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――Δ静かなる 古代の ブナの木―― 始めての依頼ということで、オレを除くパーティメンバーの二人は大はしゃぎしていた。 「ねぇねぇ陽翳! このクエストの報酬を手に入れればいいんだよね!?」 「……」 「クエストのクリア条件は何ですか?」 「ボス退治だそうだ」 「おし!! モンスターでも何でもかかってこいやぁ!!」 大はしゃぎしてたのは照々だけだったみたいだな。ラギはいたって落ち着いている。謝ろう。 今思うと、ラギをギルドメンバーにして正解だったな…… 事務的なことは一手に引き受けてくれる。オレと照々だけじゃ、こんなことできやしないからな。 絶対。 「ところでマスター、PKはやめたのですか?」 「やめちゃいないさ。ただ今のところ、ギルドの方で手いっぱいだし。ま、カオティックは諦めたけど」 「ふふんw 諦めたもなにも、アタシがやっつけたじゃない?」 「………」 抑えろ、抑えるんだオレ! コイツはただ、テンションがhighになってるだけだ……!! 「そ、そろそろ行こう」 『はい』 モンスターも奥へ進むほど強くなってきていた。それでもオレと照々がいれば、まだまだ雑魚レベル。 しっかし、面倒なクエストだよまったく……。連続でモンスターどもと戦わされたり、ようやく 親玉の登場かと思いきや、実はダミーだったり。 ま、何はともあれ無事にクリアできたからよかったが。 ――Δ悠久の古都 マク・アヌ―― 「お疲れ様。で、アイテムは?」 あらかじめ指定しておいた待ち合わせ場所に、依頼主の女子こと『くぬぎ』が待ちくたびれている 様子もなく立っていた。 「はい。こちらにございます……が。まずは料金を」 「……いくら?」 「3000GPほどは♪」 それぐらいが妥当だと、自信ありげに照々が言う。しかし――― 「全額タダにしたらリピーターになっても構わないけど」 『ぜ、全額!!?』 くぬぎという、とんだお客を持ってしまったものだ。と、そこでラギが登場。 「ええ。さすがに初回は無料とさせていただいておりますからご安心を。ただし、お客様の名簿は しっかりとらせていただくので、必ずリピーターにはなっていただきます」 「……あくどいやり方ね」 「元はしっかりとらせていただかなくては♪」 必殺・スマイル炸裂!! このとき、ラギの素顔を垣間見たような気がした照々とオレだった。 「ありがとうございました」 くぬぎはちょっと不機嫌そうにタウンの人ごみへと消えた。 深々とお辞儀をするラギ。彼女はその後、レポートをまとめなくちゃいけないという理由でログアウト した。照々も昼寝するとか言ってログアウトしちまった。オレはもちっと遊ぶか。 [No.900] 2007/08/25(Sat) 13:51:41 |