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「いよいよだね、決勝戦」 「何の?」 午後4時47分、雄樹と陽一は公園にいた。色々あった夏休みも過ぎ、学校生活の感覚も取り戻した頃。とはいえ、地球温暖化の影響なのか、まだまだ蒸し暑い日はある。 「『何の?』って、陸上部だよ。重原くんも代表になれたって嬉しがってたじゃん。それに―――」 「オレたちも、だろ? 忘れてねぇだろな」 「うん。忘れてないよ」 忘れるはずもない。今夜なのだ。現実ではないけど、真剣な試合。 「明日も、きっと晴れるね」 「そうだな。しばらくは、晴れだろ」 雄樹がポツリと呟くと、陽一は日陰にあるブランコから飛び降りて答えた。 彼らは今、橙色に光る日なたに居る。 空を見上げると、少し秋らしい風が東へ東へ吹いてた。 西の空に、雲は無い。 陽一の座っていたブランコが、キィと音を立てて揺れる。 どこかの家のベランダで、仕舞い忘れた風鈴が淋しげに啼いた。 陽一と雄樹は、走りだした ――Ω闘争都市 ルミナ・クロス―― 観客席には、くぬぎと胸に“青く光るどんぐりのような石をつけた『椎』”が試合開始を今か今かと待ちわびていた。 その観客達の熱気・闘気に包まれる武台に、ユウキは―――トネリコたちは居た。目の前には、同じ志をもつ相手が構えている。 負けられない。誰にも。自分自身にも。 ―――アリーナ・碧聖宮 決勝戦 【護拳 隈鳥】を手に、再び戦いに身を投じる陽翳。 しかし、独りじゃない。意味もなくヤルわけではない。暇潰しでもない。……単なる人殺しじゃない。 自らの拳を紅色に染めてまで欲したもの。それは、この幸せなひと時だったのだろう。 でも、紅く染める必要なんてなかったんだ。それは今、自分自身が此処に在ることで証明している。 全ては、この親友のために。 きっと晴れる、こいつの明日のために―――― ―あとがき― およそ一ヶ月、番外編にあるにも関わらず最後までお読みいただきました皆様、本当にありがとうございます! これにて.hack//Pledge 〜go out in the sun〜完結です。 ……が、書いてしまいました。おまけを。 しかも前後編の二話分…… ちなみに、更新はこの一週間以内を予定しております。 いやぁ、訂正に時間がかかってしまうもので……(殴 というわけでッ(? 『おまけ』も読んでくださったら嬉しいです♪ [No.926] 2007/09/18(Tue) 21:14:45 |