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all .hack//Pledge - わん仔 - 2007/04/21(Sat) 22:16:02 [No.624]
.hack//Pledge 最終話 - わん仔 - 2007/07/25(Wed) 16:59:11 [No.859]
.hack//Pledge 第20話 - わん仔 - 2007/07/24(Tue) 15:59:42 [No.858]
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.hack//Pledge 第13話 - わん仔 - 2007/06/20(Wed) 18:42:01 [No.786]
.hack//Pledge 第11.5話 - わん仔 - 2007/06/20(Wed) 18:41:33 [No.785]
.hack//Pledge 第12話 - わん仔 - 2007/06/13(Wed) 23:11:38 [No.771]
.hack//Pledge 第11話 - わん仔 - 2007/06/06(Wed) 23:34:53 [No.767]
.hack//Pledge 第十話 - わん仔 - 2007/05/27(Sun) 22:08:31 [No.765]
.hack//Pledge 第九話 - わん仔 - 2007/05/21(Mon) 16:03:23 [No.755]
.hack//Pledge 第八話 - わん仔 - 2007/05/21(Mon) 14:49:26 [No.754]
.hack//Pledge 第七話 - わん仔 - 2007/05/08(Tue) 23:46:31 [No.732]
.hack//Pledge 第六話 - わん仔 - 2007/05/08(Tue) 22:03:02 [No.731]
.hack//Pledge 弟五話 - わん仔 - 2007/05/01(Tue) 14:41:50 [No.691]
.hack//Pledge 第四話 - わん仔 - 2007/04/25(Wed) 21:41:37 [No.649]
.hack//Pledge 第三話 - わん仔 - 2007/04/22(Sun) 17:40:02 [No.630]
.hack//Pledge 第二話 - わん仔 - 2007/04/22(Sun) 00:22:02 [No.626]
.hack//Pledge 第一話 - わん仔 - 2007/04/21(Sat) 22:57:57 [No.625]


.hack//Pledge 第十話 (No.624 への返信) - わん仔

「なぁ、くぬぎ。これってどういうことだよ……?」
男の子が目の前で武器を構えているPCを指して訊いた。
「………PKだね」
「はぁ!?そんなんあるって聞いてねぇぞ!!?」
一方のくぬぎは、「だから?」と言って動じることなく淡泊に答えた。

「おチビちゃんたちは初心者かい?もしそうなら、即立ち去れや」
PKはくぬぎたちをとことん馬鹿にしたような口調で、手に持った凶器を振り回す。
「ここで待ち合わせしてるから、それは無理。第一、初心者はこっちだけ」
くぬぎの挑発ともとれる態度にPKはカチンときたようで、一気に襲いかかって来た。

「て、照さん!?あの子たちやられそうじゃないですか!助けにいきましょう!!」
くぬぎたちの様子を少し離れた場所で見ていたトネリコと照々。
トネリコはついに居ても立ってもいられず、走りだそうとした。が、
「待ちなって。くぬぎちゃんはそんなに弱かないよ。それに、今飛び出したらかえって危ないよ?」
「………?」
腕を照々につかまれ、止められたトネリコ。仕方なしに見守ることにした。

「んのぉおお!!!ガキがぁぁああ!!!!」
「…落石注意」
ものすごい勢いで迫るPK。それを知ってか知らずか、くぬぎは天を指さし呟いた。その眼には、
先ほどとは違う冷徹さが光っている。
「オルガンボルグ」

―――ズガァーーーン!!!

「ぅぎゃっ!!」
PKの刃が触れる寸前に指を振り下ろしたくぬぎ。直後、幾つもの岩石がPK目掛けて落下し、そのたった一発でくぬぎたちが勝利した。
「なぁ………くぬぎって今レベルいくつよ?」
事を間近でただ茫然とみていた男の子。今だ信じられないといった感じでくぬぎに訊いた。すると、
くぬぎは満面の笑みで振り返った。
「……キミよりは、遥かに強いw」
「…………」

「やほ。くぬぎちゃん」
そこへ照々たちがやって来た。
「あ。照子さん」
いつもの和やかな顔つきにもどり、平然と答えたくぬぎ。

「今回の依頼は?」
「『椎(しい)』くん強化作戦を実行したいんだけど、メンバーが足りない」
「つまり、椎くんとやらのレベル上げを手伝ってほしいと」
椎とは、くぬぎと一緒にいた男の子のことだ。当の本人はチムチムを追いかけまわしている。
「うん。椎くんてばちっともエリアに出ないから困るんだよね」
「あれ?でも、《オアシス》では初心者は対象外なんじゃ?」
照々の後ろにいたトネリコがふと顔をだした。
「まぁね。けど、くぬぎちゃんからの依頼だし、何よりウチの常連さんだからね」

「で。手伝ってくれる?」
「『オ』まかせ下さい
 『ア』んちゃん強化・レベル上げ
 『シ』すら恐れぬ根性を
 『ス』マイルと共に届けます
《オアシス》より、この―――」

トネリコを差しだそうとした瞬間、何者かが現れた。
「この、《オアシス》店主こと『陽翳(ひかげ)』自らお供いたしましょう」
「ま、マスター!?」
なんと現れたのは《オアシス》マスター本人だった。
その姿はトネリコのPCとほぼ同じ。違うのは真っ黒な髪と紫色の瞳。そして大きな獣の耳と尾を
持った獣人だということ。

「マスター?………って、陽翳!?」
「お?トネリコじゃんけ」
「何々?アンタ達、知り合いだったわけ?」
照々が不満をぶちまけた。
「知り合いもなにも、僕にこのゲームを勧めた張本人です」
「そゆこと。そんなことより照ちゃん、なしてここにいるかな?」
「『なして』って、貴方様が双剣士ひとりを派遣しろと言ったんですよ?」
トネリコと打って変わって、陽翳は年上だろうがお構いなしにタメ口でからかうような口調だ。

「んぅ〜……メールだろうが取扱説明書だろうが、どちらもよく読まんといかんな照ちゃん?」
「………?」
陽翳に指摘されて、もう一度受信されたショートメールを読み返す照々。たった一行しかないと思っていた文章には、なんと続きがあった。…………20行以上の空白を経て。

【――と思ったけど、自分が行くからいいや。照ちゃんはそのままタウンで受け付けよろしくぅ(^^)ノシ】

『紛らわしいっつの!!』

その場にいるみんなで陽翳に一斉砲撃ぃ。


[No.765] 2007/05/27(Sun) 22:08:31

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