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突然騒ぎに巻き込まれ、もはや現状を理解できていないトネリコ。しっかりと女性PCに抱かれ、視界が狭くなる。さらには「彼氏」などと言われてしまい、思わずリアルの彼はコントローラを落してしまった。同時にトネリコの動きも止まって、まさに完全“無”防備状態。 「いままで、どこほっつき歩いてたの?」 「………」 言葉がでない。と、そこへ彼女の悲痛な叫びがトネリコにしか聞こえない声となって伝わってきた。 (お願い!ちょっとだけ演技に付き合って!!) 「ぇ、え〜と、と、友達のショップを手伝ってたんだよ!」 「ったく、あれだけゲート前だって念押ししておいたのに」 「ご……ごめんなさい」 ありもしないことをサラっと言いのける彼女の度胸と演技力に感心してしまったトネリコ。それで落ち着いたのかコントローラをしっかりと握りしめ、ようやく軽く会釈をするような動きをとった。すると、 「そうか……ネットとはいえ、彼氏がいるのなら仕方がないな……諦めるよ………」 と、言い残して、ストーカーまがいのPCはフラフラと帰って行ったとさ。 「助かったぁ……ゴメンね、騒ぎに巻き込んじゃって」 「い、いえ。僕はそんな……」 「まったくさ、あの男ってばしつこいのなんのって〜。……そうだ!お礼にコレあげる。アタシは基本的にソロ活動が多いけど、いつか絶対誘うから」 そう言って、彼女はトネリコにメンバーアドレスを渡すと人ごみの中に紛れていった。 「お名前は……『照々』さん………『テルって呼んで!』ですか……」 あんな美人なのに『テルテル』とは…。メンバーアドレスを眺めていると、聞き覚えのある声がした。 「トネリコ!こんなとこにいたのか」 「ハセヲ先輩!?わぁっ!す、すみませんでした!!」 今のハプニングで、今日は大事な日だというのをすっかり忘れていた。 「ログインはされていたみたいだったので、何度もショートメール送ったんですけど気付きませんでしたか?」 アトリも珍しいこともあるものだといった表情。 「ショートメールですか?……!! 全然気が付きませんでした……」 いつの間にやら新着メールが大量受信されていた。なかには友人たちからのメールも混じっている。 もちろん、先ほどのハプニングについてだが。 「予定よりもだいぶ遅くなっちまったけど、行くか」 「そうですね。お二人にはご迷惑掛けてしまったので名誉挽回といきますよ!」 [No.731] 2007/05/08(Tue) 22:03:02 |