコの言葉を思い出した。 「神出鬼没の蒼炎をまとったPC」のことを・・・ ヤスヒコの言っていた条件がすべてその少年には備わっていた。 −こいつが・・・三爪痕!? 三爪痕は仕留めたと思ったのか、その場を去ろうとした。 が、カイトの体が激しく光り始めた。 HPが回復し、完全復活している。 「「・・・?」」 カイトも三爪痕も理解できなかった。The Worldには自己復活の システムはない。 ひとつカイトのアイテム欄から目立つ物が出ていた。 −イベントアイテム『黄昏のお守り』 このアイテムは△隠されし 禁断の 飛瀑での後に志乃がくれた物。 オーヴァンがレアアイテムだと言って志乃にくれた物だという。 「大事に持っててね。きっと役に立つから。」 そう言ってカイトにプレゼントしていた。 復活したのはその『黄昏のお守り』の効果なのだろう。お守りは効果を発動した後、 消滅した。 「志乃さん・・・。」 消息不明な志乃。どんなときででも彼女は自分を守ってくれていた。 「アアアアァァァァァアアア!!」 三爪痕の呻き声が沈黙を破った。右手を上に掲げている。 「!こいつも腕輪を!?」 三爪痕の腕には腕輪がついていた。その腕輪が光り、赤い斑点を開花させていく。 −ポーン・・・ あの音が聞こえた。イニスを見た時のあの音が。 「ウオオオオォォォォォ!!」 二人は異世界に着いた。三爪痕の体が変化していく。 巨大で禍々しく、神とも呼べる姿に。 −『蒼炎舞・百花繚乱!』 「ハアアアァァァアアアッッッ!!」 「ぐあっ!?」 カイトは三爪痕に捕らえられ、空間の壁に押しつぶされる。 今度こそカイトのHPは0になり、その場からPCが消えていった。 「こ、こんなところでっ・・・。」 苦痛のカイトの声だけが残っていった。 **** −ネットスラム・タルダルガ そこに一人のPCが流れ着いた。 「ううん・・・。」 そのPCは確かにカイト。PKされたはずのカイトだった。 「け、欅!」 カイトの目の前には欅がいた。 「ぼ、僕ちゃんと意識があるけど・・・どうして?」 「ちゃんと話を聞いてた?僕はバグを駆除するまでっていったけど。」 −あ、そういえば・・・言ってたような・・・言ってなかったような・・・ 「三爪痕・・・オーヴァンと同じ技を使ってた・・・。」 三つの傷跡を付ける攻撃。 「それにあの腕輪の力・・・そもそも腕輪を持ってた・・・。」 「調査するべき所はいくらでもある。どうするカイト?」 言うまでもない、覚悟はできている。 「僕は仲間に会いに行く。そして志乃さんを探し出す!絶対に!」 「そうこなくっちゃ♪」 カイトはそう決心し、一歩踏みだした。 −第八話 蒼炎の守護神 あとがき ひさびさの更新です。最近勉強忙しくて・・・ 自分の文とみなさんが作った小説が比べ物にならないくらいになってます(泣) 無印キャラをそろそろ出したいと思っているのですが、どのタイミングか 解りません。 次回出そうと思います。 [No.673] 2007/04/29(Sun) 21:00:32 |