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暗く狭い洞穴を、ハセヲさんはただ黙々と進んでいました。 その間にもあの方は、ハセヲさんのきっかり3歩後ろを付いてきます。言わなくても誰かわかりますよね。 エン「ハセヲは足が長いんだね…。普通に歩いているだけでも、付いていくのが精一杯だよ……」 ハセ「さぁて、早くみんなに合流しないとな!! 一体どこにいるんだろうな?」 後ろから催眠術師が使うような、低く甘く耳障りの良い声が聞こえてきます。 が、ハセヲさんはかなり露骨に無視をしました。足はエン様のほうが長いです。ハセヲさんは振りほどこうと、わざと早歩きにしてるんです。 エン「初めてであったときから、キミには運命を感じていたよ……。光り輝く聖樹の下で、僕の心はキミのその深い瞳におちていったんだ……」 ハセ「(あれ? 最初は相手にもされてなかったような…)…やっぱりみんな遠くまで流されたのか? 案外近くにいたりしてな!」 ここで突っ込んだら負けです。振り向いたらアウトです。 そんなことはハセヲさん、痛いほどよく分かっています。 エン「ねぇハセヲ…。君は今何を考えてるの? 君の瞳は今、何を見つめているの……?」 ハセ「ひっ!…み、みんな無事でいるのかどうか心配だな!?」 そっ…と肩に手が触れます。 そろそろ無視が難しくなってきました。 エン「ハセヲ…ッ!!」 ハセ「っひぃ!?」 両頬を手で挟まれ、ハセヲさんはとうとう、真正面へ顔をぐりんっと手繰り寄せられてしまいました。 じっと見つめる両眼を直視してしまったショックからか、ハセヲさんのまぶたは、金縛りにあったかのようにまばたき一つすらできません。顔はかなり近く、潤んだ瞳はすぐそこです。息づかいすら聞こえる距離です。 ハセヲさんは文字通り、相手の手の中ですね。さすがにもう無視は通りません。 エン「僕は君のためなら、なんだって捧げるよ…!! だからおねがい、ハセヲ…ずっとそばにいて……!!」 ハセ「ちょ! 近い、顔近いって!! もしもし!? エンデュランスさんっ!!?」 相手がかわいい美人だったらなら、とてもドキドキな状況です。 しかしこの場合、相手は美人といえどもれっきとした男です。正真正銘の男ですよ。違う意味でドキドキですよそりゃあ。冷や汗タラリ。 もうこりゃアウトだね。 作者ですら面白がっ……げほっゴホッゴヘッッ!!! …あきらめて、画面中を薔薇で埋め尽くして、『しばらくお待ちください』の文字と共に放送禁止をごまかそうとした、 そのときです。 ぴろ「なんだか人の声がした気がしないような気もしないが…お〜い、そこに誰かいるのか〜〜?」 どっかで聞いた、能天気な声が奥のほうから響いてきます。 どんなに力を込めても離れない手に反泣きだったハセヲさんは、珍しく、そして大いにその声に救われます。エン様はかなり聞こえがよしに舌打ちでしたが。 ハセ「その声…ぴろし3か!?」 ぴろ「おおっ! そういう貴殿はいい目をした人ではないか!! どうしてこんなところに貴殿がいるのだ?」 ハセ「どうしてって…そりゃこっちの台詞だ!! どうしてお前がここにいるんだよ!」 ぴろ「はっはっは! それは愚問というものではないか!!」 どういう意味だ? ハセヲさんが再度問いかけます。するとぴろし3は、もったいぶって言うのです。 ぴろ「よく聞くがいい、よき目をした人よ!! この島こそが鬼が島! そして、このトンネルこそが敵のアジトへ直結の、秘密の抜け穴なのであ〜〜る!!!」 ツツグ。 [No.929] 2007/09/20(Thu) 21:26:17 |