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No.921へ返信

all .hack//Pledge 〜go out in the sun〜 - わん仔 - 2007/08/09(Thu) 19:29:14 [No.877]
おまけ 椎の(ラギによる)皆の為のしぃつもんコーナー... - わん仔 - 2007/09/24(Mon) 15:53:54 [No.937]
おまけ 椎の(ラギによる)皆の為のしぃつもんコーナー... - わん仔 - 2007/09/23(Sun) 14:06:11 [No.931]
エピローグ  日の当たる場所へ - わん仔 - 2007/09/18(Tue) 21:14:45 [No.926]
#10  きっかけ - わん仔 - 2007/09/11(Tue) 22:06:08 [No.921]
#9  ユウキ - わん仔 - 2007/09/06(Thu) 22:16:41 [No.919]
#8  姉の悩み - わん仔 - 2007/09/04(Tue) 17:16:55 [No.917]
#7  PK卒業宣言!? - わん仔 - 2007/09/01(Sat) 14:17:52 [No.914]
#6  母親 - わん仔 - 2007/08/25(Sat) 14:07:48 [No.901]
#5  初の依頼 - わん仔 - 2007/08/25(Sat) 13:51:41 [No.900]
#4  団欒の木ノ実 - わん仔 - 2007/08/19(Sun) 15:38:53 [No.895]
#3  ギルド発足 - わん仔 - 2007/08/19(Sun) 15:23:27 [No.894]
#2  プレイヤー - わん仔 - 2007/08/11(Sat) 13:59:09 [No.884]
#1  美女と野獣≒狩人と魔獣 - わん仔 - 2007/08/09(Thu) 19:54:08 [No.880]
プロローグ  お届けもの - わん仔 - 2007/08/09(Thu) 19:34:43 [No.878]


#10  きっかけ (No.877 への返信) - わん仔

「―――と、いうわけさ。オレの波乱万丈な生い立ちは、此れにて完結〜♪」

ふぅ…と、一息ついてからトネリコは納得した様子で言った。
「成程。だから陽翳は、照さんには頭が上がらないわけだ」
「そうそう。ギルドの立場的に言えば陽翳の方が上だけど、実際の権力者はアタシのようなもんだからw」
「けれど照々、マスターのお仕置きだけには敵わないのでしょう?」
「そぉなんだよね〜。さすが元PKというか、手加減皆無だし」
「それに、マスターがカオティックPKだったお陰で、未だにお客様が増えませんよね」

わりとマジに話す照々とラギ。この二人というのは、容赦しないのが基本なのだ。

「照ちゃんもラギちゃんも酷いなぁ……オレだって必死なのに(T T)」
部屋の隅っこでいじける陽翳。その姿をみた3人は笑わずにはいられなかった。

「そんな気を落とさないでよ陽翳! 陽翳がこのゲームに誘ってくれたから、姉さんとも仲直りができたんだし」

「……あの。訊いてもよろしいですか? トネリコ様と照々は、いったい何が原因でケンカなさったのです?」
ラギの質問に対し、互いに顔を見合わせて姉弟が出した答えは――


『お小遣い』


「………?」
「だって、ユウキは月3000円なのに、姉のアタシは2000円なんだよ!?」
「姉さんは教育費が掛かってるんだからいいでしょ!?」
「それはそれ!!! 小遣いとは無関係でしょうが!!?」
決して無関係とは言い難い気がするが……

と、トネリコも負けじと言い返す。
「姉さんはバイトができるじゃないか!!」
「そんな時間あるかぁッ!!!!」


姉弟ケンカ・再発(?)


「小遣いが月一で確実に貰えるだけマシじゃねぇか!! オレなんか親の気まぐれだぞ!?」
部屋の隅っこから大声で叫ぶ陽翳。

何故そこでアンタが全力で主張する? といった空気が一瞬にして流れ、一同沈黙する。

「え、と……あの。ま、マスター。依頼の時間になりましたが………?」
「お。そっか。照ちゃん、暇な撃剣士をブレグ・エポナに派遣してちょうらい。依頼者はモーブさんね」
「りょ、了解です!」
いつもの陽翳に戻った。仕事もしっかりこなす――のは、いつものことでもないような…
照々はタウンにいる撃剣士を探しに行き、ラギも受付組としての任務にタウンへ戻った。

「トネリコ」

「ん?」
不意に、落ち着いた声で陽翳がトネリコの横顔に声をかけた。
「アリーナ制覇できたらさ―――」
「?」
すると、陽翳は一息ついてこう言った。トネリコの瞳を見つめて。



「このギルド、任せるな」



「えぇッ!?」

「オレさ、PKに復活しようと思って。……その、昔読んだマンガがムショーに読みたくなったような感じかな」
「また、カオティックになるの?」
少し不安げなトネリコに対し、陽翳は笑って答えた。
「いんや。その―――PKKになろうかと」
「それってキャラ作り直して、レベル1からやるってことだよね? そのキャラじゃマズイでしょ」
「ああ。だから、色々頼むな」

ニッと白い牙を見せる陽翳の顔。なんとも爽やか。こんな顔されちゃ、トネリコは断るに断れない。
「やれるだけのことはやるよ。親友の頼みだしね。――でも、僕がギルマスかぁ……」
「ま。焦ることはないさ。お前はもう、このギルドのメンバーなんだし」
「いつの間に……」
「お前がログインした来た時には、登録してあったww CC社からのメールも来てただろ?w」
「そんなの無かったは…ず……! そっか。姉さんと共謀か……orz」
「(∀)v」

してやられていたトネリコ。体は字のごとく膝をガックリと落としていた。

そう。初夏のとある日、明日晴は自宅にこっそりと帰り、勝手に雄樹のパソコンをいじっていたのだ!

こうしてまた一人、このギルドに仲間(被害者?)が増えていたのであった。


[No.921] 2007/09/11(Tue) 22:06:08

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