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No.895へ返信

all .hack//Pledge 〜go out in the sun〜 - わん仔 - 2007/08/09(Thu) 19:29:14 [No.877]
おまけ 椎の(ラギによる)皆の為のしぃつもんコーナー... - わん仔 - 2007/09/24(Mon) 15:53:54 [No.937]
おまけ 椎の(ラギによる)皆の為のしぃつもんコーナー... - わん仔 - 2007/09/23(Sun) 14:06:11 [No.931]
エピローグ  日の当たる場所へ - わん仔 - 2007/09/18(Tue) 21:14:45 [No.926]
#10  きっかけ - わん仔 - 2007/09/11(Tue) 22:06:08 [No.921]
#9  ユウキ - わん仔 - 2007/09/06(Thu) 22:16:41 [No.919]
#8  姉の悩み - わん仔 - 2007/09/04(Tue) 17:16:55 [No.917]
#7  PK卒業宣言!? - わん仔 - 2007/09/01(Sat) 14:17:52 [No.914]
#6  母親 - わん仔 - 2007/08/25(Sat) 14:07:48 [No.901]
#5  初の依頼 - わん仔 - 2007/08/25(Sat) 13:51:41 [No.900]
#4  団欒の木ノ実 - わん仔 - 2007/08/19(Sun) 15:38:53 [No.895]
#3  ギルド発足 - わん仔 - 2007/08/19(Sun) 15:23:27 [No.894]
#2  プレイヤー - わん仔 - 2007/08/11(Sat) 13:59:09 [No.884]
#1  美女と野獣≒狩人と魔獣 - わん仔 - 2007/08/09(Thu) 19:54:08 [No.880]
プロローグ  お届けもの - わん仔 - 2007/08/09(Thu) 19:34:43 [No.878]


#4  団欒の木ノ実 (No.877 への返信) - わん仔

あの二人とギルドを立ち上げてから、PKをすることはめっきり減った。というより、あの二人が許さないんだ。……ラギはもとい、照々はハンターのくせに。


――Δ悠久の古都 マク・アヌ 《あずま屋 オアシス》@HOME――
「お客、来ないねぇ」
「存在自体、知らしめていませんし」
「その方がラクだって………て、何度目だよコレ言うの」
@HOMEでの会話。何度もループしてやがる。
第一、メンバーだってようやくオレ達含めて5人になったばかりだ。客なんて来なくて当たり前。

「気晴らしにエリアにでも行ってくるな」
オレはとにかくこの二人といると調子が狂っちまって嫌だったから、この場を逃げ出した。
と、外に出た途端―――
「あなた、《オアシス》の人?」
「そう…ですけど、お客様ですか?」
目の前に現れたのは、PCの見た目だけでいうと小学生くらいの、女の子だった。
「そのギルド、具体的には何をしてるの?」
「レベル上げやクエストの手伝い、及びパーティメンバーの提供、アイテムの入手・販売なんかも
する。まぁ、強いて言えば“何でも屋”だな」
「じゃぁ、依頼する」
「お前、レベルは?」
「118」
(お、オレより高い……)
正直ショックだったね。てか、いいよなぁ〜ガキには時間があってさぁ……

「で、良いの? ダメなの?」
「『オ』まかせ下さいお客様
 『ア』ナタのために
 『シ』ンライ・安心届けます
 『ス』テキにサポート致します。 して、その依頼とは?」

何故わざわざこんな恥ずかしいことをしなくちゃいけない? そんなん「ありがとうございます」で済むことじゃねぇかよ。
―――そう、オレも訴えた。けど、あの二人はインパクトが必要だときかなかったんだ。個人スロー
ガンを一人ひとつ考えてもらう。それがこのギルドの参加条件にしたんだと。

「とあるアイテムを、獲ってきて欲しいの」
「アイテムですか?」
「『青どんぐりの石』。クエスト『リスの洞窟探検』の報酬」

そう言うと、くぬぎと名乗った女子はクエストの情報をよこした。

その下の方には、こんな一言も。

「……『亜貴』の、誕生日?」
「き、気にしないでっ!!」
さっきまでクールに振る舞っていたくぬぎは、急に赤面して「その部分だけは見ないで!」と言って
慌てた。
なんだよ。可愛いとこもあんじゃん。

「彼氏か? 生意気だなw」
「そんなんじゃない!!」
「じゃ兄弟?」
「………それ以上、訊かないでちょうだい」

見た目に反して凄みのある声を発したと思ったら――
「でも、すごく大切な子なの。たまには『The World』で誕生日プレゼントを……」

恥ずかしそうに、涙目を浮かべながら答えた。
もちろん、オレはそれ以上何も訊かなかったさ。

たったひとつ解ったこと。その“大切な子”とくぬぎの間には強い絆のようなものが、あるってことだ。


[No.895] 2007/08/19(Sun) 15:38:53

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