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all .hack昔話 - 狐憑き - 2007/03/17(Sat) 21:17:13 [No.381]
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桃太郎そのじゅうよん (No.381 への返信) - 狐憑き

キジ対キジの戦いだったはずが、いつの間にか三つ巴へ。
それどころか止めに入ろうとした人達まで暴走しだして、狭い船内での大乱闘が始まっていました。

ガス「はう〜ん、みんな、喧嘩はよくないぞう〜!!」
志乃「うっせぇんだよこの肉ダルマ!! 邪魔くせぇからどっか失せろ!!」
ガス「ひどっ!!」
パイ「ちょっとみんな落ち着いて!! ねぇ八咫さま…」
八咫「オルバクドーン!! わはは、私に逆らう愚か者どもは、みんな灰になるでおじゃる〜!!」
パイ「って八咫サマ―――ッ!!?」

あれよあれよの大騒ぎ。

戦いの土煙から少しはなれたところで、揺光がハセヲのいたベッドを探していました。
しかし突然鋭い殺気を感じ、双剣をとっさに前に身構えました。
見上げれば、硝煙に黒い影が映ったかと思うと、そこからアトリが揺光めがけて切りつけてきます。

アト「てめぇも障害物の一人なんだよ!!」
揺光「くっ…!?」

キイィィンッ!!
かん高い金属音。揺光が攻撃を直前で受け止めます。
しかし相手の力は尋常じゃありませんでした。よろめき、その場に突っ伏します。
揺光の首もとに、アトリが呪杖を突きつけました。

アト「年貢の納め時、ってなぁ。観念しろ」
揺光「……なめんじゃないよっ!!」

元宮帝の称号は伊達ではありません。
この絶望的な体制から、揺光は双剣で杖を押し切りながら回り込み、受身を取って相手の射程距離から逃れます。
この好機を逃すまいと、身体の俊敏さを生かして壁蹴りで高く飛び上がり、土煙の上空までジャンプしました。
そのままひじを突きたて、煙に映る相手の影目掛けて体重を乗せて飛び掛ります。

揺光「くらええぇぇッ!!」

クリティカル!!
揺光の必殺・空中エルボーは見事影を捉え、ドスッと鈍く大きな衝撃を与えました。
相手の口から短い悲鳴が漏れ、心地よいまでの手ごたえが腕をつたいます。

揺光「へへっ、どうよ!?」
アト「なにがです?」

え?
と思ってとなりを見ると、アトリが涼しい顔をして立っていました。じゃあ、これは一体誰?

揺光「げっ……は、ハセヲ!!?」

そう、それはハセヲさんでした。
ただでさえ瀕死の重傷だったのですが、どうやら戦いのうちにいつの間にか巻き込まれ、更なる重症を負っている模様です。知らず知らずのうちに攻撃を当てたり、踏んづけたりしていたことを、誰一人として気付いていませんでした。

揺光「ハセヲ!?」
アト「ハセヲさん!!?」

二人の声に、みんなが我に返ります。
ハセヲさん、重症なんてもんじゃありません。目は白目を剥き、口からはなにか半透明の魂っぽいものがもれ出ています。
表情だけは、どこまでも穏やかでした。

志乃「しっかりして、ハセヲ!」
エン「ハセヲ………!?」
アト「ハセヲさあぁ――――んッッ!!!」

桃ハセヲの耳には、もはや誰の声も届いていませんでした。


終わり。嘘。続く。


[No.725] 2007/05/06(Sun) 22:04:01

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