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――Δ悠久都市 マク・アヌ―― マク・アヌの桟橋。オレを見る周りの目は冷たい。いままでの行動を振り返ってみればあたりまえだろう。なんたってオレは……… 「おい!お前、ハンターにやられたんだってな。魔獣の名が泣くぜ? あ。今は元かwww」 いきなりオレにいちゃもんつけてきた男―――けど、いったい誰だ? 「そんなこと言われる筋合いなんてないし、第一、誰ですかアンタ?」 「てめぇに以前PKされたんだよ! 憶えてねのか!?」 「んなこと言われたって、いちいちPKした奴の顔なんて憶えてないだろ普通」 「礼儀がなってねぇな。俺は憶えているぞ! ヤッタのもヤラレタのも!!」 自慢げに言われても……オレは、ヤッた奴の顔どころか存在すら憶えていない。考えちゃいない。ただ行動しているだけだ。 「あれ?君、この間アタシがやっつけたカオティック君?」 ちょっとした口論になりかけた時、男の背後から声がした。聞き覚えのある声だ。 「げっ!?てめぇ、昨日の―――!!」 「やっぱりそうだ。アンタを狩ったばっかりに、あの後PKと勘違いされて大変だったんだからね?」 「お前ら、知り合いだったんだな……くそぅ、憶えてやがれぇええ!!!」 お前に憶えてるも何もあるのか? と思いつつ、事は収まった。しっかし、何でこの人に…… 「やほ、陽翳w」 「……誰だっけ」 この人にあまり関わりたくなかったオレは、わざと目を合わせないように訊いた。 な、なんか恥ずかしかったんだ。今までずっと単独行動してきてたし、オレは敗者だし…… 「照々だってば。てるてる坊主の照々」 「てるてる坊主って……」 「うん。アタシ、雨が嫌いだから。ベランダにも全長1m弱のてるてる坊主を吊るしてあるよ?」 「デカっ!」 驚いてはいるものの、オレの知り合いにもそんなくらいのてるてる坊主を吊るしてる人がいたような。 「そっかなぁ…? 誰だって、雨は嫌だと思うけど。『ユウキ』も『ヨウイチ』くんみたいなこと言うんだよねぇ」 そうそう。オレの知ってる人にも、ユウキっていう弟がいた――ってか、オレの幼馴染みだ。 なんかオレのリアルの名前まで出されたような気がするけど…… ――――は? もしかして、それって…… 「w」 オレが「まさか」といった表情でいると、向こうはニヤリと笑った。間違いない、あの人だ。 「………『アスハ』さん?」 「御明答ー。やっぱりヨウイチくんだったんだねぇ。初めて会ったときから疑ってたけど」 「な、なんで!?」 「だって、PC名は字違うけどキミの苗字だし、なにより素のままだもん。声が」 こうして、お互いに弱点(?)を握ってしまったわけだ。 [No.884] 2007/08/11(Sat) 13:59:09 |