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「照……さん?」 「久しぶり………ってほどでもないか」 そう言って豪快に笑う姿は、照々本人に間違いなかった。 「照ちゃん、いつ意識が――?」 「意識? あぁ……気が付いたら此処に居たんだよね」 「気が付いたらって、姉さんは今、病院のはずじゃ……?」 思わず、トネリコはいつも家庭で話しているような口調になってしまっていた。それを聞いた照々は、ハッとした様子で言う。 「そっか。本人が入院してる間に部屋を覗いたんだ……」 「ぅあ、いや! そんなんじゃないですって!!」 「オレが言っちゃったんだよ。トネリコを責めないでくれ照ちゃん」 陽翳がいかにも反省していますといった仕草で謝る。 「まったく。アレだけ言わないでって言ったのに……」 「ごめん」 「……照々。あなたは今、病院からインしていらっしゃるのですか?」 「いや。なんつーか、アタシ自信が此処にいる感覚っていうか……」 ラギが訊くと、手を握ったり開いたりして感覚を確かめる照々。その動きはあまりにリアルだった。 「それって、この間のログアウト不能事件みたいなもの?」 くぬぎが怪訝な表情をして訊く。 「そうそう! それだよ。実際、ログアウトできないし」 「“ろぐあうとふのうじけん”って何?」 椎がは〜い! といった具合に手を挙げ、トネリコも「?」と首を傾げる。 「ついこの間のことなんだけど、ログアウトができなくなったの。リアルじゃほんの数分のことだったらしいけどね」 「けど、体験したオレたちにとっちゃ、そんな落ち着いて言えるようなことじゃなかった」 「視覚、聴覚、触感……あらゆる感覚がPCから直接感じたのです」 「コントローラを介さずに―――?」 「そう。実際は半日以上居た感じがしたんだけどねぇ……どこかへ転送されてからは記憶なくてさ、目が覚めると、パソコンの前に突っ伏していたってわけ」 「それがリアルじゃ数分の出来事……矛盾だらけじゃないですか?」 陽翳、照々、ラギ、くぬぎは真実を述べた。しかし、たまたまその日にログインしていなかったトネリコにとっては、ただの夢でも見ていたのではないかというのが正直な感想だ。 と。頃を見計らって照々がポンと手を打つ。 「まぁ。雑談はこれぐらいにしてさ、アタシ達が今やるべきことを片付けちゃわない?」 「そうだったねぃ。よし! 仕切り直しということで、オレと照ちゃん、トネリコのパーティと、ラギちゃんと椎くん、 くぬぎちゃんのパーティで二手に分かれて行くぞ!!」 『おう!!』 きっと晴れる、明日のために。ここに集う同志と共に、戦う。 ゲームという域を超えたものだった。 『皆が愛するこの世界のため』なんて、それこそファンタジーのお話かもしれない。 そうかもしれないけど、僕らにとっては本当の戦いなんだ。 僕らの居場所を、ワケのわからないバグモンスターなんかに奪わせはしない!! [No.857] 2007/07/24(Tue) 15:59:40 |