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キジ対キジの戦いだったはずが、いつの間にか三つ巴へ。 それどころか止めに入ろうとした人達まで暴走しだして、狭い船内での大乱闘が始まっていました。 ガス「はう〜ん、みんな、喧嘩はよくないぞう〜!!」 志乃「うっせぇんだよこの肉ダルマ!! 邪魔くせぇからどっか失せろ!!」 ガス「ひどっ!!」 パイ「ちょっとみんな落ち着いて!! ねぇ八咫さま…」 八咫「オルバクドーン!! わはは、私に逆らう愚か者どもは、みんな灰になるでおじゃる〜!!」 パイ「って八咫サマ―――ッ!!?」 あれよあれよの大騒ぎ。 戦いの土煙から少しはなれたところで、揺光がハセヲのいたベッドを探していました。 しかし突然鋭い殺気を感じ、双剣をとっさに前に身構えました。 見上げれば、硝煙に黒い影が映ったかと思うと、そこからアトリが揺光めがけて切りつけてきます。 アト「てめぇも障害物の一人なんだよ!!」 揺光「くっ…!?」 キイィィンッ!! かん高い金属音。揺光が攻撃を直前で受け止めます。 しかし相手の力は尋常じゃありませんでした。よろめき、その場に突っ伏します。 揺光の首もとに、アトリが呪杖を突きつけました。 アト「年貢の納め時、ってなぁ。観念しろ」 揺光「……なめんじゃないよっ!!」 元宮帝の称号は伊達ではありません。 この絶望的な体制から、揺光は双剣で杖を押し切りながら回り込み、受身を取って相手の射程距離から逃れます。 この好機を逃すまいと、身体の俊敏さを生かして壁蹴りで高く飛び上がり、土煙の上空までジャンプしました。 そのままひじを突きたて、煙に映る相手の影目掛けて体重を乗せて飛び掛ります。 揺光「くらええぇぇッ!!」 クリティカル!! 揺光の必殺・空中エルボーは見事影を捉え、ドスッと鈍く大きな衝撃を与えました。 相手の口から短い悲鳴が漏れ、心地よいまでの手ごたえが腕をつたいます。 揺光「へへっ、どうよ!?」 アト「なにがです?」 え? と思ってとなりを見ると、アトリが涼しい顔をして立っていました。じゃあ、これは一体誰? 揺光「げっ……は、ハセヲ!!?」 そう、それはハセヲさんでした。 ただでさえ瀕死の重傷だったのですが、どうやら戦いのうちにいつの間にか巻き込まれ、更なる重症を負っている模様です。知らず知らずのうちに攻撃を当てたり、踏んづけたりしていたことを、誰一人として気付いていませんでした。 揺光「ハセヲ!?」 アト「ハセヲさん!!?」 二人の声に、みんなが我に返ります。 ハセヲさん、重症なんてもんじゃありません。目は白目を剥き、口からはなにか半透明の魂っぽいものがもれ出ています。 表情だけは、どこまでも穏やかでした。 志乃「しっかりして、ハセヲ!」 エン「ハセヲ………!?」 アト「ハセヲさあぁ――――んッッ!!!」 桃ハセヲの耳には、もはや誰の声も届いていませんでした。 終わり。嘘。続く。 [No.725] 2007/05/06(Sun) 22:04:01 |